クルマの話ではありません。
自宅でQNAPのTS-220という2ベイNASに2TBのHDD2本を載せてRAID1で使っていました。
TS-220は2022年10月でセキュリティアップデートが終了することになっているので、次の機種を物色していました。次はメモリ増設可能で仮想マシンが動くIntel CPU搭載機種にしようと考え、たまたま流通在庫・未使用のTS-253Pro(Intel Celeron 4コア)が安くなっているのを見つけたので、購入しました。
増設メモリも8GB×2枚(計16GBはメーカー保証外)をメルカリで安く購入しました。
やってきたTS-253ProにHDD2本を移行し、順調に稼働し始めました。
ところが使用開始して2日目の夜、NASを再起動して就寝したのですが、朝になって見たらステータスランプ赤点灯のまま起動しなくなっていました。
販売元のフォースメディア社に問い合わせたところ、マザーボードかBIOSに障害が発生しており復旧の方法はない、保証期間も終了しており有償で後継品との交換ができるが、その費用で新品が購入できるので有償交換はおすすめできない、との回答でした。
安くなっていたとは言え、納品されて2日で万単位の出費がパーになったわけで、結構ヘコみました。最新機種の新品を買っていれば無償交換できたのでしょうが、そこまでお金を出す気もなかったので仕方ありません。
とりあえず壊れたTS-253Proはジャンクとしてヤフオクかメルカリに出品することにし、一旦TS-220を再稼働させ、次の購入の機会を待つことにしました。
その次の機会は思ったより早くやって来ました。メルカリに検索条件を登録し通知が来るように設定していたら、TS-251の中古品の出品が。TS-251はIntel Celeron 2コアでメモリ増設可能、OSも最新のQTS5.0が利用可能なので、即購入しました。

左からTS-220、TS-251、壊れたTS-253Proです。
TS-220とTS-251はフロントパネルだけだと見分けがつきません。リアパネルを見るとTS-220はeSATAポートがあり、TS-251はLANポート2つとHDMIで見分けがつきます。
TS-253Proは少しだけ背が低く、鍵付きの金属製HDDトレイになっています。TS-220、TS-251のHDDトレイはプラスチック製です。
また、ACアダプタにも違いがあり、TS-220、TS-251は12V5AですがTS-253Proは12V7.5Aでした。
さて、TS-251のメモリを増設します。
外装を外すとこんな感じになります。
さらに金属カバーを外すとマザーボードが現れます。

中央のヒートシンクがCPUで、Intel Celeron J1800 デュアルコア2.41GHzが搭載されています。Celeronといっても昔のCeleronとは違いAtom系Bay-Trailアーキテクチャです。
ちなみにTS-220はARM系統のMarvell 6282 1.6GHz、メモリは512MB固定で増設できません。
壊れたTS-253ProはCeleron J1900 クアッドコア 2.0GHzで、J1800との違いはコア数だけでJ1800と同じ世代のCPUでした。
メモリスロットが2つあり、スロット1には4GBのQNAP純正メモリが挿さっていました。これを外してDDR3Lの8GB SO-DIMM2枚(IOデータ製)に差し替えます。

メモリを1枚だけ使う場合は、必ずスロット1に挿します。また、2枚使う場合は同じ容量・メーカー・スペックのメモリを使う必要があるそうです。スロット2は金属製のカバーがあって挿しにくいです。金属カバーと外装を元に戻し、とりあえずメモリが正常に認識されたか確認します。
HDDは挿さずにACアダプタ、HDMIとUSBキーボードを着けて電源を入れ、キーボードでF2を連打すると、BIOSセットアップ画面が出ます。中身はほぼPCです。

16384MBの表示が。きちんと認識されていることが確認できました。
このあとは移行作業です。
TS-220で使っていたHDDはそのままTS-251に移行することもできますが、ストレージプールに対応していないので、まずはHDDなしの状態で電源を入れて、2本のHDDのうち1本はフォーマット覚悟で初期セットアップから始めます。
(データはRAID1で運用していたもう1本に保存されている)
HDD1本でセットアップを完了してOSバージョンを確認したらQTS4.1.3とかなり古い。これを一気にQTS5.0.0に上げ、4.1.3で作成したストレージプールはスナップショットに対応していないため一旦削除して新しいストレージプールを作成(ストレージプール再作成は全データ消去になりりますのでデータバックアップが必要です)。
ここからようやくデータリストアを開始。
もう1本のHDDをUSB-SATA変換ケーブルで
外部USBストレージとしてNASに接続し、データコピーを実施。
コピーが終わってNASへのデータリストアが完了したら、2本目をNASに装着してストレージプールに追加し、シングルディスクからRAID1に移行して2本構成でRAID再構築。1本目にリストアしたデータが後から装着した2本目にミラーリングされる形になります。
メモリ増設、初期セットアップ、OSアップグレード、ストレージプール再作成、データリストア、RAID1再構築まで完了して移行作業は全て終了しました。
TS-253Proの故障は本当に残念でしたが、すぐに次の機材が見つかってよかったです。使用終了したTS-220は、メルカリに出品したらあっという間に買い手がつき、次のオーナーのもとに旅立ちました。
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2022/03/11 00:00:05