
先日の3月8日に初めてスキー板試乗会に参加し、「板でこんなにも乗り味が変わるのか」と良い体験をしました。
それに味を占め再び試乗会に行ってきました。
アルペングループ主催の試乗会・3/21~23の3日間のスケジュールのうち、初日と2日目の2日間に参加しました。
場所は前回の他社試乗会と同じ「尾瀬岩鞍」
試乗会場も同じ場所。試乗時間30分以内と云うルールも一緒でした。
奇遇にも天候も同じく、ボタ雪の降りしきりガスで視界不良の前回試乗会と同じく、今回の初日は雪とガスと強風の悪天候でした。(二日目は天気回復して最高のコンディションでした)
雪質の違いはあるけれど、前回試乗会と比較がし易い条件だったかもしれません。
主に、エキスパート2本とロマンスコース1本で試乗してみました。
以下、つらつらとインプレみたいなモノを書きなぐってみますが、知識も技量もない者の感想なので、単にフィーリングだと思って下さい。
(今回はメーカー別に記してみます)

ATOMIC BLUESTER DOUBLEDECK 3.0 LX 166㎝
初日に試乗しました。
怖い板でした。
「中回りから大回り系のオールラウンドです」と説明を受けましたが、乗ってみると強いオーバーステアがでました。板が勝手にグイグイ内側へと切り込んできました。
アンダーステアなら自分の技量でなんとなく対処できますが、オーバーステアの対処方法は想定外だったので焦りました。
板の尺が短いからでしょうか?否、自分の技術不足でしょう。
振動を上から力でねじ伏せるような特徴的なメーカー仕様と、上位の強い板と云うモノを学ぶ事ができました。

ATOMIC BLUESTER DOUBLEDECK 3.0 SC 165㎝
初日に試乗しました。
この板の方が3.0LXより乗り易かった。
こちらは小回り系のオールラウンドだという説明なので3.0LXと直接的に比較は出来ませんが、小回り系での大回りのほうが楽です。
直接的なこの板の上位機種・3.0SXを試乗したかったけど、常に貸出し中で縁がありませんでした。

ATOMIC BLUESTER TI ARC 164㎝
初日に試乗しました。
「一日中滑って疲れない板あります?」というリクエストで進められたのがこの板。
たしかに操作は楽でしたが、同時に不安定な印象がありました。
雪面のでこぼこに沿うような走りではなく浮き上がったように走っていく感じ。
自分の板より明らかに不安定だと感じました。

フォルクル PLATINUM SW SPEEDWALL 166㎝
初日に試乗しました。
板の先端にヘンな物が付いていて興味がありました。人気のメーカーでもあるようでアトミックの次に試乗板の回転率が高いようでした。
メーカーコンセプトとして「板の振動は仕方がない。足元まで伝わらないように工夫しよう」って感じで板先の変なモノを開発したのでしょう。
このUVOという振動吸収装置は振動をゼロにするのではなく最小限に抑える装置なんでしょう。
振動は常にあるけど伝わってこない。ちょっと慣れが必要な感じがしました。

フォルクル PLATINUM SC 166㎝
初日に試乗しました。
派手な見た目と違ってとても無難な感じでした。
ちょっとUVOでも振動を抑えきれないような感じもありました。
見た目と乗り味のギャップが大きい印象でした。

フォルクル PLATINUM TRS 166㎝
初日に試乗しました。
正直、フォルクルの板は全般的にフォーリングが合いませんでした。
その中でもこの板は相性が合うように感じました。
一日中楽に滑れるタイプの板だと思います。
そーなると自分の板との比較になってしまうけど、比較すると「チョット違う」となってしまいます。
固い板の様に見せようとしている板って印象でしょうか。
柔らかい部類の板だと思いますが、しなやかさの中の強さって感じがあまりなく、荒れた斜面では暴れる感じがしました。

エラン AMPHIBIO 12 Ti FUSION 168㎝
二日目に試乗。
左右非対称形状だということで興味本位で試乗しました。
板の内外でキャンパーとロッカーにしているって事でしたが、よく判りませんでした。
ごく普通な感じでした。
スキー技術の高い人でないと違いが判らないのかも。
妙に乾いた軽い印象が残ったかな。

エラン AMPHIBIO 78 FUSION 168㎝
二日目に試乗。
これも左右非対称な仕組みだそうです。
見た目がカッコ良い。でも印象に残らなかったなぁ。
クルマだとメーカー同士でライバル車を想定してたりしますがスキー板もライバル板を設定しているのでしょうか?
たぶんしていると思いますが、車ほど明確じゃないので比較が難しいかもしれませんが、
この板は、しいて云えばヘッドのラリーのようなセンター幅らしい乗り味でした。
幅を感じさせない乗り味ではなく、その幅らしい乗り味の板でした。

NORDICA Firearrow 76 TI 168㎝
二日目に試乗。
見た目カッコ良いつながりで乗ってみましたが、これは全然ダメでした。
板が左右全然ちがう挙動でまともに滑れませんでした。
いま思えば、なにかしらのトラブルが有ったのかもしれない。
エッジや滑走面に重大な傷があったり、ブーツがビンディングにキチンと納まってなかったり。
とにかく操縦不能状態で何とか会場まで帰り着きました。

K2 AMP 80XTi 170㎝
二日目に試乗。
重量感があり、雪面の凹凸に沿いながらも進行方向を均していくような薙ぎ払い力があります。
前回の試乗会でAMP Rictor 90XTiを試乗したけど、こちらのほうが整地されたゲレンデでも乗り易い印象です。
機種が違っても自分の板のメーカーなので乗ってて楽でした。
ゲレンデ端の吹き溜まりの斜面を乗り上げたりと、楽しい乗り方が出来る板でした。

K2 AMP Velocity 172㎝
最後に試乗。
自分の板の今年度版です。
見た目がなんだか質素になりすぎてしまって残念。
14年度板のデザインが気に入っていたので、15年版のボルト、チャージャー、ベロシティの気が抜けたようなデザインには幻滅です。
乗り味は、自分の板と全く一緒でした。
何も変わってないと思います、見た目以外は。
張りの強さもあってしなやかさもあり、雪面に貼りつく様に走ってくれます。
レジャースキーの条件だったら一日疲れずに色んな滑りが楽しめる万能板だと思います。
前回の試乗会で履いた板(メーカー)を含めてで、これは!と感じたのはHEADの板全般でした。
ソックスのりや付箋ていどの接着力があるかのように雪面を走る感じ。
あの独特な『吸着感』はとても自分に合ってました。
でも、今すぐに購入したいとまでは思いませんでした。
まだ今の板に十分満足してます。
結局は、いまの自分の板に大きな不満がなければ「いまの板がいちばん」と云う事になりました。
いまの板に物足りなさや不満が出てきたら、それはたぶん自分が上達したって事だから、その時に改めて試乗会で履き比べ、自分と相性の合う板を見つける事がいちばんです。