
7月の三連休はテントを担いで大天井岳(おてんしょうだけ)に登ってきました。
前から一度行ってみたかった大天井岳のテント場。
2年前に悪天候で断念しているので今回リトライです。
大天井岳へは中房温泉から燕岳経由で向かういわゆる「表銀座」を縦走するか、一ノ沢あるいは三股から入って常念岳経由で向かうルートが考えられますが、
今回は夏の三連休ということで表銀座の玄関口「中房温泉登山口」は混雑が予想されるため、一ノ沢から入ることにしました。
自宅を金曜日の22:00に出発し、一ノ沢登山者駐車場に着いたのが翌1:00AM。この時点で8割ほど埋まっていました。なんとか駐車スペースを確保して一安心。
5:00AMの一ノ沢駐車場の様子。上空に雲が出ていますが、山の上では雲海が見えていることでしょう。
駐車場から約15分アスファルト上を歩くと登山口に着きます。ここで登山計画書をポストに投函しました。
< しばらくは退屈な樹林帯を歩きます。高温・多湿の天候なので汗が乾かず、スタートしたばかりなのにペースが上がりません。時々沢に出ると豊富な水量と涼しいミストで生き返ります。
丸太の橋をいくつか渡ります。
そういえば・・・ 出発した日は会社の健康診断があったため、前日の晩から食事を摂っておらず、口にしたのはバリウムのみ(笑) さすがにこれではまずいので、こまめに行動食を摂りながらハンガーノックにならないよう気を付けました。
胸突八丁手前の雪渓。かなり融けていて崩れかかっていました。念のため持ってきた6本爪アイゼンの出番はありませんでした。
前常念岳でしょうか? 高い気温と寝不足で全くペースが上がらず、疲労ばかりが蓄積されていきます。木陰を見つけては腰を下ろし、5~10分の短い睡眠を取りながらゆっくり登りました。
最終水場でボトルに給水。ここまで予想以上に汗をかいたので当然イッキ飲み(笑) 感動するくらい冷たくて美味しい水でした~♪
暑さと疲労でフラフラになりながらも何とか常念乗越に到着。常念小屋の後ろには槍がドーン!
近くにいた方にシャッターを切ってもらいました。作り笑顔が怖いですw (身体はボロボロ)
常念小屋のテント場。ここをゴールにしてテントの中で爆睡したい衝動に駆られましたが、グッと我慢して先に進みます。
では常念岳に背中を向けて先に進みましょう。 急にガスが出てきて横通岳方面はご覧の通り。
横通岳の巻道を進みます。
右の方に見えるハイマツ帯を縫うルートを登っていきます。中央に見えるのは目的地の大天井岳ではなく東天井岳。ゴールはまだまだ先。
歩いてきた横通岳を振り返る。アップダウンはそれほどではありませんが距離があるのでジワジワ脚にきます。
結構歩いたな~
まだ大天井岳のピークが見えません。心が折れそうになります(泣)
「大天荘まで1km」の標識からしばらくしてやっと大天井岳が見えました。テント場も賑わっています。最後の力を振り絞ってゴールを目指すとしましょう。
大天荘で幕営の手続き。受付に行列ができていて大盛況でした。(幕営料はトイレ利用料込みで1,000円也)
あまりにも疲れたのでコーラ(400円)とビール(500円)を購入。何年ぶりのコーラだろう?本当に生き返りました。
少し遅い到着でしたが、何とか隙間にテントを設営することができました。(左手前のNemo Obi 2P)
高山植物を踏まないように注意です。
この日150以上は張られていたと思います。遅れて到着した人はトイレ前や通路に張らざるを得ない状態。さすが三連休ですね。
夕暮れの燕岳方面。
幻想的なテント場の風景。
気温は一晩中12~14℃でした。長袖を羽織ってちょうどよい感じ。
安曇野?の夜景とテントの灯り。標高差2,300m以上の不思議なコラボレーション。
テント場と天の川。月明りの無いベストコンディション。同じく星撮りをしていたお二方とおしゃべりしながら満天の星空を心ゆくまで堪能しました。
翌3:00AM少し前。出発の早い人はすでに準備を始める時間です。
雲海から朝日が差してきました。今日もいい天気になりそうです。
朝コーヒーを入れて目を覚ました後、大天井岳のピークに登ってみました。大天荘から10分足らずで到着。
槍の足元に大天井岳の影が・・・ スケールが大きいですね。
山頂付近から眺めた常念岳~蝶ヶ岳方面。
朝の燕岳。背景の雲海と相まって美しさが際立っていました。
高瀬ダム調整湖のはるか先には剱に立山。画像中央やや右にある針ノ木岳も登ってみたい山のひとつ。
今日は下るだけなのでのんびりテント場を出発しました。
すでに日差しが痛いです。はるか先には富士山が頭を出しています。
今回持ってきたKOWAの小型双眼鏡。槍の頂に立つ登山者や蝶ヶ岳の賑やかなテント場をはっきりと見ることができました。やっぱり双眼鏡は楽しいっ!
涸沢カールも色とりどりのテントで華やかでした。
いいペースで常念乗越に到着。ただし常念岳のピークを往復するだけの体力はこの時の私に残っていませんでした。
一ノ沢に降りる前にコーラを飲もうと常念小屋に立ち寄るも清掃中につき「締め切り」の貼紙が。水も手に入れることができず、ここでの給水をあてにしていた人たちが困っていました。
私はボトル1本分の水が残っていたのでそのまま下山。40分歩いて最終水場で給水しました。その後はときどき沢や木陰で休憩をとりながらゆっくり歩きました。
ひたすら暑い下り坂。王滝ベンチから先の長い森林帯はなかなか汗が乾かずじわじわと体力を削られました。
無事に山ノ神の鳥居まで降りてこられたことに感謝です。
やっとの思いで一ノ沢登山口に到着。思いのほか疲れたのは体力が落ちた証拠かな?
タクシーが数台待っていました。
登山口から駐車場までの1.3kmがこんなにきついなんて(笑)
この駐車場から下へ数kmにわたって路肩駐車されていたのはさすが夏の三連休といったところ。
カングー号の寒暖計は体温よりも高い値を表示していました。(マジか?)
この後、いつもの日帰り温泉「ほりでーゆ~四季の郷」に寄って汗を流す予定が、駐車場の混雑で泣く泣く断念。こうなったら中央道・小仏トンネルの渋滞が始まる前に帰宅しようと高速道路に乗るも、八王子手前の事故によりすでに30kmの渋滞(泣)
諏訪湖PAのハイウェイ温泉で汗を流してさっぱりした後、覚悟を決めて渋滞に突入しました。Yahoo!ナビに従って大月ICで国道20号に降りたものの、こちらも相模湖IC入口付近まで大渋滞。(高速料金を払って渋滞にはまるよりはマシかな?)
結局自宅に辿り着いたのは日付が変わってから。ふう疲れたぜ~
翌日は筋肉痛で階段の下りが辛く、まるでロボットのような怪しい動きで家族の笑いをとりました(笑)
もっと体力をつけなければいけませんね。