
最近、自分が通う、とあるホンダディーラーの店内に、最新のN-ONEが展示されていた。
その展示スペースは、人気のNシリーズのもの。
かつては、Nボックスシリーズが展示されていた。
Nワンの人気は、意味不明の2度目のマイナーチェンジをしたばかりとはいえ、現在も、とても残念な状態。
展示スペースに、いまさら、なぜにNワン?と違和感があったが、謎のマイナーチェンジに絡んだ大人の事情でしょうねと。
展示車両は、2度目のマイナーチェンジ後のセレクト4WD、安全パッケージ付のホワイト・ブラウンツートン。
妻がニコニコしながらマジマジと見ているので、自分も見てみたが、インテリアが明るい内装色に、ブラウンのウッディパネル。木目調が苦手な自分的に、ありえないわ~。と無視。
正直、自分自身、Nワンに興味は全くなかった。
デビュー当時は、真っ白なボディが多く、そこにあの顔、ポジティブに見ればパンダであるが、自分にはガイコツにしか見えず、自分の中の愛称は、以来、ず~っと「ガイコツ」であった。デビュー時に試乗したが、初期型エンジンはフィーリングが微妙で、そのせいで走りにメリハリが感じられず、外観も中身も自分の好みには、まったく合わなかったからである。最初のマイナーチェンジで、かなり良くなっていたのは知っていたが、そもそも軽に興味がない自分の購入欲が刺激されることはなかった。
が、妻には違った。
デビュー以来、お気に入りの1台であった。
Nコロのぬいぐるみを買い、自分が、ガイコツと言い出した後も、ドライブ毎、Nワンにすれ違う度に妻は、ガイコツゥ来た~、と喜んでいた。
自分は、妻がお気に入りということを知っていたので、Nスラを買う際、一応、ガイコツも最上級グレードをフル装備で買えるよとアドバイスをしたが、Nスラのサウンドマッピングシステムと居住性に惨敗し、Nワン購入は生涯において潰えたはずだった。
Nスラは、その後、ステップワゴンにチェンジでドナドナされた。
さらにその後、妻の嫁入り道具であったアイはekスペースにチェンジした。
が、ekスペースは、あまりにもお粗末な低性能ゆえに、家族から見放され、走行機会が少なく、自分が、シビックタイプRの購入を決めた際、シビックは冬も走れそうで、自分の専用をタイプR、妻の専用をステップワゴンとして2台体制でゆけると家族会議でドナドナが決定され、残価設定ローン故に返却となった。
以降、ステップワゴンはめでたく妻の専用車となったのだが、各専用車1台づつと共有車1台の3台体制が崩壊し、妻の専用車とはいえ、ステップは共有車の御下がり。しかも下駄車としては大き過ぎて、気軽にとはいかず、タイプRを軽やかに楽しそうに運転する自分をみて羨ましく思ったらしい。
7月の3連休初日、妻の専用車となったステップワゴンを小改造するため、半日ディーラーに預けた際、代車がNワゴンだったことから、怒涛の3日間が始まった。
妻は、代車のNワゴンに、走り易さ、扱い易さ、を改めて感じ、展示されていた、Nワンに触れ、かねてから憧れのNワンを購入する妄想世界へ一気に突入した。
妄想世界に突入した妻を、自分には止められない。
雰囲気的には、買うか・家庭不和か、の究極の2者選択状態。
家庭不和は困ると、その夜、一晩かけて、自分も真剣にNワンを勉強。似たような競合車種もいろいろ勉強。中古サイトも見ながら眠れない夜を明かした。
翌3連休中日、愛犬たちのトリミングの待ち時間、Nワンの色見本を探しにディーラー散策。
当初、妻は、イメージカラーかつ生産中止が決定されたベージュ・ブラウンの2トーンを希望していたが、落ち着いた色味は、30代の妻には、まだ早いとの結論に達し、その夜、カラーは、ホワイト・ブラウンのツートン、エンジンは、市街地メインなのでNAと決定。
ならば、ディーラー展示車をそのまま速納で、がっぽり値引きという作戦となった。
翌、3連休最終日、お抱えセールスにアポを取り、決戦の地へ・・・
普通、展示車って、人気車であれば商談に上げるのは渋いのが現実ですが、Nワンは、残念ながら不人気者。
たぶん、ディーラーとしてもNワンの展示車はお荷物だろうと見込んでいた。
まず、展示車購入の話は伏せ、仮想競合車を伝え、パターンバリエーションを組んで商談を開始。
そういば、妻は持っている。
なにを持っているかといえば、商談の勝機。
自分は、車の商談で、焦ったことはない。
妻と結婚するまでは、話を煮詰まらせ、無理な条件を提示し、後日、ファイナルアンサーで挑む、古典的な購入スタイルであった。
が、妻は違う。いつでも即決するつもり満々の本気モードなのだ。
結婚以来、自分のスタイルは一蹴された。
自分らが通うディーラーは、どこでも、いつも、そこそこ混んでいる。
お抱えセールスも、整備に店に赴けば、ほかの客との商談率100%
なので、妻に真剣な興味がなければ、セールスすら近寄ってこず、なかなか、気軽に見積をとることはできない。
が、妻が本気を出すと、セールスのスケジュールは、なぜかガラ空き。
本気の商談を開始すると、広い店内は、ポツンと自分らだけの、緊張の雰囲気。
妻と結婚以来、Nスラ、無限RZ、ステップワゴン、ekスペース、シビックタイプRを購入したが、このパターンであった。
そもそも、今回もアポを取ると、スケジュールは全部開いていた・・・。
そして、気が付くと、広い店内に、ポツンと自分らだけ。
どうして、こうなる?と、妻にこの状況を理解しているかと問えば、
「私は持っている」と豪語した。
少し怖い。
さて、商談が少し煮詰まったところを見計らい、この展示車の販売ってどう?と持ちかけてみた。
予想どおりのヒット!間髪入れずに、売りたいと、喰い付いてきた。
妻が、ベージュと言っても、いやいや、その色はちょっとだとか、納期がとか、あげく、展示車で自由に遊ぶ幼児を諌め、もう、これを買ってくれなきゃイヤ的なだだっこ状態。こちらが唖然。
で、事前に調べていた値引き情報から想定した以上の条件が出され・・・
めでたく押印。
2週間後の、先日、無事納車となった。
書類作成の合間、妻は、パンダみたいなのが我が家にくると、ルンルンであった。
自分もガイコツ改め、パンダかな?あれ?Nコロじゃなくていい?そうえば、Nコロのぬいぐるみはどこにどうした?
などと、くだらない夫婦の会話をしていたところ
書類を持ってきたセールスが、かわいいですよね、タヌキみたいで・・・
おもわず、夫婦で沈黙した。
は?パンダじゃなくてタヌキ?
そうえいば、ツートンが黒じゃなくて、茶色。
確かに、言われてみれば、タヌキ。
あれ?愛称はタヌキか?
まあ、自然体で呼称します。
実は、7月末は、妻の誕生日&結婚記念日
エヌワンが、まさかの誕生日プレゼント&結婚5周年記念品となった。
ついでに、我が家の車は、すべて白になってしまいました。
さらに、これまで、ホンダ党員ではありません。と公言していましたが、
夫婦で、ホンダ車以外は、ハマらない感じになってしまいました。
我が家は、ホンダ党であると認めざるをえません。