残りはあと15km!!
PCストップから約10km、50.60kmで見覚えのあるゲートが!
AXCR2011 LEG6
ここは2011年のアジアンラリーで押しかけメディアとして参加した私が
カメラを構えてラリーカーが来るのを待ち構えていた場所!
青木拓磨選手とVorapot BUNCHUAYLUEAPが競り合って走っていたその場所を
今年は逆走しています!!
そうか、去年のラリーではこんな景色を越えてこの場所に来ていたのか!!
それを知ることが出来てなぜか納得した気分!!
その後、赤土の採石場のような荒れた地形の中を走行!
それはまるで、ここは火星か?といった雰囲気!!
コースを走るというよりは、辛うじて走れるところを走るって感じです!
採石場のような荒れたコースを超えて、ゴールまであと10キロ弱!
と、ここで水溜りに突っ込んで、泥水を浴びたラリーカー。
フロントガラスの泥をウォッシャー液で洗い流そうとしたところ、水が出ない!!!
確かにメカニックの方が毎日チェックしてくれてウォッシャーを満タンにしてくれていたはずなのに!!
おそらく、タンクにヒビが入っていたか何かで、水が全てなくなってしまったようなのです!!
ラリー中、ウォッシャーの水が無くなり、フロントガラスの汚れで視界が悪くなり
手持ちの水をタンクに足したり、フロントガラスに水をかけたりして視界を確保する、ということはたまに見られること。
そのために、数分間車を止めることはありました。
でも今は!!
ほんの30秒差で後続のチームが来ているかもしれない今は、1分たりとも停まりたくない!!
と、緊張が走りました。
が、焦ったのもつかの間。
フロントガラスの撥水効果がすばらしく、水無しのワイパーだけでも視界がすっきりクリアに!!
このときほど、撥水効果に感謝したことはありません。
撥水剤が塗ってあって良かった!!メカニックのみなさん、本当にありがとう!!!
ゴールまであと6kmで突き当りを右に曲がったところでゴールまで道なり!!
仁科「あとはゴールまで道なりです、好きなように走っちゃってくださーい!」
この最後の分岐を指示したら、私の仕事は9割以上完了したようなもの!!
ゴールは間もなくです!!無事に任務を終えることが出来る喜びで一杯になっていたところへ!!!
後ろから赤い弾丸が!!
我がチームリーダー、青木選手操るトライトンがすぐ後ろに迫っているではありませんか!
青木考次選手(参考画像)
そのラリーカーの中ではナビのRoslyn SHEN選手が
「Pass! Pass!(追い抜け!追い抜け!)」
と言っていたようですがゴールまであと僅か。
Roslyn選手(参考画像)
しかも道幅も狭く譲ることも出来ません。
コチラの車の中では
仁科「うわ!青木さん来た!!でも、譲るに譲れないし、このまま行っちゃって下さい~!!」
ってことで、後ろから煽ってくるチームリーダーを抑えて、そのまま2台続けてのフィニッシュ!!!!!!!!
ゴーーーールゥゥゥ!!!!
やったー!!!無事に川脇選手と井入選手をSSゴールに導きましたよ~!!!
この瞬間、このラリーに参戦すると決めたときから背負っていたものが消え、
安堵の気持ちで胸が一杯になりました!!!
おわった、おわったー!!!!
おわりましたーーーー!!!!
これで、全ての競技区間(SS)の道案内は終了!
あとはアンコールワット前のゴールセレモニーでゴールゲートをくぐれば、このラリーの全てが終わります!!
オフィシャルにタイムカードを渡し、チェックを入れてもらい、ゴールからラリーカーをすすめると
先にゴールした他のラリーカーがその場で待機していました。
ここからアンコールワット前のゴールゲートまではコンボイで移動とのこと。
本当に、私の道案内はここで終了したんだ。。。
無事ゴールを迎え、川脇選手、井入選手と私の3人で記念撮影!!
オフロード競技が初という川脇選手、井入選手でしたが、なんのなんの!
そのドライビングセンスはさすがとしか言いようがありませんでした。
毎日毎日、タイやカンボジアのガタガタ道を、そのすばらしいドライビングテクニックを駆使して
私の言いなりに右に左に走ってもらえて、本当に楽しかった!!
まさにコレはナビの醍醐味!
自分じゃ絶対走れないような走り方で気持ちよく走ってくれるドライバーを
私がコントロールして走らせるわけですからね!!!
ちなみに川脇選手、井入選手を扱う私のことを「猛獣使い」と呼ばれていたいたとかいないとか!
こうしてゴールを迎えられたのは川脇選手、井入選手と、
毎晩車を修理してくれて、翌朝には完璧な状態で走れるように仕上げてくれたメカニック、
そして支えてくれたサポートの皆さんのおかげです。
感謝の言葉しかありません。
そしてゴール地点で、同じ道を走って来た仲間と完走の喜びを分かち合えるのは、本当に幸せなことです。
ガレージモンチもゴールです!
涙・涙のガレージモンチ!
こちらも、もらい泣きしそうになってしまいました!!
九州男児は川で洗濯!?
ラリーをともに走って来た、寄せ書きの書かれた日本の旗を洗っています。
各車、川の水を汲んできて洗車をしています。
なぜここで、このタイミングで洗車をするか?
それは、このままゴールセレモニーに向かうので、きれいな車でゴールゲートをくぐるためには、
この隙に洗車をする必要があるのです!!
昨日、ラテラルロッドが真っ二つになったサケオオフロードも無事ゴール!
本日、ラテラルロッドは無事!
でも、曲がった?それともコレで精一杯まっすぐなのか?
チームナイランもたった二人のチームでしたが、無事完走しました!
「楽しかった!」とチームナイランの2人。
takuma-gpの青木選手!
「トラブル続きで不完全燃焼。課題の残る今年のラリーだった」とのことですがその分、来年に期待です!
みんな笑顔です。
ガレージモンチのジムニー。
こちらも川の水で洗車です。
コチラも洗車中!
ロスリン選手と記念撮影!
同じラリーをゴールしたもの同士だからこそ分かち合えるこの瞬間。
鶴山選手、ハンドルを握っているジェスチャー?
走り方について話しているのでしょうか?
ガレージモンチのパジェロもゴールしました!
西村選手のうれしそうな顔!!
並んでいるラリーカーを眺めている地元の方。
荷台に積んでいるのは何の車輪でしょうか?
モンチパジェロもゴールに備えて洗車中!
レースを終えて、みんなほっと一息!といった感じです。
明日に続く今日を、走ることだけを考えていた日々ももう終わり。
本当に、本当に終わってしまった。
トライアングル関係者集合!
バイクチームもゴールです!
#101 タイのManoch Abdullkaree選手!
#103 池町佳生選手も笑顔でゴール!
#119 Chan Daravuth選手地元カンボジアの選手!
それに続いているのは#105 福岡秀之選手!
#102 Jetsadang Chotana選手
#108 山田伸一選手
#107 江連忠男選手
#110 松本典久選手!
#108 山田伸一選手!
#118 タイのDusit Sema-ngoen選手!
バイクチームも全てゴールしたようです!
私と川脇選手は、この合間に地元の人たちにステッカー配布会!
地元の子供たちにステッカーを配って喜ばれている様子です!
すっかり人気者です!
自転車にも(勝手に?)貼り付けてます!
記念撮影(証拠写真?)!!
私も地元のお母さんと記念撮影!
私も勝手にバイクにステッカーを貼ってしまいました!
今でもカンボジアのアンコールワット近くの田園風景の中を
このステッカーを貼ったバイクが走っているのかと思うと感慨深いです!!
ここからコンボイで、ゴールセレモニーが行われるアンコールワットに向かいます!
Leg5、最終日。カンボジアでの2日目のステージです。
ホテルの駐車場でスタートを待つ、ガレージモンチの竹野選手とサポートの中村君!
同じくスタートを待つラリーカー。
カンボジアの気候はタイと変わらず日差しも強いのですが、
タイよりも風が心地よい気がします!
舗装面が少ないからでしょうか?
ま、舗装されてない分、ホコリっぽかったりもしますけどね。
カンボジアにはカンボジアのコンビニ。
トライアングルマート。ゴールデントライアングルにちなんでいるのでしょうか?
アンコールワット周辺は各国からの観光客も多いので、
ゲストハウスやホテル、コンビニ、ビアバーなども充実しています!
今日のSSは72km。
今まで走ってきた距離を考えれば、あっという間です。
このオーバービューマップの真ん中の四角いのがアンコール遺跡群。
その遺跡群の大外を時計回りに走ります。
この地図、何か見覚えがある。。。
AXCR2012 最終日オーバービューマップ
地図で見比べてみると、去年の最終日のコースの逆周りで、一部重複している様子!
去年、話を聞いただけで想像することしか出来なかったコースを見ることが出来るのです!!
今日のスタートはOverallの成績順とのこと。
カンボジアルールなのか、最終日ルールなのか、アジアンラリールールなのか、はたまた国際ルールなのかは謎。
なので、前日のリザルトからスタート順をメモしたのですが、(写真上部)
それをバッテンして、書き直してあります(写真下)
昨日の川脇選手のSS順位は8位!
総合15位から総合11位になった我が#19。
11番目スタートです!
私たちの前の10位のチームとは30分程度の差があるから、
今の状況では10位のチームに何かアクシデントが無い限り抜く事はできないだろうけど
私たちの後にいる12位の#16とはわずか30秒程度の差しかありません。
ちょっとしたミスコースで、逆転されることだって十分考えられます。
#16は、ダカールドライバーの寺田選手。
このリザルトの前で順位の話をしていたら、その寺田選手たちがやってきました。
仁科「寺田選手と私たちのチームって差があまり無いですね。でも、ごめんなさい。抜かれたくないし、抜かれないようにがんばりますから!」
寺田選手「いやいや、僕たちが狙っているのはクラス優勝だし。おたがいゴールまで頑張りましょう!」
と、さわやかな笑顔に白い歯を輝かせながら答えてくれました!
しかし、こうなるとナビの責任重大です。油断は出来ません。
「最終日」という気持ちよりも、とにかくココでミスの無いようにと気を引き締め、
トラブルの無いことを願い、スタートに臨みました。
ホテルから15kmほど走って、SSスタート地点へ。
この道は、見覚えがあります!
去年のゴール地点があった(ハズの)道です。
腕を組んでいるのは、総合1位の
#13 HOT BITS THAILAND BY KEEN
Nuttapon ANGRITTHANON選手、通称ジョブ君です!
総合2位の九州男児森川選手とのタイム差は4分30秒です!
スタート地点にはカンボジアの観光協会の偉い人???とにかくそんな人が来ていましたよ~!
間もなくスタート。
私は昨日までと同じように、道案内をすればいいだけ。
スタート順にクルマを並べて待っていると、
つぎつぎとラリーカーがスタートしていき、エンジン音が遠くなっていくのが聞こえます。
私たちの前のバンディットがスタートすると視界が開け、コースが続いているのが見えました。
最後のSS。これからあの道を走る。
気持ちを落ち着けてスタートです!!
とりあえず7km道なりだし!!
相変わらず穴ばっかりのステージですが!
PCストップは35.70km地点。
競技中ラリーカーに遭遇することはまれで、走っているときは影すら見ず孤独な気持ちになりますが
同じ地図を同じように読んで、同じように走って来たラリーカーがいるのを見かけて、うれしくなります。
タイムコントロールのオフィシャルにチェックを受けてリスタートを待ちます。
サードシートの川脇選手、あともうちょっとの辛抱です!!
PCストップの先の41.40kmのコマ図はコレ!
橋と凸のコラボのコマ図、実際はこんな地形です↓↓↓
競技を見学に来ている地元の人たち。
木があれば登って見たくなるのは、子供の性!
しかし、よくこんなところまで登ったなぁ~。
そこにバイクでやってきたのは物売りのおばちゃん!
人が集まっているところに、どこからとも無くやってきます。
そして、おやつタイム!
そこへ、PCストップでチェックを受けたラリーカーがやってきました!
#13 HOT BITS THAILAND BY KEEN
Nuttapon ANGRITTHANON
Kittisak KLINCHAN選手!
ジョブ君、逃げ切れるでしょうか!?
その2分後に来たのは
#2九州男児
KINYA MORIKAWA&Masahiko UCHIDA 選手
2分差ということはタイム差は縮まってはいないようです!
#12
Chamnan ON-SRI&Cholanat PHOPIPAT選手!
前を走る九州男児とは4分差!
2分の差をつけられてしまいました!!
#1 ABTEC SITTHIPHOL GROUP ISUZU BRIDGESTONE
Vorapot BUNCHUAYLUEAP&rakorb CHAOTHALE選手!
前の車から2分遅れて#1!
#3 takuma-gp
Takuma AOKI&Kastsuhiko SHIINE&Ittipon SIMARAKS選手
#5を抜いてきました!
しかし前のチームとの差は14分!
トップとの差は20分!やはりトップチームはそんなに速いのか!!
スタート順から考えて、10分引き離されていることに!
takuma-gpに4分遅れて
#5 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Wichai WATTANAWISUTH&Thayapat MEENIL選手
アジアンラリーの仙人!
#14 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Sarun YOOSOOK&Ekachai PANPHIAN選手!
#7 WICHAWAT CHOTIRAVEE
Wichawat CHOTIRAVEE&Thanachok SANSAWAT選手!
#22 チームナイランを抜いてきました!
しかし、その件については伊藤選手の想定内。
昨日のインタビューで
「明日はD-MAX1台には抜かされると思うけど、前に走ってもらって勉強したい。今は前車の抜かし方をもっと勉強したいと思っているんです」 (公式サイトより)
と話していました!
そのチームナイラン!
#22 TEAM NAIRAN
Yoshiro ITO&Takeshi HIRAKA選手!
ナイランチームを追いかけているのは我がチーム!!
#19 Two & four asian rally team
Hiroyuki IIRI/Kazuteru KAWAWAKI / Minako NISHINA
ナイランチームとは2分差です!
ここまで順調な走り!!
井入選手、穴ぼこだらけの道の走りも安定していてウマイ!
私たちのチームから2分遅れて
#16 SHOW AIKAWA WORLD RALLY TEAM2号車!
TERADAMasahiro &Tetsuro CHIHARADA選手!
2分遅れってことはタイム差は変わっていないってこと!
30秒のアドバンテージしかない私たちのチームにとっては脅威です!!
次に来たのは我がチームリーダ
#15 Two & four asian rally team
AOKITakatsugu AOKI&Roslyn SHEN 選手
4台も抜かしてきました!単純計算でも8分縮めたことになります!
かっ飛ばしー!
#18 Michihiro ASAI&Koji WAKUTA選手!
そして大きく順位を落としてしまった
#11 Bandit PANTHITA&Anuraks Tosri選手!
クルマの調子が悪いのでしょうか?
#23 Garage-monchi world rally team
Satoshi TAKENO&Naoyuki YANAGAWA選手!
ジムニーはカンボジアの人たちにも人気です!
#17 TEAM INNO
Shoji KATSUMATA&Masayuki FUKANO選手!
#8 SHOW AIKAWA WORLD RALLY TEAM
AIKAWA Show&Sadatoshi ANDO 選手
もちろん、ここでも地元の方々はフリーダム!
去年のカンボジアステージを走った選手に
「マリオカートのようだった」と言わせたコースです!
#6 MAXXIS N MOTORSPORT ISUZU
Sanjay TAKLE&Musa SHERIF 選手
#9 TEAM TRYANGLE☆LRB1号車!
Kotaro THURUYAMA&Yasuhisa AONO選手!
トライアングル号が続きます!
#10 TEAM TRYANGLE☆LRB2号車!
YOSHINOYukio&Kentaro KUMAI選手!
そして、すこし遅れて
#21 Garage-monchi world rally team!
Fumikatsu NISHIMURA/Massahiro MITIHATA/Eri IHARA選手も中間チェックにやってきました!
ゴールまであと31km!!