【注意】
掲載内容はあくまで私が所有している車に対して私自身が行った作業の内容を記したものであり、内容についての正確性の保証、ご覧になって作業をなさったことによる損害が生じた場合の補償は一切致しかねます。
お待たせしました。
先日のブログや「何シテル?」でもお伝えしましたが、補機ベルト類の交換作業を9月23日に行ったのでアップします。
きっかけは7月6日のことです。
某ランプから姫路バイパスに乗る際アクセルを踏み込むと、「ギャギャギャギャ」という音とともにゴムが焦げたような臭いが室内に充満してきました。
その後すぐに収まり再発しなかったものの、前回交換したのがいつだか覚えていないぐらい古かったため、近いうちに交換しようと決意、
翌週(7月14日)はや君と会った際に超自動後退で購入していました。
ところが、あまりの酷暑続きで作業は延び延びになり、ようやく先日交換作業に踏み切れた、というわけです。
それでは、作業内容を説明していきます。
まずはベルトを外すため、どこを緩めればよいかを確認します。
ファンベルトはオルタネーター。
アジャスターは上から、取付ボルトは下から緩めます。
エアコンコンプレッサーベルトはアイドラープーリー。
下から緩める必要があります。
そしてパワステベルト。
アジャスターはポンプの下部、取付ボルトはプーリーの裏にありますが、アジャスターを緩めるためにはインテークパイプなどを外す必要があります。
したがって、車の下に潜る必要もあることから、前輪を嵩上げしました。
高さは自分がやりやすい(潜りやすい)ところまで上げればよいかと思いますが、軽量コンクリートブロックなど割れやすいものは使わないようにしましょう。
嵩上げしたらアンダーカバーを外します。
うちのは純正のアルミ製オイルパンガードが装着されているので、ヘキサゴンレンチかビットで取付ボルトを外します。
ただ、オイルパンガードは完全に外さなくても(ずらせば何とか)作業できるので、奥側(メンバー)のボルトは助手席側のみ外し、運転席側は緩めるだけにしてカバーをずらすことで対処しました。
オイルパンガードをずらすと、オルタネーターとエアコンベルトのアイドラープーリーが見えます。
エアコンベルトのアイドラープーリーを緩めます。
アジャスターは12mm、プーリー(アジャスターの緩み止めを兼ねている)は14mmで緩めます。
オルタネーターの取付ボルトは14mmです。
ベルトに当たるのを避けるため、今回はディープソケットをベルトの前側から掛けて緩めましたが、オフセットしていない長めのめがねレンチを使い、ベルトの後ろ側から掛けた方がよかったかもしれません。
なお、しっかり掛けていてもしばらく空回りしますが、これは裏側のナットがストッパー付きのナットになっているためです。
ストッパーが当たれば普通に緩みます。
下からの作業に続いて、今度は上からの作業です。
パワステポンプのアジャスターへ工具が届くようにするため、まずエアクリーナーを取り外します。
エアフローメーターはエアクリーナーボックスごと抜き取りました。
写真はありませんが、車体側に残ったエアクリーナーボックスの半分も、作業性を考慮して取り外しました。
なお、こちらは10mmのボルト4本で留まっています。
エアーインテークパイプも取り外します。
ホースバンドは全て8mmです。
外したら異物が入らないよう、ウエスを詰めておきます。
詰める前に、ウエス自体にも異物が付着していないかきちんと確認しましょう。
確認を怠ると……
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
やっとのことでアジャスターが見えてきました。
アジャスターの緩み止めボルトはプーリーのすぐ下にあります。
12mmのソケットで緩めます。
アジャスターも12mmです。
(リザーバータンクとを繋ぐホース、滲みが出てきているのでできるだけ早く交換したいところですが、先立つものが厳しいですw)
取付ボルトは14mmです。
プーリーの穴からソケットを入れて緩めますが、入らない場合はプーリーの裏からスパナを入れて緩めます。
それも無理ならカッターナイフなどでベルトを切ってしまうのも手です。
オルタネーターもパワステポンプと同じく、アジャスターは12mmです。
これでようやくベルトを取り外すことができます。
パワステベルト、ファンベルトが外れにくい場合は、それぞれパワステポンプ、オルタネーターを押さえながら取り外します。
くれぐれも、プーリーなどで指を挟まないよう気をつけましょう。
前述の通り、パワステベルトは無理なら切ってしまうのも手です。
指を怪我するよりはましですからね……
また、ファンベルトは径が小さいので、ファンを手で回しながら「知恵の輪の要領」で取り外します。
取り外したパワステベルト。
多数のひび割れだけでなく、一部欠けていましたw
ベルトを取り外したついでに、パワステポンプもチェックしておきます。
プーリーを手で回してみましたが、引っかかりやこすれがなくスムーズに回るので問題なさそうです。
もちろん、普段から異音などはありません。
今回使用するベルト。
バンドー化学さんの
リブエース・エコです。
写真左から順にファンベルト、エアコンコンプレッサーベルト、パワステベルトとなります。
ファンベルトによる新旧比較。
こちらも、古い方はパワステベルト同様、
多数のひび割れだけでなく一部欠けていましたw
ちなみに、古い方は日産純正品です。
あとはほぼ逆の手順で取り付けていきますが、パワステベルトをパワステポンプのプーリーに掛ける際、なかなか掛からないと思います。
最悪指を挟む危険があるので、上半分を掛けたあとセルモーターをちょんと回してやるとうまく掛かります。
その際タービンのみインテークパイプの詰め物を抜いておきましょう。
もし忘れて吸い込んでしまったら
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
あと作業中気が付いたのですが、パワステポンプの取付ボルトを脱着する際工具を入れやすいよう、ラジエーターシュラウドに穴が開けてありました。
ベルトは掛けてから手で外れない程度まで張れたところで滑らせ、プーリー溝にきちんと嵌まっていることを確認します。
問題がなければ、指で押さえて確認しながら、規定のたわみ量になるまで張っていきます。
ちなみに、確認方法は下記のとおりですが、
「整備要領書 NISSAN スカイライン R32系型車(A006019)」のB-129ページによると、
「ベルトを新品と交換する場合は、プーリー溝とのなじみが不十分であるので、使用過程中のベルトより少し強めに張る。」との注意書きがあるので、公差の下限値(ファンベルトだと3mm)ぐらいまで張ります。
【ファンベルト】
確認場所:オルタネーターとウォーターポンプとの中間
たわみ量:3~5mm
【エアコンコンプレッサーベルト】
確認場所:コンプレッサーとクランクプーリーとの中間
たわみ量:6~8mm
【パワステベルト】
確認場所:パワステポンプとクランクプーリーとの中間
たわみ量:8~10mm
それそれ10kgの力を加えて確認すること。
※「整備要領書 NISSAN スカイライン R32系型車(A006019)」のB-129ページより抜粋。
インテークパイプのホースバンド締め忘れや、異物の不着、残存がないかも念入りに確認しましょう。
全ての目視確認が終わればエンジンを始動し、動作確認、試運転を行って作業終了です。
以前やったことがある(はずの)作業でしたが、写真撮影も含め3時間ほど掛かりました。
とはいえ、いい経験になるとともに、自分で交換したことで安心感もあります。
果たして、次はどんな作業をやるのだろうか……
最後に、このブログがこれから作業を予定されている方々への参考になれば幸いです。