先週の日曜日にホンダカーズに行って洗車がてら噂の新ステップワゴンのパンフレットをもらってきました。まだ発表直後ということもありカタログレベルではなく見開きのものでしたが、今回の発表についてはいろいろ思いがあったので書き残しておきます。
発表のタイミングについて
ステップワゴンは本来2022年4月以降の発売だったこともあり、ホンダはもっと先にお披露目会やプレスを打つ予定だったんだと思います。しかし、それを急遽予定を早め1月7日にジャパンプレミアを開いたのは、間違いなくノア/ヴォクシーの発売日が1月13日決まったことと、そのデザインが自分たちの目指しているものとは完全に対局にあったからだと私は確信しています。
↓TOYOTA公式サイトから。超イカつい方向に振った新型ノアヴォクのデザイン。
↓カタログの新ステップワゴン。超シンプルでスマートなすっきりデザイン
これまでホンダらしい様々なからくりを用意しつつも販売台数が伸び悩んでいたステップワゴン。クルマとしてはとても良いのにデザインとして同じ土俵に乗ってしまったがために売れなかった不幸なクルマだったと私は思っています。
おそらくそれはホンダ社内でも同じことが議論され、追撃する立場としては同じ土俵で戦わない、完全なる差別化路線を選んだんだと思います。
この差別化路線のインパクトを消費者に強烈に残すためには、トヨタよりも先に発表し、選択肢の1つに入れてもらう必要がありました。まさにその作戦は大成功で、このステップワゴンの発表はホンダサイドの目論見どおり、TwitterやYouTube等で大騒ぎとなりました。
新型ステップワゴン、すっきりとしたデザインに好印象の様子! ライバルよりも魅力的な価格設定となるかが今後の鍵【みんなの声を聞いてみた】
https://autoc-one.jp/honda/stepwgn/newmodel-5012226/
この戦略を考えた人は表彰モノだと思います
デザインについて
私はRP5ステップワゴンの最終販売ラインに飛び込み、SPADAハイブリッドを購入していますが、今回のステップワゴンはキャラクターがあまりにも違うため、こっちを変えばよかった!というふうにはならなかったです。むしろ、まったく違う車種を見ている気分で今回の騒動を見ていました。
じゃあ冷静に見てこのステップワゴンのデザインはアリかナシか?でいったら、
大アリのアリ!だと思います。
https://twitter.com/mamohacy/status/1480847939916697607
私の前車がカングーだったこともありますが、miniやワーゲンをはじめとしたカワイイデザインにはとても惹かれれます。RP5のかっこいいデザインももちろん嫌いではないのですが、この新型の直線と曲線を組み合わせた、なんともいえない優しいデザインは心の底から「好み」です。
新型への不満点
いくらデザインが素晴らしいとはいえ、不満がないわけではありません。
今回のジャパンプレミアではかなり突貫工事的に車両を間にあわせたようで、データも値段も色々と不明確なところが多いのですが、現時点で分かっているところで不満点をメモっておきます。(ホンダの方が見てくれていることを祈ります)
①わくわくゲート廃止
これは本当に悲しい。今のステップワゴンの購入を決めた最大の理由とも言っていいわくわくゲートの採用が見送られてしまった。もちろんいろんな議論が社内であったことは想像に難くないし、安全性やらコストやら運動性能やらでいろんな問題があったことは理解できるのですが、正直オプション設定で数十万高くなってもいいから採用してほしいです。
②センターテーブルの廃止
これまでオプションで設定されていたセンターテーブル(ウォークスルー実現のためにスッキリしているセンターコンソールの下部からテーブルが生えてくるやつ)が無くなっていました。
左右ウォークスルーは健在のようですし、これはまだ追加で設定される気がするので今後に期待です。
③AIRとSPADAの選択肢の狭さ
正直言って今回のデザイン、私はAIR一択だと思っています。
間違いなくあのデザインを活かし切るにはグリルを小さくしバンパーの面を広くとったAIRのような、なめらかでのびやかなシルエットが絶対に必要だと思っています。
ですが、AIRに設定されているベージュ(グレー?)の天井ファブリックがSPADAで選べなかったり、逆にSPADAにあるオットマン付きのセカンドシートやプライムスムースを使ったシート生地がAIRで選べなかったりと、変に選択肢を狭めている印象が見受けられます。これも同じ車種内での差別化の一貫なのかもしれませんけど、デザイナーの方がAIRがSPADAの廉価版という見られ方はしたくなかったと言っているのであれば、外装を判断基準にしながら両方でハイグレードを選べるようにしてほしかったです。
今アナウンスされている状況を見てしまうと、私なら「お金を払うから、SPADAのグレードにAIRの外装と天張りをつけてくれ」と依頼してしまうかもしれません。できるかどうかわからないですが。
最後に
それにしても今回の発表は本当に衝撃的でした。自分がステップワゴンに乗っていなかったとしてもこの大騒ぎには注目していたと思います。
そして自分たちが次に選ぶクルマの選択肢の1つなりえるなと強く感じつつも、わくわくゲートの廃止やオプションの狭さなど、選択肢から外れてしまうクリティカルな条件も備えてしまっており、大手を振って次に選ぶクルマにはなりえない、というところが残念なところではあります。
しかし、国産車に対してデザインへの評価で業界内からこれだけの注目が集まったことは本当に素晴らしいことだし、個人的にもホンダのものづくりやチャレンジングスピリットに感動してしまったことは筆舌に尽くしがたいものがあります。
まだ初期型ということもありこれから色々煮詰まっていくんだと思いますので、次の買い替えタイミングまでに様々なニーズが成熟され取り込まれていくことを期待して待ちたいと思います。
Posted at 2022/01/26 22:36:53 | |
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