2025年01月11日
CX-80、CX-60、CX-5一気乗り
0発進の快適性で最強なエクストレイルですが、やはり加減速と関係なく耕運機のようなエンジン音がするのが気になってしまって、パワーのある内燃機関の車への乗り換え熱が高まってしまいました。
SUVで200馬力以上で400N以上のトルクなどで絞りこむとだいぶ限られてきて、MAZDAは選べる車種が多いのがいいですね。
■ CX-80 XD
今回は素のXDのみの試乗となりますが、明らかにCX-60より遮音性が高く、
1速~2速の段付きも相当解消されています。
CX-60でこれまでのリプロやリコールの対応済みの素のXDと比較しても、
室内に入るエンジン音、ミッション系のかすかな音、ギアチェンジ時の回転数が落ち込むような感じは相当封じ込められていて、CX-80なら他社からの乗り換えでも違和感は相当少ないと感じました。
CX-5のXDからCX-60のXDに乗り換えると、エンジン音の入り方のちがいはあれど、「遮音性」は明らかにCX-60の方が上でした。
そのあとにCX-80を乗るとさらに遮音されていて、あきらかに別の車といえるレベル感でした。
ちょっと誇張気味かもしれませんが、NOAH/VOXYとアルファード/ベルファイアくらい違うといってもいいかもしれません。
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この巨体なのでMHVがないと発進でもたつくとか、アクセル強めに踏まないと思い通りに加速しないのでは?と思っていましたが、一般的な市街地走行では気になりませんでした。
ハリアーやエクストレイルはHV系と純粋なエンジン系でパワー差が大きくて、スペック的に上位グレードを買えよってメーカーの思いが見え隠れしますが、MAZDAのCX-80は、純粋なエンジン系が標準で、より上質さを求めるならHV系をどうぞって言えるレベルだなと思いました。
CX-60買ったときは素のXDは廉価版みたいな先入観があってMHVを選びましたが、車を走らせるスペック感においては全くの間違いだったと気づきました。
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MAZDAらしさ、トヨタなどと真っ向勝負しないビジネスモデルからするとプロダクトアウト的なモノづくりはアリだとおもいますが、CX-5が安定的に売れていることを考えると、CX-80のような味付けがスタートラインでもよかったのではと思ったりしています。
CX-80はそういった意味でCX-8からの乗り換えでも、CX-60で満足できなかった方にもお勧めできる「味付け」になっていると思います。
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CX-80も60も素のXDが無塗装樹脂パーツ利用しか選べないのがイケてないなと思っています。
いわゆる標準的な装備がそろったLパッケージをベースとすると、エクスクルーシブモードはインテリア系の充実のみで、外装を充実するとNHV一択になると価格も上がりますし、動力機構そのものを違うものにしなきゃいけないグレード設定が惜しい気がします。
まあシグネーチャースタイルを付けてくれってことなのかもしれませんが、トヨタのモデリスタと比較しても割高なエアロはいかがなものかと。
Lパッケージにエアロ付けたら1個上のグレードに迫る勢いですしね・・・。
もちろん無塗装樹脂がお好きな方には価格も抑えられて、スタイルも思い通りでよいのかもしれませんが。
■ CX-60 XD
気になったのが1速~2速の段付きというかシフト感が結構大きいと感じました。
いろいろ修正が入ったようですが、初期型と「ほぼ変わらない」が第一印象でした。
アクセル開度でかなり印象が変わりますが、CVTやトルコンATから乗り換えると、へたくそなマニュアル車感はあると思います。
意外とアクセル開け目で早めに3速以上に入れば全く気にならないとも言えますし、
ちょっと緩めのアクセル開度で無駄に回転数あげないようにするとちょっと滑らかとも言えますが、特に0発進の多い都心部でここを気にして運転しなきゃいけないのはそもそもNGな気がします。
ミッション回りも初期型のような異音はしないですが、かすかに音は発生していて、同じ400万円台の車でもCVTやトルコンAT車では音がしないとするとやっぱネガティブ要因だなと思います。
2月末の商品改良でCX-80の「味付け」をフィードバックするようですが、
もしCX-80と同じ遮音性とフィーリングになればCX-5の後継機になれるチャンスはあるかもです。
ちなみに乗り心地については初期型購入時から投稿していますが、「硬い」というほど硬くはなく、「ずっと揺らされる」とか「ピッチングがぁ」なんて全く感じませんでした。
■ CX-60 MHV
素のXDと比べると1速~2速の段付きやシフト感は軽減されています。
ただ、ギアが1,2,3速と上がっていく感じがはなくならないので、MHVになったら巡航速度までCVTやトルコンATのような滑らかさがあるかというとそうではないので、MHVの恩恵が発進時の力強さや滑らかなに100%寄与ではなく、燃費向上に70%、発進時に30%くらいの効果に感じました。
初期型のような低速時、減速時のミッションからのギコギコ音やカシャカシャ音はしていなかったので、だいぶ改良がされたのだなと思いました。
CX-80の素のXDの静粛性がこれを上回っていたので、現行車で比較するとCX-60のMHVは割高感がぬぐえない気もします。
車としてはカテゴリーが違うので単純比較できないと思いますが、エンジンやミッションの「味付け」や「しつらえ」という点であることをご了承ください。
■ CX-5 XD
これは売れるわけだ・・・。
やはりCVTやトルコンATに慣れているので、0発進からの変速感がないのはイメージした通りですし、パワー感がすごい。
車重がCX-80や60より200~300kgくらい軽いので軽快感があるのは当然なのですが、思った以上に加速していくパワフルさは想像を超えていました。
車の限界性能などは最新のプラットフォームなどとは違うのかもしれませんが、ごくごく一般的な使い方がメインであれば、悪いところがない車だなと思います。
フルモデルチェンジのうわさもありますが、またMAZDAの悪い癖で面白い機能にかえてみました・・・みたいなことをしなければいいなと思っています。
インテリアや外観も相当高いレベルではありますが、やはりちょっと「古い感」は否めず、MAZDAのモデル末期の熟成度が高すぎるのに時代遅れ感がでちゃうというおなじみのコースになりつつあるなという感じはあります。
あまりに走りが良くて忘れそうでしたが、遮音性や剛性感はCX-60や80と比べると低いのは気になるところでした。
まあ価格帯的に同じではないので、同価格帯では頑張っているというのが正しい表現なのかもしれません。
FRがぁとか、直5がぁなどと言っているのはやはりごく一部の車好きであって、快適にコスパよく移動するのであればCX-5はよくできてるなぁと思える完成度でした。
■ CX-5 ガソリン
2.5Lのガソリン車はいたって普通でちょっと動力に余裕があるくらいに思っていましたが、XDと乗り比べると、0発進時に燃料が薄いよーって言っている感じを受けます。
ここはガソリン車とディーゼル車の好き嫌いもあるので好みの部分が大きいですが、ガソリン車の最大馬力は6,000回転、最大トルクで4,000回転とか普通に運転していたらここを引き出す運転するのかなぁ・・・と。
そう考えると発進時や合流時などにパワーを感じられるディーゼル車は市街地の方がその恩恵が多く得られるのではないかなと思います。
静粛性や振動や伸びやかに加速するガソリン車ならではの良さもあるので、「こっちがいい!」とはなりませんが、個人的にはXDお勧めしたいなと思いました。
■ おまけ
Youtubeや車関連の記事を見ると、CX-60の足回りが硬い、乗り心地が悪いというくだりをCX-80の内容でも必ずと言っていいほど使っていますが、本当なのか?
自分がCX-60を購入して実際に乗っていて、全走行距離をとおして、「硬い」「乗り心地が悪い」車だ!と思ったことは全くなく、一般的なビジネスシーンで行われる正しい評価、正しい比較が行われていないのではないかという仮説です。
ちなみに異音やリコールの多さなど、品質面でイケてないのは認めるところです。
(1) 硬さ
「トヨタ車などの味付けと比べると硬い感じ」はそう感じるだろうなと同感です。
目指す方向が違うし、車を走らせる上での重点ポイントがメーカーによって違うので、何と比べて、何を目的として「硬い」かというモノサシ合わせが全くない上での評価は「個人の感想だからいいだろ」って建付けですが、1次情報の提供者としてはイマイチだなぁと感じています。
路面に吸い付くような安定性、ギャップを感じない吸収性は実現できるかもしれませんが、同じ車格(価格帯)でそれをできるかといえばNOだと思っています。
(2) 乗り心地
これは走っている道の問題なのでしょうか。
首都圏の道路状況ではほぼ影響を受けなかったので、地方の道路のほうが路面が悪いとか凹凸があるとか違いがあるのかなとも思いました。
ただ多くの動画にあるように、MAZDAのR&Dセンターから15号に出ると一般的な首都圏の道路といえると思うのですが、そこを走っている間、ずっと揺れが収まらないとかピッチングし続けていたとも思えないんですよね。
つまり、ギャップを超えたときにそういう感覚を受けたことがあった(1回)が、地方の道だと(5回)だとすれば、乗り心地の総合評価も変わるだろうなと。
でも本当に首都圏の国道レベルでずっと揺れてたら、レポートなんてできないですよね。ヘッドレストに頭ぶつけてたと表現していた方も、ずっとぶつけてたら脳震盪ですよね・・・。
(3) Youtubeや記事の正しい見方
どうしても広報車両が先なので、Youtubeや記事の方が先に目に入りますが、
試乗という自分が1次情報者になれる機会があるので、絶対に乗ってみてください。
CX-60を例に出すと、2022年の発売時は「硬めの設定ですが気にならないですね」って言っていたい人が2024年では「乗り心地や硬さに問題がある前提」で語っているのを見るとなんだかなぁと思うところです。
よく考えると、「前は悪かった」→「今回はいいものだ」という表現は一番楽なストーリー展開で、そういうレベル感の情報提供者なんだろうなって思って、そのチャンネルも見なくなりました。
同じ2022年でも「求めるものの違い」と表現していた方もいましたね。
2024年では「こういった仕組みを取り入れるといいのに」と評価していて、建設的だなと思いました。
同様に試乗時は結構辛辣な意見を述べていましたが、解説時にこういう仕組みがいいという提案を出している人もいましたし、エンタメだから必死になるなという意見も理解できますが、「それっぽい適当なことを言っている人」を見極めるリテラシーも大事だなと思った次第です。
もうひとつ気になるのが比較対象が不明確な「感覚」です。
例えばスペック+車を走らせる装備+安全装備をほぼ揃えると、CX-60は500万円前後なのでエクストレイルかハリアーHVくらいしかないんですよね。
こことの比較や違いで評価するのはアリですが、X3やGLCは800~900万円、NXも600~700万円、クラウンも600~670万円・・・このあたりが見え隠れしている人はとんだ勘違いしてるんじゃなかろうかと。
特にここ最近車の値段もすごいあがっていて、3年前の車や5年前の車の価格をイメージしていると明らかにクラスが変わるくらい高騰しているので、最新情報のキャッチアップが遅れてる感も考慮して情報を得る必要があるなと感じています。
車を買おうと思っている人は、ある程度価格感と必要な機能で選択をするための情報が必要ですが、車情報の発信者は情報を発信することで対価を得ているので、そもそも情報の価値や粒度が違うんですよね。
みんからの情報が正しいわけではありませんが、愛車レビューの評価点の平均値は参考になると思います。(情報を多角的に見るという観点で)
CX-60の乗り心地が1点かというとそんなことはないんですよね。
ハリアーが5点かというとそうでもなかったり・・・。
車関連の情報発信者などのほうが、狭い世界の中で見聞きした情報がなぜか自分の意見としてフィードバックされているのではと思う節もCX-60の例で強く感じたので、ぜひ試乗してみて自分の感覚にマッチする愛車を見つけていただければと思います。
(自分のように迷走しないように・・・)
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CX-80 | 日記
Posted at
2025/01/12 03:51:00
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