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2015年12月17日 イイね!

新・紅茶号改造記 第一章『SHIFT -背中の向こうへ-』編 III



のっけから正解を言ってしまえば、今回シフトケーブルによるシフトチェンジの渋さを解決するために使った手段は

梃子の原理

という原始的かつ現実的な手段でした。





そもそも、純正のシフトロッドの動きを見てみると、純正のリンケージも梃子は使っているわけです。
トランスミッションから生えているシフトロッドは、ドライバーが左手で握るシフトノブをH字に動かす時の移動量よりも、はるかに少ない移動量でシフトチェンジしています。

学生時代に、初めてDIYでトランスミッション交換を行った時、そのミッションから生えているロッドを直接動かしギアをチェンジさせたとき、そのあまりに僅かな回転運動量と前後のスライド量にびっくりしたものです。

つまり、このシフトノブとロッドの移動量の差こそが、梃子の作用点と力点の移動量の差であるわけです。
それによって、ユーザーは軽い力でシフトノブを動かし、ギアチェンジすることができるわけです。
昔、僕がヴィヴィオにつけていたショートストロークシフトなんてのは、つまりはこの移動量の差を変えてしまう部品なのでしょう。





さて、そう考えると純正のリンケージを取り外し、ミッションから生えた素のロッドを直接操作している今の状況が、いかに力の要る難物となっているかが容易く想像できるというもの。





Hパターンの縦の動きに比べ横の動きが最初からスムーズだったのは、ここは元より回転運動で図らずも梃子の作用が働いていた為です。(まぁ横の動きではギアは入らないので、元より渋くはなりませんが)
それに比べ、Hの縦の動きはロッドの伸縮と直接ケーブルの伸縮がシンクロしてしまっていますので、ロッドの前後運動に必要な力が100%ケーブルの伸縮の力にかかってしまうのです。
これでは渋くなって当然です。 それでも何とかチェンジできるのは、シフトノブの部分で梃子が働いて、手首の力を何倍にも増幅しているからです。


そんなわけで、Hパターンの縦の動きにも梃子を使う為の仕組みを脳内設計図にいくつか描き、造りながら設計図を書き換えながら、






とりあえず、出来上がったのがこれでした。




その結果は・・・




大成功でした。
(見てくれはアレですが)

今までのが何だったの? っていうくらい、軽い力でスコスコとギアが入るようになりました。

物理学は偉大です。梃子の原理を発見した昔の人を褒めてあげたい。


後から気が付いたんですが、メーカーの作り出した縦置きミドッシップマシンであるボクスター。
こいつのトランスミッションがうちのガレージには転がっているわけですが、このミッションもおそらくですがその源流は縦置きFFミッションの流用です。(確か、FRポルシェのトランスアクスルのミッションなんて、まんまアウディだったはず)

そんでもって、そのマニュアルミッションのシフトチェンジは当然ケーブルで行っているわけなのですが、そのシフトロッドまわりもやはり梃子の原理がふんだんに使われておりました。
もっとも、その部品は今回僕が考えたような小学生レベルの工作ではなく、もっと洗練された美しい工芸品でしたけど。


さて、これで新・紅茶号改造記 第一章は無事完結・・・と言いたい所ですが、まだ続きがあったりするのです。


次回「新・紅茶号改造記 第一章『SHIFT -背中の向こうへ-』編 IV 」



おまけ



シフトノブのHパターンの動きが、どのように2本のケーブルの伸縮運動に変換されているのか、この動画を見るとわかる・・・かもしれません。

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