アラビアのオレンスのブログ一覧

　土曜日に野辺山天文台の一般公開を見学して、萌木の村の木陰で高原の空気を味わひ、夕方、軽い食事をして帰つて來た。
　土曜日は高速道路が週のうちで最も混むので悪い予感がしたが、やはり朝から昼まで道路情報を見てゐたが減少の兆しが全くなかつた。天文台の入場締め切りに間に合ひさうなぎりぎりの 12:30 になつても朝同様に混んでゐたが、仕方なく、12:45 に出発した。僅か 130km の距離に弐時間半も要した。
　家族全員が天文台の見学が目的のはずはなく、各人が避暑やショッピングなど個別の目的をもつてゐて、それが故に野辺山行きに家族全員が同意した。
　高原野菜や果物を道路脇でいかにも「生産者による直売」であるかのごとき雰囲気の店を出してゐる業者について鑑別法を捻りださうと以前から深い考察を行つてゐるが決定的な鑑別法がまだ見つかつてゐない。しかし、帰りの 141号沿いのある店で、「避けるべき」状況の店に遭遇した。実は客が一人も居ないのに(あたかも客がゐるかと思わせるための)おとりの自動車を置いてゐる店があつた。その店からはすぐに出た。このやうな不誠実な業者が売る商品は(たとへ、安くてよい商品でも)買いたくなひ。
　桃と焼きトウモロコシを売る、自動車が一台も止まつてゐない小さな店を見つけたので、車を止めた。焼きトウモロコシを注文して焼けるのを待つてゐる間にシルバーグレイのアルファロメオが止まり、初老の紳士とおつれの女性が店に入つて来た。そうしてゐる内に店のおばちゃんが試食にと大きな(1/6 or 1/8-cut)桃のサンプルを配り始めた。私は二切れも食べた。充分に熟してゐてあと壱日以内に売つてしまわないといけないやうな状態のサンプルだつたが、カットの大きさから気前の良さが感じ取れたので、桃は買う予定では無かつたが一箱(八個入りで千五百円)買つた。
　店の中の壁に店名や電話番号が書かれた看板がかけてあつたので、車の中から写真を撮らうと、ストローブをオフにする操作をしてゐたら、そのおばちゃんに気づかれてしまつたやうで、あきらめた。
　家に戻つて買つてきた桃を食べてみると熟す(食べるのに最適な時期)には最低でも3日要すのではとおもはれる固さであつた。なぜこんなに固いのをあのおばちゃんは売つたのか。サンプルの熟し加減からして、この固さは変である。もう少し熟した桃の在庫を持つてゐないのは変だ。私の直売店鑑別法よりおばちゃんの商売方法の方が勝つてゐた可能性がある。結論はあと2-3日で出る。
　「以前に同じ店で良い買い物ができたという事実はその店で以後の買い物でも良い結果が得られるといふ保証にはならない」といふ法則も私の鑑別法に含まれてゐる。仮に、今回買つた桃が熟してからサンプルどおりの味がしたとしても、あの店で次回買い物をする際には充分な注意が必要だ。