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2015年06月07日 イイね!

付かないモノを付ける楽しさ  最終回



前回作ったパーツですが、適当に造ったら片方の固定穴がまったく合わず(笑)、また構造的にもここにボルトがくるのはレイアウトが苦しかったため、切断してしまいました。






そんな事だろうと、右側に固定用のミミを造っておいたので、こちらで固定します。




まずは穴を開けます。使うボルトはM6ですが、開ける穴はM8程度にしておくのが重要です。






ここの裏側を見ると、元とのクラッチケーブル土台の固定ボルト周りは、曲げ加工の入った鉄板が重ね合わされ、強度が高くなっている事がわかります。

対し、今回穴を空けた場所は、ただの鉄板1枚のペラペラな部分。

ここにボルト固定するのは、ちょっと強度が不安です。

実際、借り付け段階で、クラッチペダルを踏むと、母版がペコペコと動いていた事にも気づいていました。


ですので、裏側の固定方法もちょっと一工夫いれる事にします。



方眼紙で形を決めます。




さきほどの方眼紙を適当なフラットバーにあてがって切断し、少々の曲げを入れてからボディにあてがってテープで固定します。






穴からマジックで印をつけます。




そんでもって、印をつけたところに穴をあけてナットを溶接します。





ちなみに、このようにナット溶接を行うとき、肝心なのは母体の穴を、ナットのサイズよりも一回り大きくあける事です。






もし、M6のナットを溶接するのに、母体の穴もM6にしてしまうと、おそらく超精密加工クラスのクオリティで固定と溶接をする設備や技量が無い限りは、そのナット穴にボルトはしまらなくなります。

昔、それに気づかず、何度か失敗しました。




純正の穴なんて、一回りどころか、二回りは大きな穴をあけてあります。

ここに使われてるボルトの径はM6サイズ。 右にある僕があけた穴がM8なので、このヴィヴィオ純正の穴はM10くらいはあいてそうです。


ちなみに、今回使ったナットは、そのものずばり溶接用ナット。 最初から溶付けするフランジが備わっている便利なやつです。







では、溶接したナットを利用して、ボルトで固定します。

穴の位置も、曲げの加工もぴったりです。(現物合わせで造っているのだから当たり前ですが)



そして、これはもう溶接してしまいます。

まずは仮付け










パーツを取り付けても問題が無いか確認します。

どうやら、問題なさそうです。



そして、本付け。
母板が薄いので、穴開けないように気を付けないといけません。

この場合は、溶接そのものがガッシリついている必要がないので、点付けの数を増やす方向でいきます。
(パーツと取り付けステーで挟み込むサンドイッチ構造なので)










取り付けできました。

だいたい、これで終了です。






これで、アクセルとクラッチの連結の基本的な仕組みはできました。


あとは、どうやってボディに固定するかとか、レイアウトは何所を通すかとか、まぁそういったものは、他の要素との兼ね合いもあるので、造ってゆくのはこれから先になります。



とりあえず、最後に動作実験を行います。



ペダル踏み踏み



バタフライがくるりくるり

クラッチがこれだけの引っ張り量で、ちゃんと動作するのかは、実際にやってみないとわかりません。




まぁ、そんなこんなで、一年越しのABCケーブル造りは、これでようやくひとまずのゴールとなりました。(いや、まだBのブレーキ作ってないけど)


フレーム制作とか、エンジンマウント制作とか、クロスメンバ延長とか、「無いものを造る」というのは、今までもボチボチとはやってきましたが、今回みたいな複雑なリンク機構に関わる部分で、「付かないモノを加工して付ける」というのは、これが初めてだったように思えます。

昔、サービスマニュアルを読みながら、エンジンスワップを行った時、その成功した瞬間はとても楽しいものでした。

今回はマニュアルの類は一切ありません。

ガイドラインも、正解も何もなく、どうやれば良いかを自分一人で考えて行動しなければならないミッションでした。


第一次ゆとり世代の自分としては、答えが用意されていない事を行うのはとても不安になります。

用意されていた答に、自力で辿り着くというのは、まだ楽なんです。 探し続ければ、必ずどこかに答があるのですから。

ですが、その答すら自らが作り出し、自分が辿り着いた場所が本当に答なのかどうかも、自分自身が判断するしかないという、この究極のDIYとでもいうべきもの、これは普段は販売業に携わる自分としては、ほとんど無縁のモノなのです。
(まぁ、マーケティングを考案するのは、ある種の開発ともいえますけど、それはさておき)



まぁ、つまりは何が言いたいかというとですね。



モノを造るって楽しいですね。



ってことです。(笑)

これが仕事にしちゃうと、要求される性能だとか、納期だとかに追われて、苦しみでいっぱいなんでしょうけど、こと趣味で行うモノ造りってのは出来るレベルはたかが知れていますけど、これほど楽しい趣味も無いなと思うわけで。


こんな楽しい事、あとどれだけ続けられるのやら・・・
Posted at 2015/06/07 23:32:01 | コメント(1) | トラックバック(0) | T-top | 日記

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