＜続＞君に逢いたくて・・・

昨日、Arthurは意を決してヘパリーゼSさんに電話をした。

『Sさん、こんばんは』

『こんばんは、Arthurさん。　お電話いただいて、ちょっとびっくりしましたわ。　どうかしまして？』

『実は・・・・・君に、遭いたい！明日、俺と遭うてくれへんか？！』

『え、えっ？！』

Arthurは一生けん命にSさんに頼んだ。

『どうしても、君やないと、あかんのや！頼む
！明日、俺と遭うてくれ！』

しばらく、考え込むSさん。そして、

『分かったわ、Arthurさん。じゃ、明日の夕方５時に会社の商談室で遭いましょう。』

『ありがとう、ほな楽しみにしてるわ！』

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いつもの通り、昼食を終えたArthurは、会社の食堂を出た。

いつものように保険外交員ジェニファーが『飴ちゃん、あげるでぇ～』攻撃をしている。

そして、その奥にはヘパリーゼSさんがいた。　お互い目が合った。

彼女の目は、

『Arthurさん、どうしてそんなに私に遭いたいの？』

とたずねているように見えた。

軽く会釈し、会話もなくその時は、彼女と別れた。

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キーン、コーン、カンコーン　終業時間になった。

Arthurは仕事を止めて、さっさと事務所を後にし、Sさんとの待ち合わせ場所に向かった。

既にSさんは商談室に着いていた。

『あそこのテーブルでお話ししましょう。』

二人とも会話もなく、席に座った。

しばし沈黙。そしてArthurから切り出した。

『どうしても君に逢うて頼みたいことが・・・』

『どうしても私でないと？』

『そっ、そっ、それは・・・・』

Sさんがゴクリと唾を飲む。

『それは？』

『夏休みに、息子のRyanと海外へ行くので、海外旅行保険を申し込みさせて下さ～い。』

Sさんはしばし固まっていたが、すぐに我に返り、

『もっ、も、も、勿論、喜んで受付いたします！』

『よかった～！ほな、お願いします。』

彼女は鞄の中から、保険の申し込み用紙を取り出し、Arthurは彼女に指示される通り、申し込み用紙に必要記入事項を書き込んでいった。

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『Arthurさん、申し込んでくれて、ありがとうございました。』

『ほな、よろしくお願いします。』

『Arthurさん、これ、つまらないものですが・・・・』

ArthurはSさんから紙袋を受け取った。

『ありがとうございます。』

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ヘパリーゼSさんは、Arthurに何をくれたんだろう？

『もしかして、Sさんが穿いていたパ、パ○ティーか？』

Arhurはプレゼントされたモノが気になって仕方がなかった。

もし、Arthurの欲望通り、中身がパ○ティーだったら、恥ずかしいので、我慢して、家に着いてから中身を見ることにした。

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プレゼントの中身は・・・


えびせんべい、タオル、かわいいスヌーピーのうちわ。

『夏を快適に過ごしてね！』という、Sさんの心のこもったプレゼントでした。（？）