
先日の放送をご覧いただきありがとうございました!
さて、本日はドラマの編集について書いてみます。
「ぜんぜん車と関係ないじゃないか!」と怒られそうですが、ネタなるようなイジリもしていないのでご容赦を・・・
冒頭の写真ですが、「ん?見たことある??」と思われた方はいらっしゃいますか?
かの有名ドラマ『踊る大捜査線』のスピンオフ映画(外伝的なやつね)であります『交渉人・真下正義』、ユースケさんが主演でやった地下鉄のお話をです。その主人公・真下が持っているPCの蓋部分に、このロゴのステッカーが貼ってあったんですねぇ。
で、こやつは何かと申しますと、最近のドラマの仕上げ作業は殆どPCで行います。ノンリニア編集といいます。逆のリニア編集というのが、収録テープからテープで編集する物を指します。
ノンリニのソフトは色々ありますが、現在の主流はこいつで《アビッド》と読みます。
ノンリニの良い所は、シーンやカットの入れ替え、台詞のタイミング変更などが自由に行える点で、リニア時代では、後になって上記の作業を行おうとすると最初からやりなおしになっていたものが、簡単に試せるようになったという、まさに革命的な変化だったんです!
とはいえ、映画のフィルム編集の作業をデジタル化しただけなんですけどね。
『交渉人~』であんなところに貼ったのは、たぶんお遊びでしょうが、仕上げをするスタッフへの監督の感謝も多少あるのではないかと、個人的には思ったりします。
でこの写真ですが、私の4月から始まるローカル連続ドラマの編集作業です。
ちょいとココの設備は古いのでアレですけど、ただいま絶賛編集中でして、そのひとコマでやんす。
ただし、これはオフライン編集というもので、簡単に言うと仮編集。この後で本編集があります。
この作業でシーンやカットの長さ、CMの位置、放送尺に合わせた調整をすべて終えます。
本編では、CGやエフェクト、文字などを入れます。
右に写っている女性(独身、松たかこ似)が、あたしの作品を80%以上編集している編集ウーマンです。彼女ナシではあたしの作品の完成度はより良くなりません。
必ず彼女を指名いたします。なんでかというと、撮ってきた映像を指定したカット割り(漫画のコマ割りみたいなもの)通りにツナグだけでは私の考え以上にならないからです。つまり、かってにこの女がイジクリ倒すわけです。私の自論は「考える頭は多い方が良い」でして、男の私は女の気持はわからんので彼女に女代表をしてもらっているんですね。
でも気の合わん者とは駄目なので、いろんな編集マンと仕事して、今は彼女がNO1なのです。
で、こやつがイジクリマンボしたものをあたしが更にイジクリまして、それこそ1フレ2フレの世界で調整し、本編にまわします。(1フレ=1フレーム、テレビは1秒間に30フレーム。映画は24コマ)
たかが1フレームの差が作品の印象をがらりと変えてしまうので、真剣です。
その後、MAという音入れ(効果音とか音楽とか)作業があり、やっと完成するんですねぇ。
派手な撮影現場と違い芸能人に会うこともなく、暗い室内で地味にワンカットワンカット夜中まで繋いでいる彼女や足音を一つずつ入れる音響効果さん達ポストプロダクション(仕上げ)のスタッフには頭が下がります。
こういう裏方も居ると思って番組を見て頂ければ、また違った面白さも発見できるのではと取り上げてみました。みなさんいかがだったでしょうか?
それにしてもテレビ番組制作現場の女性進出はすごく、今や3~4割は女性です。女性しかいない部署もある位ですから男女雇用均等法?の実施例としては良い見本かも?
告知
私の監督作品が放送になります。関西のみの放送となりますが、3月16日(土)午後3時~4時半(15時~16時半)
関西テレビ 『新・ミナミの帝王 第6作』 千原ジュニア主演
お楽しみに!
http://www.ktv.jp/minami/index.html
そして本日のブログで紹介したドラマが4月からテレビ神奈川他で放送になります。
他の放送局はわかり次第お知らせいたします。
アンフェアと同じ監督かっつーくらい、お馬鹿で笑える番組になってます!
『押忍!!ふんどし部!』
http://osufun.com/
こちらもお楽しみに!
Posted at 2013/03/14 00:09:53 | |
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