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昨日初めて呉の大和ミュージアムに行ってきました。

呉は広島の幹線である国道２号線も山陽自動車道も山陽新幹線も通ってないので、ちょっとマイナーだけど、村上水軍の頃から良港として知られ、明治以来海軍の重要拠点として発展してきた街。実家から西広島バイパスから広島市内を抜けて広島呉道路で１時間ちょい。
とても大きな鉄の塊（てつのくじら）が宙に浮いているその隣が大和ミュージアム。入るとすぐに1/10の大和の模型がドーン。記念撮影してもらって（写真１，０００円取られるけど、結構良く撮れてたので購入）じっくり眺める。順路を進むと呉や大戦の歴史、大和の技術に関わる資料や模型が多く展示されており、じっくり見れば数時間はかかりそう。見ごたえアリ。隣のてつのくじらは無料で、潜水艦内を見学できおもしろい。

さて大和ミュージアムの屋上のテラスへ上がって呉港を眺めていると、ご高齢の紳士が話しかけてこられた。聞くと、その方はここのガイドをしていて、今日は非番なのだけど、少しガイドをさせて欲しいとのことだったので、喜んでお願いした。
テラスから左手に見えるドックはかつて大和を造ったものそのままの一部で、奥のほうには主砲を造ったピットもまだ現役で残っているということだ。終戦時やってきた米兵にかなり破壊されてしまったが、当時の呉海軍工廠の技術は相当高く、米軍当局も宝の山と見ていたらしい。建造中の大和は軍事機密で、近隣住民は検察に監視され、カメラなど持ち歩くと即フィルムを没収されたそうだ。ガイドの方のお父さんも大和建造に関わっていたたが、戦後になってもその情報を一切話してくれなかったとのこと。
また、歴史にはあまり残っていない呉海戦について。大和特攻後、燃料の空になった軍艦が呉に多く残っていたのだが、その艦を米空母から発艦した航空機が攻撃したらしい。南から現れた米軍機は裏手の山で一斉にターンして、港に隠れる軍艦目掛けて急降下爆撃。軍艦からの砲撃は米軍機には全く当たらない。燃料のない日本海軍は回避行動も取れず、ただ撃たれるだけだったのだろう。このガイドの方は、その米空軍機と軍艦の砲撃戦を焼け野原から見守っていたところ、突然目の前に相胴の米軍機（P-38ライトニング）が現れ、機銃掃射による銃弾が１ｍ前を走った。当時米軍機は真珠湾の報復として、日本本土、日本国民を攻撃していたのだろうとガイドの方はおっしゃっていた。ちなみに後の米軍の記録を調べたところ、P-38は呉海戦に米空母から発刊した記録が残っていないことから、沖縄かどこかの空港から飛んできたのだろうとのことだった。またその時呉から少し行ったところにある音戸の瀬戸というところに米軍機が堕ちて、パイロットが死んだのだが、地元の人は未だに毎年供養祭をしているそうだ。その他に広島に原爆を落とした時そこに米兵捕虜がいるということを米軍は知っていたはずだという話も聞いた。そのあたりは日米お互い様々な思いが交錯するところだろう。

15分ほどだったが、UZZYMAMAと二人でお話を聞かせていただいた。正にその戦場となった場所でその実体験を伺いとても感慨深いものがあった。このことは後世にも伝えていかなければと思った。

原爆、終戦そして大和

とてもとても暑い一日だった。