アラビアのオレンスのブログ一覧

　日本人に全然受けなひ映画「ライフ」の存在を、映画を頻繁にみてゐるみんからのお友達のブログから知つた。本日昼に当日の予約状況を調べるとまだ参席しか埋まつてゐなかつた。これだけ一般人に受けない映画は面白いに違ひなひと確信し予約した。
　職場の勤務終了時間は 1800 だが、3分の早退届けを出して 1757 に退社して帰宅路をやや遠回りして立川の映画館に行つた。この映画館も、ここいら辺の他の映画館同様ビールはあつてもワインがなひ。仕方なくホットドッグのみ買つた。客の数は 10人強だつた。
　映像が超綺麗な「火星の人」とは異なり「U-boat」のやうなおどろおどろしひ宇宙ステーション内の映像が主の作品で、これはこれで雰囲気が出てゐた。今回の作品に限らずエイリアンものをみてゐてもどかしいのは対エイリアンの武器の準備がされてゐなひ点にある。蛸壺のやうな容器に誘いこんで封をすればよいのにと何時も思ふ。
　印象的だつた小道具： 1)Polaroid SX70 風のインスタントカメラ、2)アナログメーター表示の温度計、3)便器。登場しなかつたことに疑問をもつた小道具： 1) x-ray または NMR 式小型人体スキャナ、2) 144MHz ハンディートランシーバ、3)ディシジョンメイキングに手助けするコンピュータ

　壱年ぶりに映画館で映画をみた。La La Land を観に、最寄りの立川でも昭島でもなくわざわざやや遠い府中に、行くと妻に云ふと、一緒に行くと云ふ。共に高齢者割引適用年齢だ。
　府中まで行くのは Sizzler があるのでそこで夕食をしてから映画を観るためだ。Sizzler の高齢者割引(20%)は土日はランチタイムのみ適用なので残念ながら本日は通常料金を払つた。
　La La Land が Sizzler で優雅な食事をしてから観るに値する作品であつたかと云ふと、からうじて、さふであつた。

映画の内容と関係なひ感想と云ふかむしろ憶測：
　あのポスターを見た人の中で昔巴里の亜米利加人を観た人の半数は少なくとも一瞬は「観たい」と感じたと察する。制作者もそれは意図としてゐたと思わせるほど巴里の亜米利加人の雰囲気が満載であつた。製作者は最低観客数をこの指標で見積もつたのではないだらうか。
　あの映画は完成が危ぶまれてゐたと聞いてゐたが、最期に資金援助をしたのはトヨタ自動車に違ひない。しかし、あのプリウスが作品を台無しにしてゐた。
　のだめカンタービレ実写版とは異なりヤマハは資金援助をしてゐなかつたやうだ。おかげでピアノは全てスタインウェーアンドサンズだつたので OK だ。
　ライアンもエマもダンスに関しては一流ではなひ。私としては今ひとつダンスが上手かつたら満足できた(超うまいダンスを期待してゐたので)。しかし制作者は意図的に彼らを選んだと察する。ダンスは見かけよりハートが重要だと制作者は云ひたいひのだらうか。確かにハートは伝わつて來た。

　映画館で映画を前回見たのは拾数年前だ。それくらひ見たひと感じる映画がなかつたが、最近封切られた「火星の人(the Martian)」は見たくて仕方なく会社を早退してみてやらふと虎視眈々と機会を待つてゐて、本日その時が來た。0500 で早退して、高齢者割引の 1,100圓で映画館にはいつた。
　満員にちがひなひと想像し、封切りから數週間ほど経過してから行かふと予定してゐたが Web で予約状況をみると開演時刻の参時間前で6席しか埋まつてゐなかつた。開演時刻になつても 20-30人の学生や若い社会人風の観客しかゐなかつた。高齢者は私壱人だつたやうだ。
　すごくおもしろかつた。「アポロ13号」の30-100倍おもしろかつた。サバイバル物を見た後はなぜか元気が出る。
　ただひとつ残念だつたのは売店で葡萄酒が売られてゐなかつたことだ。仕方なくコーラとホットドッグを買つた。

　数日前に六拾伍歳になつた。壱部の分類では高齢者である。本日、この特権を利用して自宅から自転車で行ける某美術館に高齢者割引で入場した。「高齢者です」と伝へるとその旨の証明の提示を要求されることなく割引料金の切符を購入できた。あのおねいちゃんが私の姿形から高齢者と断定したのかと想像するとややがつかりだが、証明の提示をもとめないおしゃれな対応に高い評価(高齢者的上から目線で)をして快く入場した。
　「レオナルドダヴィンチとアンギアーリの戦い」展といふ「本人の作品自体は存在しないが本人による習作や有名画家による摸写が多数存在する」作品の展覧会だ。はずかしながらレオナルドのこの作品について私が知つたのは最近のことで、塩野七生の「チェーザレボルジワ..」のなかでレオナルドについて書かれてゐた數行の記述が「アンギアーリの戦い」への興味をもたらしたからだ。
　展示作品の中にはマキアベッリやチェーザレボルジアの肖像やレオナルドの手書きメモなどあり壱応満足したが、特に氣になつたのが「なわない機」の模型だ。レオナルドのイラストをもとに現物をだれかが作製したものだが、どおみてもこれで縄がなえるとは思へなひ。それに、あの時代にはなわない機はすでに存在してゐたと想像する。レオナルドによる発明がどの部分にあるのかが私には讀みとれなかつた。この先弐参週間はこのなわない機について考察する毎日が続くと思ふ。予測ではこのなわない機のイラストは未完ではなひだらうか。