
最近で一番良くない山歩きでした。
何度も道に迷い、2mほど滑落までしてしまった。
擦り傷、切り傷程度で下山できただけ良かったと思わないと。
今回は出だしからつまずいてました。
前日夜に急遽登る事を決めて急ぎ準備。
すでにこの時に帽子を忘れました。
朝出発してから小銭入れを忘れた事に気付く。
と、バタバタな状態で現着。
今回は最初から「山歩きの後の温泉入湯」がいちばんの目的で、山行を甘く見ていたのが失敗の原因です。
「やっぱ、下山してからの温泉入湯がしたい」と思っていて、でも温泉の浴場は無防備で人が集まる場所だからコロナ予防対策としては、??? と思ってました。
それならば、人のいない温泉を選べば良い と安直に考え、以前行った『霧積温泉』を選択。
温泉決めてから登る山を選ぶ事に。
霧積温泉を出発地にすれば、登る山はほぼ2択。『鼻曲山か角落山』
そーなると、最近も登っている鼻曲山よりむかし1回登った角落山。
『むかし1回登ったルートだから大丈夫だろう』と甘く考えてました。
旧きりづみ館跡の駐車場に車を停め、金湯館へ向かってホイホイ坂を登り林道合流。
鼻曲山への登山道入口から登山開始。
ごくごく普通の登山道を進みます。 人気のないルートなので人の気配は無く、久々にマスク無しで大きく呼吸出来る事に満足しながら進みました。
何事も無く分岐ポイントに到着。
剣ノ峰・角落山へと更に人気の無いマイナールートへと進みます。
画像は広々とした鞍部(窪地) 濃霧時は迷い易い場所です。
所々に案内標識が有りましたが、全体的には非常に少ない。
赤リボンのマーカーも非常に少ないルートです。
マイナールートだから仕方がなく、それが原因ではありませんが
さっそく道に迷いました。
むかし登った時の記憶だと、尾根筋を巻いて奥へ奥へと進むルートだった記憶が強く残ってました。
そのトラバースルートの所々が土砂の崩落で道が流されていてクサリが通して有ったりしていた記憶。
そんな思い込みで歩いていたので、踏み跡のあったトラバースへと進み巻いて向こう側まで進んだら、岩山が迫り出して道が途絶えていました。
やっと道迷いに気付き引き返しましたが、足場緩く掴まる物もない斜面。
何とか土を踏み固め足場にしながら戻りましたが、両足の足場が崩れだし
「あぁぁ」という間に滑落。
とっさに五体投地のように身体を斜面に投げ出し摩擦で制動をかけたら2mほど滑り落ちて停止。
そこから時間をかけながら這い上がり引き返すことが出来ました。
身体の前面泥だらけ。 まるで高校野球のヘッドスライディング状態。
靴の中にも泥が入り、口の中にも泥。下山して温泉に浸かるまで口の中がジャリジャリでした。
道迷いでかなり体力消耗しながら剣ノ峰に到着。
ビューポイントから北面の浅間隠山方向が望めました。
剣ノ峰を通過し、ココから先は破線ルート。このコースの核心部。
タイトル画像が破線ルートの核心部の始まり箇所。帰路時に撮影しました。
画像では映り込んでないけど、足元部分の下は崖です。
往路はこの難所を下る訳ですが、ココも踏み跡があちこち分かれていて正規ルートを何度もロスト。
気付けば崖の先端まで進んでいたりと、リアルに身の危険を感じながら分岐ポイントに引き返す事が何度も。
核心部をどうにか通過する地点で今日初めての登山者とすれ違いました。
ソロの彼は、はまゆう山荘から赤沢ルートで登ってきたそうです。
どうやらこの破線ルートを登り鼻曲山まで行くようでした。なんて健脚だ。
どうにか破線ルートを降りきり分岐ポイントに到着。
小休憩をとりたいのですが、今日は立ち止まると羽虫の大群が纏わりついてきます。
口や耳の中に飛び込んでくる状態なので、休息も十分にできず先へ進みます。
角落山に登頂できました。
この山も以前登った時の記憶と随分違っていました。
山頂直下は岩山の記憶でしたが、実際はいわば個所は殆どない山でした。
記憶に頼った山登りはしてはいけないと学びました。
山頂に建つ社に、真剣に本日の山歩きの安全を祈願して下山です。
来た道を戻る訳ですが、往路で散々迷ったので帰路はスムーズに核心部を通過し剣ノ峰まで順調に進みました。
ところが、迷う訳ない十六曲がりの分岐ポイント途中でルートを外れ、30分も間違いに気づかずに進んでしまいました。
往路でトラバースして迷ったので今度は「尾根筋を進む」と思い込んでしまい、踏み跡のあった尾根筋をどんどん進んでしましました。
『おかしい。こんなに低木の枝をかき分けて進んだろうか?』と疑問を感じて、登山アプリのGPSで現在地を確認して道迷いに気付きました。
来た道を戻るだけなのですが、少しパニックを起こしていたのかも。
尾根小ピーク部で戻る道をロスト。
来たのだから戻る道があるはずなのに見つからない。
小ピークの周りは急斜面。
ココを登って来たんだっけ? そうだきっと無心に登って来たんだろう。なんて真面の思考が出来ない状態。脚も限界が近く攣りそうな気配なんです。
自分で自分を落ち着かせ地図アプリで再度確認。
戻る方角に間違いない事を確認し改めて周囲を見渡し、ピーク手前に巻き道を発見。
無事にルートに戻れました。
登山アプリが無く地図だけだったら道迷いに気付いても正規ルートに戻れなかったかもしれない出来事でした。
最近、同じ山ばかり登っていたのでルートファインディング能力が劣化してしまってました。
使わないと退化するのを自分の身で味わい、同じ山ばかり登って山歩きに慢心が出ていた自分に気付くことができた山行でした。
下山後は予定通りに秘境の一軒宿『金湯館』
ココは予定通り、誰もいないお一人様での入湯が出来ました。
本日の出動はパジェロミニでした。
幅員狭く退避スペースでないとすれ違えない車道を走るのでパジェミ君が適任。
両サイドの車は金湯館の宿泊客のようでした。
下山後は、お決まりの『おぎのや』
釜飯 ではなく無性に『天玉うどん』が食べたくなり、おぎのやドライブインへ立ち寄ったら…
なんと! 釜飯絡みのメニュー以外、他のメニューが無くなっていました…
なんとも、
最後の最後までハズした山行でした。