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2015年12月31日 イイね!

新・紅茶号改造記 第一章『SHIFT -背中の向こうへ-』編 IV

ようやく、この新・紅茶号改造記の第一章も完結です。





前回、梃の原理を使ってシフトチェンジの縦方向の渋さを解決しましたが、まだ大きな問題が残っていたのです。



それは、シフトチェンジの横方向の動きを担っているもう一本のケーブルです。

こちらは元々が梃が働いている仕組みでもあり、その動きも回転運動であるため、シフトケーブルとの親和性はとても高いものでしたので、本来は動作原理に何の工夫も必要ありませんでした。

ただし、それは「シフトケーブルに必要十分な長さがあれば」という前提条件がつくことになります。

そして、既製品(サンバー)の流用である本機では、そのケーブルが必要十分な長さにありませんでした。

縦置きミッドシップで、なおかつそのシフトロッドが長いトランスミッションケースの最後端から生えているFFミッションを使った紅茶号は、RRのサンバーの長尺なシフトケーブルの長さですら十分ではなかったのです。

その為、既存の仕組みで動かすには、そのケーブルを空間上の最短距離を通す必要があり、そうすると他の要素との接触が発生する事が予想できました。




サンバーのケーブルが、あと10cmでも長ければそんな問題も発生しなかったのですが…
なかなか上手くはいかないものです。

ここでプロならばシフトケーブルを特注するところだと思いますが、特注品を発注するプロセスやノウハウなどが全く無い自分は、既存の部品に設計を合わせる道を選びました。







あれやこれやと、新しいレイアウトを考えますが、なかなか上手いやり方がみつかりません。

このケーブル先端を出来るだけ室内側に近づけてケーブル取り回しのマージンを稼ぎつつ、シフトロッドを難なく回転運動させられるような仕組みと、その空間座標を探らねばなりません。


これには一晩悩み続け・・・



そして






こんなのが出来ました。




シフトケーブルがエンジンルームを迂回するだけのマージンを残しつつ、シフトロッドの回転運動を難なく行える仕組みと、そのケーブルの固定位置が決まりました。

外観がアレなのは、まぁあくまでもこれは仮の冶具みたいなもんで、この位置を参考にシンプルなステーを作るつもりです。



これで、紅茶号が走る為に必要なシフトチェンジ機構は一応の完結を得ました。


これにて新・紅茶号改造記 第一章『SHIFT -背中の向こうへ-』編は完結。


なんとか2015年以内に間に合った(´・ω・`)



次回は 新・紅茶号改造記 第二章『帰ってきたハーネス地獄 メーター始動への道』編

自動車弄りワールド最大の頭痛が君を襲う!(; ・`д・´)
2015年12月17日 イイね!

新・紅茶号改造記 第一章『SHIFT -背中の向こうへ-』編 III



のっけから正解を言ってしまえば、今回シフトケーブルによるシフトチェンジの渋さを解決するために使った手段は

梃子の原理

という原始的かつ現実的な手段でした。





そもそも、純正のシフトロッドの動きを見てみると、純正のリンケージも梃子は使っているわけです。
トランスミッションから生えているシフトロッドは、ドライバーが左手で握るシフトノブをH字に動かす時の移動量よりも、はるかに少ない移動量でシフトチェンジしています。

学生時代に、初めてDIYでトランスミッション交換を行った時、そのミッションから生えているロッドを直接動かしギアをチェンジさせたとき、そのあまりに僅かな回転運動量と前後のスライド量にびっくりしたものです。

つまり、このシフトノブとロッドの移動量の差こそが、梃子の作用点と力点の移動量の差であるわけです。
それによって、ユーザーは軽い力でシフトノブを動かし、ギアチェンジすることができるわけです。
昔、僕がヴィヴィオにつけていたショートストロークシフトなんてのは、つまりはこの移動量の差を変えてしまう部品なのでしょう。





さて、そう考えると純正のリンケージを取り外し、ミッションから生えた素のロッドを直接操作している今の状況が、いかに力の要る難物となっているかが容易く想像できるというもの。





Hパターンの縦の動きに比べ横の動きが最初からスムーズだったのは、ここは元より回転運動で図らずも梃子の作用が働いていた為です。(まぁ横の動きではギアは入らないので、元より渋くはなりませんが)
それに比べ、Hの縦の動きはロッドの伸縮と直接ケーブルの伸縮がシンクロしてしまっていますので、ロッドの前後運動に必要な力が100%ケーブルの伸縮の力にかかってしまうのです。
これでは渋くなって当然です。 それでも何とかチェンジできるのは、シフトノブの部分で梃子が働いて、手首の力を何倍にも増幅しているからです。


そんなわけで、Hパターンの縦の動きにも梃子を使う為の仕組みを脳内設計図にいくつか描き、造りながら設計図を書き換えながら、






とりあえず、出来上がったのがこれでした。




その結果は・・・




大成功でした。
(見てくれはアレですが)

今までのが何だったの? っていうくらい、軽い力でスコスコとギアが入るようになりました。

物理学は偉大です。梃子の原理を発見した昔の人を褒めてあげたい。


後から気が付いたんですが、メーカーの作り出した縦置きミドッシップマシンであるボクスター。
こいつのトランスミッションがうちのガレージには転がっているわけですが、このミッションもおそらくですがその源流は縦置きFFミッションの流用です。(確か、FRポルシェのトランスアクスルのミッションなんて、まんまアウディだったはず)

そんでもって、そのマニュアルミッションのシフトチェンジは当然ケーブルで行っているわけなのですが、そのシフトロッドまわりもやはり梃子の原理がふんだんに使われておりました。
もっとも、その部品は今回僕が考えたような小学生レベルの工作ではなく、もっと洗練された美しい工芸品でしたけど。


さて、これで新・紅茶号改造記 第一章は無事完結・・・と言いたい所ですが、まだ続きがあったりするのです。


次回「新・紅茶号改造記 第一章『SHIFT -背中の向こうへ-』編 IV 」



おまけ



シフトノブのHパターンの動きが、どのように2本のケーブルの伸縮運動に変換されているのか、この動画を見るとわかる・・・かもしれません。
2015年12月09日 イイね!

新・紅茶号改造記 第一章『SHIFT -背中の向こうへ-』編 II



このシフトチェンジ機構の問題点

それはシフトロッドの前後の動きを、ダイレクトにケーブル伸縮で行う為、シフトの入りがかなり渋い事。





ケーブルってのは引っ張る方向には強いのですが、押すのは苦手です。
その為、シフトケーブルで引っ張る方向に入れる1・3・5速はそこそこ入るものの、押す方向に入れることになる2・4・Rはかなり渋いものでした。そして、どちらの方向にも、かなり力がいるため、運転中のシフト操作で左手首がかなり疲れるであろうことも予想できました。

この仕組みは、例の海外の914でも基本的に仕組みが同じな為(つぎはぎだらけの紅茶号のソレよりは遥かにマシではあろうけども)シフトの入りはぎこちなさそうでした。

もともと、インプレッサのシフトはケーブルではなくFR車のようにダイレクトなリンケージです。
それをケーブルで動かすという時点で、どうしたって渋くはなるのですが、その最もたるものが、このケーブルで押す操作なのです。
(FJ1600などはケーブルを使わず、ロッドで操作していますが、あれはFJだからこそとれる方法だと思っています)

その為、その問題を解消するための新たな機構を考える事にしました。


 どうすれば必要な力が軽減されるのかは、だいたい考えればいくつかアイデアも出てくるのですが、問題は 今自分の手にある製造加工技術と、自分が手に入れる事の出来る材料でそれが可能か? という点です。

 はっきりいって、素人DIYは常にこの問題が宿命付けられているといっても過言ではありません。
 よく、車の改造論スペック論ではいろいろな妄想が垂れ流されますが、「で? それどうやって造るの?」と聞いた時、本当にその通りに材料を用意して手を動かし道具を使えばソレを実現できるほど明確なノウハウを全て具体的に説明できる人って、いったいどれほどいるのでしょうか。
 自動車ってのは、眩暈がするほどの膨大な科学知識・技術の結晶です。
 ただの妄想で終わらせるなら、パワーは何PSだって上げられますし、エンジンの搭載場所もいくらでも車両中心に近づけられるし、重心さげまくったり、完全なフロントミッドを実現したりしたって、材料を鉄からカーボンなりアルミなりに置き換えまくって軽量化もしまくっても、それに付随して現れる様々な問題は現実に問題としては現れません。だって妄想なんだから。

 しかし、実際に造るとなったら別です。あっちを立たせばこっちが立たず。自動車というのが、いかに総合的なバランスの下に、今目の前にある造形として造られているかを気付かされます。

 ・・・話がそれました。

 とにかく、シフトチェンジをどーすれば、もっと軽くスコスコ入るようになるかは、想像することは出来ます。

 しかし、それを実現するための製造技術が自分にはありません。

 その為、自分が作れるレベルで、なんとか出来そうな妥協点を考えます。











こういう時は、ホームセンターでブラブラするのです。

目の前にあるいろいろな商品を見て、想像を膨らませて、これで何とかできないかと考えます。



とりあえず、この日はいくつかの商品を買い込み、家に帰りました。
(この日は体調不良だったので、ガレージに行くのはやめました)


ついでに本屋に寄って、その時偶然出ていたMFiの最新刊がこれだったので、なにやら運命的なものを感じて購入。

何かこれを読んでいたら、良いインスピレーションが湧きそうな気がしました。

気がしただけですが。(´・ω・`)


そして、次の休日のガレージにて、頭に描いたものの製作を始めたのです。





次回「新・紅茶号改造記 第一章『SHIFT -背中の向こうへ-』編 III 」
2015年11月25日 イイね!

新・紅茶号改造記 第一章 『SHIFT -背中の向こうへ-』編 I

さて、紅茶号改造記も新章の幕開けです。 これからは、今年やっていた作業がどんどん出てきます。

その第一章は『シフトチェンジの仕組み』を作ったお話をしていきます。

ご存知のように、FFのパワートレーンをそのまま後ろに持っていてMR化した場合、解決しなくてはいけない問題の一つがシフトチェンジを如何にするか? です。

それは、縦置きFFのスバルであっても例外ではありません。

むしろ、今回僕が紅茶号に採用したのは、インプのFFミッションのため、シフトロッドは運転席よりはるか後方の彼方。しかもその方向は運転者の背中の方向を向いてしまっています。

このシフトロッドを、運転席から何らかの手段で動かさねばなりません。


ちなみに、改造作業の計画開始当初。

僕はそもそもインプのマニュアルミッションのシフトロッドがどのように動いているかすら把握していませんでした。


そこから、如何にして今のシフトチェンジの仕組みを作るに至ったのか?

そのお話を書いていこうと思います。


まず最初に始めた事は、パソコンを使っての情報収集。

今の時代は広大なネットの海に無数の情報が漂っています。

所詮はネットの情報と侮る無かれ。

ネットの情報は玉石混合。 その情報から玉を拾うか石を拾うかは、全て拾った人間次第なのですからね。
ネットが駄目だ何だという人は、単に見る目が無いだけでしょう・・・

話が逸れました。

まぁ、そんなわけで僕は世界で一番物知りであるグーグル先生にあの手この手で情報を聞きだしてゆくのですが、どーも日本語で聞き出そうにも日本のグーグルさんはあまりこの手の情報が得意ではありませんでした。日本では特異な情報なのかもしれません。

ナラバ エイゴ デ キイテミルゾ ( ´_ゝ`)hello! Mr.Google!


すると、Mrグーグルは色々な情報を教えてくれました。

中でも、もっとも解り易かったのは、動画で解説してくれたこのサイトです。

http://www.914world.com/bbs2/lofiversion/index.php?t40733-650.html



ポルシェ914に、スバルのEJ20をぶち込むキットを売っている企業か何かのWEBサイトのようですが、そこに載っている情報は大変役立ちました。
(シフト関連意外にも色々と眼福でした)



そして、この情報を元に2012年秋にに製作したのが、あの シフトチェンジ君 試作1号なのです。(当時はそんな名前つけてませんが)
当時のブログがこちら








そして、これをベースに多少の改良を施して、2013年に実際にフレームに搭載したのが試作1号君(改)でした。






先日の初走行時は、ミッションが変わって寸法が若干変わってしまった影響で、このまま動かす事ができなかったものの、基本はこの時に造ったもので前進1速と後進のシフトチェンジを実際に行う事に成功したのです。


ただ、このシフトチェンジ機構には問題もありました。

その為、この問題を解決する為に、試作2号君の製作に着手したのが、今年の6月の事でした。


次回「新・紅茶号改造記 第一章『SHIFT -背中の向こうへ-』編 II 」
2015年11月22日 イイね!

紅茶号改造記 過去編 第二十七回(終)

この過去編は、当時某SNSに非公開の備忘録として記述していた文章をほぼ原文のまま載せている為、時々間違った事を書いてたりしますが、特に問題ない限りはそのまま載せています。

改造作業の備忘録 012年08月29日 の記録

あー、なんというか、これ あのFRPボディ使えそうになくなってきたんだゼ・・・









改造作業の備忘録  2012年09月13日 の記録

方針変更により、改造の詳細をみんカラでオープンとしたため、非公開の備忘録の記録はこれにて終了とする。












最後はあっさりと。
この日以降の記録は、みんカラの過去ログで書いている。

しかし、それにしても、現時点でいろいろな部分が出来て、実はあとはあそこの部分kだけちゃんと造れば、試験走行が可能なところまではきているんだけど

ボディだけはまったくの未計画状態

である。(´・ω・`)


一応、コンセプトはある。

この改造車は、僕にとって永遠の憧れの世代である、WRC グループBクラスへのオマージュであるので、見た目はとにかくヴィヴィオだと解るようにな外見にする事。

もちろん、グループBっていったら、ラリー037やRS200っていう、二大美形ラリーマシンがあるんだけども、あれは完全にラリー専用種になってしまってるから・・・(厳密にいえば037はモンテカルロのエボリューションだけど)

それよりも、僕はやっぱりプジョー205ターボみたいな「マーケティングの都合上、外見は205でないといけないから205だけど、中身はアレ」という、あの時代、あの時のグループBならではの諸々の事情により生み出された車の成り立ちが好きなのです。

なので、紅茶号は誰が見てもヴィヴィオだと解る外見でなくてはいけないのです。

そんなわけで、紅茶号の外見は、ちょっと幅の広いヴィヴィオって感じの予定です。

しかし、自分は未だにFRPを触った事すらない。

果たして、本当に造れるのだろうか。初めてのFRPがいきなりリアカウルだなんて。

一応



本は買ってみた(´・ω・`)

問題は尽きない。

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