
すっかり紅葉お出掛けシーズンですね。燃えるような紅葉をバックに愛車を撮りたいという方も多いかと思いますが、ベストな紅葉の期間は意外と短い。まるで桜のように染まった端から散っていきます。ベストなシーンに遭遇したなら是非とも美しくそしてカッコよく撮りたいものですね。そこでどう撮ればいいのか、と色々考えるわけですが・・・紅葉を美しく撮るコツとテクニックはたくさんあります。
そこでいきなりたくさんのコツ、テクニックを覚えて実践するのは難しいので、今日は写真の色に大きく影響するホワイトバランスについてクルマと撮る場合を踏まえて考察してみようと思います。
ホワイトバランスとは
…マジメに書くとメンドクサイので以下引用を参照
(←いきなり手抜きかよっ)
※wikipediaより
ホワイトバランス(英: White Balance, Color Balance)とは、カメラにおいて、さまざまな色あいの光源のもとで、望んだ色調の写真を得るための補正のことである。パランスについて純白の被写体をどう写すか、という点に代表させてホワイトバランスと言う。一般に赤みがかったり青みがかったりといった光源が多いため、赤-シアンを主軸とする「色温度」の調整が主となるが、他色の方向での調整も含む。
なんのこっちゃ???なのでもう少しわかり易く・・・
うむ、正しく理解するにはちょっと小難しいことが書いてあります。よくわからん、そもそも読むのもメンドクサイという人はこれだけ覚えてください。
ホワイトバランスはこういう時に変更すると有効です。
もっと青っぽい写真にしたい ⇔ もっと赤っぽい写真にしたい
というよりも
もっと冷たい写真にしたい ⇔ もっと暖かい写真にしたい
通常カメラを購入したままで撮る場合はホワイトバランスはカメラ任せのオートになっていますが、撮影時の設定で冷たい感じ、暖かい感じを表現したい場合にこの設定を変更します。よく勘違いされることがありますが、ホワイトバランスは明るさを変更するものではございません。変更しても明るくなったり暗くなったりはしません。
カメラによって設定方法は異なりますが、メニューからホワイトバランスまたはWBを探してみてください。とうしても分からない場合はマニュアルでホワイトバランスの項を参照。設定方法はそれぞれですが、各メーカーとも設定できる内容は呼び方が異なりますがほぼ同じです。
では早速、こないだ撮ってきたトップの写真で見てみましょう。
急いで撮ったので絞りが足りずせっかく紅葉の背景がボケていますが、紅葉とクルマの色合いに注目してご覧ください。参考に各カメラメーカーのホワイトバランスの名称を記しています。(色温度はLightroom推奨値)
①ホワイトバランス:オート(AWB・自動):4700K

特に何も設定を変更しない場合のホワイトバランスはオートとなっているはずで、これはその瞬間にカメラがテキトー(適当)に判断したホワイトバランスが適用されます。このテキトーな判断はセンサーが受けた光をカメラやカメラメーカー独自のロジックで行っており、同じ風景を撮ってもカメラごとに、また光の加減で微妙に変わってきます。カメラを作っているメーカーの人たちの好みともいえます。
さてこの写真は、まあ普通ですかね。細かく見てみるとバックの紅葉は見事に色付いていてクルマもカッコよく写っています。が他と比較するとわかりますが、本来ホワイトパールのボクのエイトがやや青みがかっているようにも見えます。青かぶりとも言われ写真に詳しい人には嫌われる傾向にありますが、逆にこの青っぽさ嫌いじゃない、むしろ好きな人もいますね。ボクもややそうですが。
②ホワイトバランス:太陽光(晴天):5500K

設定を太陽光として撮った時の写真です。キヤノンの場合オートの次にある設定で、比較的よく使いますね。上のオートの場合と比較すると、紅葉の鮮やかさが増して、クルマの青みもかなり解消されています。ただ、細かく見るとわずかに青は残った状態ですが、自然なバランスとも思えるでしょう。
③ホワイトバランス:くもり(曇天):6500K

くもりモードでは全体的に暖かみが増します。背景の紅葉がより鮮やかに燃え上がり、若干盛られた写真になりました。クルマの青みは完全に解消され純白に近くなりました。一般に紅葉でおススメなのはこの辺りですね。
④ホワイトバランス:日陰(晴天日陰):7500K

日陰モードははもっとも赤く、暖かみが感じられる設定です。紅葉を色飽和させておもいっきり秋満開を表現できますが、だいぶ盛られた感じにもなります。太陽光ではまだピーク前だった奥の方のもみじもちゃっかり色付いています。クルマはさらに純白から赤みがさしてクリーム系とも思える色に近づきます。
⑤ホワイトバランス:白熱電球(タングステン、白熱灯、電球):2850K

完全に逆張りの冷徹なモードは白熱電球。ツンドラ気候のツンデレ写真、もう少し暗めで北野ブルーな世界が表現できます。紅葉にはあまりお勧めしませんが、クルマの無機質な雰囲気や夜景などで活躍することもあります。冬の寒々しさを表現するにはピッタリかもしれません。
⑥ホワイトバランス:蛍光灯:3800K

色温度の数字を見ればお分かりかと思いますが、白熱電球よりは太陽光に振ったモード。紅葉は痩せてしまってこちらも季節は冬ですね。クルマも十分に青くシャープな印象を感じ取れます。
いかがでしょうか。
どの写真がよいか?というのはその写真を見る人それぞれだし、その時の気分にも左右されたりするので、優劣は付けなくてもよいのですが、このシーンでは紅葉の鮮やかさをたっぷり表現しつつクルマは自然にカッコよく、をイメージしていたので、くもり~日陰がベスト、とボクは判断しました。そしてクルマはできれば紅葉に引っ張られずに純白で際立ってほしかったので、現像時にさらに色温度を微調整して7350Kとしました。
☆ホワイトバランス:色温度指定:7350K
数値でイメージするならオリンパスのサイトのこの図がわかり易いようでわかりにくいのですが、

太陽光5500K辺りを中心に赤い方←、青い方→、となっていますが、これは光源の色温度であってカメラの設定はこの値を相殺するような逆の数値を設定すると適正になるということです。よけい分かりにくいか。
というわけで、本来は被写体を照らしている光源によってモードを使い分けることで、より見た目に近い正しい色に補正することが目的のホワイトバランスですが、その風景、季節、シーンに合ったモードを設定することで、自分の表現したい写真に近づけることができるので、是非今後の紅葉撮影に限らず活用してみてください。オートモードホワイトバランスは便利だけど、カメラがその風景を理解しているわけではない、意外と外すことがあるのでね。
ちなみにここまで読んでお分かりかもしれませんが、RAWで保存した場合は現像時にホワイトバランスを自由に変更できます。なので撮影時の設定は全く関係なかったりします。っが、撮ってすぐカメラの背面液晶で観てより自分のイメージに近づけておくことは上達への近道ですね。
じゃ、先週長男の関東大会新人戦で山梨に行ったついでに立ち寄った昇仙峡にて、モリモリの紅葉を!ここまで書いて肝心のクルマは写ってないですが(笑)
momiji
SS:1/4000
f/1.6
ISO:500
WB:8100
昇仙峡

SS:1/25
f/8.0
ISO:500
WB:7250
<camera>
EOS5DⅢ
<lens>
EF50mm F1.2L USM
さて、今日は秋ヶ瀬スローシャッターの予定でしたが、遅くなっちゃったのでキャンセル(もし今向かってるよーという人がいたら急ぎ向かいますので連絡ください)。そして明日の袖森流し撮り教室は中止になりましたが、色々あって多分午前中は袖森にいます。
じゃ
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カメラのはなし | クルマ
Posted at
2017/11/11 17:05:02