まずいきなり
伝説のセンターシート に搭乗させて頂き、
エンジン始動 までしていただきました。
もう最初からクライマックスです。
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懐かしのHKS CAMPです!
そろそろナウいヤング世代には知らない人も出てきていそうですが、後継のCAMP2のようにOBD2接続ではなく、この時代のデジタルメーターでは常識のECUや各部センサーから直接信号を取ってくるタイプのもの。
僕もCAMPは持っていて、紅茶号のデジタルメーター化計画で使おうと思っていたんですが、画面デザインで同ジャンルの商品であったEPSON EJ-1の方を気に行って、紅茶号にはそちらを付けていました。(後述する理由もあって)
こういうデジタルメーターって、いかにも競技車両って感じで憧れましたね。
ちなみに、大谷さんはこれ(CAMPでデジタルメーター)はもっと流行るかと思ったが、思ったより流行らなかったとの事。
そういえば、僕がまだ学生時代に見てたWEBサイトで、トヨタSERAをCAMPを使ってデジタルメーター化してる方がいたんですが、サイトに掲載されていた室内画像を見ると、メーター画面に SERA っていうオリジナル起動画面が映ってたんですよね。(SERAは僕が一番最初に買おうとした車 結局T-topになったけど)
あれにめちゃくちゃ憧れて、なんとか真似できないかとCAMPを手にいれて、方法を考えたものですが、電子工学まったく無知の自分ではどうにも出来ずに、今もCAMPは仕舞いこまれたまま。
作者のWEBサイトは既に消失しているようですが、該当ページだけ残っていました。
(今にして思えば、これSERAの起動画面とCAMPの起動画面は、多分別個の存在ですね。当時の僕はCAMPを改造して起動画面を造ったのだと思ってました。よくよく考えたらそんなわけがない)
・・・話が脱線しました 。
センターシートから見える前方視界は何とも不思議なものでした。
多分、慣れてない人が乗ると車幅感覚がつかめないと思います。
自作のシフトリンケージ。
なんとワイヤーじゃないんです。
でも、このミッションのベースはエボのミッションでシフトワイヤーのはず・・・
聞いてみたら、なんと途中からリンケージがワイヤーになるというハイブリッド構造でした。
何故そんな複雑な仕組みなったのかは・・・聞きそびれました(笑)
そして、次に解説していただいたのが、
このミッドシップ4WDのメカニズム
どうやって成立しているのか?
今回、もっとも時間をかけてご説明して頂いたポイントなんですが
大型Gタイプ、理解できず(´・ω・`)
いや、結果的に機械同士が合わさって起きている現象は理解できてるんですよ?
でもね ここで問題なのは
大型Gタイプ その33年の人生で
ギアBOX系の中身は一度も触ったこと無し
という経験不足。
つまり、僕ってのはトランスミッションやトランスファーやデフといった機構は、
書籍に記載された文字情報でしか理解できていない のです。
ということは、頭の中に実際の構成パーツをイメージできません。
そういう理解レベルでは、この手の応用・流用ネタってなかなか理解が伝わりません。
そんなわけで、このミッドシップ4WDを真似したい、造りたいという人がいたら、
島根までレッツゴーです。(笑)
なお、渡洋自動車さんはここよりさらに西になります。(´・ω・`)
他にも色々な話をしましたが、それを全部書いていくと膨大な量になってしまうので、とてもよく理解できて興味深かったお話を3つほど。
(引用元:竜三君のD車製作記)
その1 リアサスペンションについてのお話
この車のリアサスはオリジナルのロアアームを用いたストラットなんですが、目から鱗が落ちまくったのがその設計方法。
話題がロールステアをどうしたかという話になった時、大谷さんが語った驚愕な設計手法
基本的にロールステアが大嫌いだという大谷さん。
なので、ロールステアのトー変化が起きないようなジオメトリになるようにトーコンリンクを造るわけなんですが、そのやり方がとんでもない。
店の業務が終わってから、夜な夜なピットで
電気代がやばいくらいにひたすら2柱リフトを上下させて
トー変化がほぼ起きない配置 を
実測で導き出した そうです。
CADで設計することも考えたそうなんですが… 確かに設計図どおりに造ったものが設計通りに動かないなんてよくある話で・・・
まさに論より証拠。 とんでもない体育会系実践主義です。(;´Д`)スゲェ
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(引用元 勝利の方程式)
そして、そんな風に造られた車の動きがコレ。
確かに、このお方にバンプステアなんていらないw
ちなみに、紅茶号のリアサスのトーコンリンクは、大衆車のセオリー通りなバンプトーインに「なれば良いな♪ なったら嬉しい♪」という希望的観測の元に
神様に祈りながら適当に 決めました。てへぺろ☆(・ω<)
(引用元:勝利の方程式)
その2 ストラットマウントの話
当改造計画開始当初、大谷さんの車の写真を参考にしまくって造り始めたのが、この自作1号フレーム。
僕が大失敗して廃棄したこの初期フレームは、ロールステアの理解がないまま、リアサスに必要なロールステアの動きを得ようとして、「何だかよくわからんが、フロントと逆のトー変化がいるなら、前後をひっくり返せばいいじゃないか」とフロントサスの前後を正反対にして取り付けたら、当然の如くキャスターも逆になって、後からその重大性に気が付き泣く泣く作り直したというのは前にも書きましたが。
この1号フレームで一番お金も手間もかかったのが、ストラットマウントでした。
とにかく、大谷さんのフレームをパク・・・じゃなくて参考にしようとして造ったのですが、このストラットがおさまるサイズの適切なパイプが見つからない。
結局、鉄骨屋さんに無理言ってインプのストラットが収まるギリギリのサイズの機械構造用鋼管を取り寄せてもらったのですが
その厚み なんと8mm
結局、外注で旋盤加工してもらって薄くしたんですが、材料費も加工費もとんでもなくて、この1号フレームの製作費のうち9割がこのストラットマウントだったという逸話なんですが・・・
今、10年越しの疑問の答えを知っている人が目の前にいる。
これはもう訊かずにおれぬ。(`・ω・´)シャキーン
大谷さん、このストラットマウントに使ってる鋼管は何ですか?
「ああ、それ? 消火器」
・・・ (ω・ )ゝ パードゥン?
「消火器の筒w 丁度いいサイズだったからww それ切って補強したの」
「それを、切断機で何回も切り込み入れていって・・・」
その発想は無かった orz
そして、あのカッコイイ 楕円形のカット口は
ありふれた工具を使って
とんでもない労力の元に出来てました。
そりゃ、どんだけ鋼管の規格表見たって見つからないわけですだよ・・・
その3 そのアイデア プライスレス
アルミのルーバーの端っこのRをどのように造ったかとか
凡百のパイプベンダーを魔改造して、JDベンダーレベルの性能になってる改造ベンダーとか
なんというか、創意工夫の玉手箱かってくらいに、アイデアのオンパレードでした。
ベンダーもφ40の治具が無いから削ったとか・・・
(そう、40mmて無いんですよ。インチ基準サイズじゃないから)
もう消費エネルギー量が本当に半端ない。
結局、もう色々と話は尽きなくて
朝九時の訪問から、会社の昼休みまで、ずーーーーっとお話に付き合って頂きました。
もう感無量です。
まだまだお話を聞いていたい気持ちに後ろ髪をひかれながらも、ここらでおひらきに。
「もう撮りたい所ない? 大丈夫?」
とのお心遣いに
大丈夫です! もう大満足です!! と120%笑顔で。
・・・まぁ、本当に他に見たいとこないのかと言われたら、そんな事は無いのでありますが
(引用元 勝利の方程式) この画像今までに50回くらい見返してる
フレームとモノコックの接合部分 を間近で見たかったけど
その為にはリフトアップしてアンダカバーを外さねばならず
そして、このサービス精神の塊のような人にそんな事をお願いしたら、多忙な身を省みず本当にリフトアップし始めかねないので、さすがに大人の理性が仕事しました。(笑)
謝辞
大谷さん、今回は本当にありがとうございました。
渡洋自動車のみなさん、何時間も社長様を占有してしまいご迷惑をおかけしました。(^^;
大変刺激的な1日でした。
もし、またいつか何かの機会があれば、是非もう一度楽しいお話聞かせてください。
終わりに
そして、十数年前に大谷さんのWEBサイトに影響されて、この無謀なチャレンジを始めたこの僕が見て聞いて感じた事を書き連ねたこの発信が、また別の誰かに届いて、こういう世界がある事を知るきっかけになったなら、それは良いインターネットでございます。
この国の未来に、自作系モータースポーツの火が灯りつづける事を祈って・・・
fin