
お待ちかねでもないでしょうけど続きです。
マクラーレンへは友人とともに向かいました。
友人が先に試乗。彼もランボとマクラーレンで悩んでいるひとり。
テーマは同一ですが、お互いに選択基準が全く異なるので、あえて同じタイミングで試乗をして意見交換をしたかったのです。
ちなみに、彼は現在ガヤルドオーナーでもあるため、ウラカン試乗も一緒に行っています。
あ、友人と一緒に試乗しにディーラーに行くことについては賛否あると思いますが、「友人同士両方とも真剣にその車の購入を検討している」場合と「ついて行ったついでにおまけで試乗」とは別で考えるべきであり、いずれにしても ディーラー担当さんとの信頼関係と、試乗させてもらうことへの経緯とマナー(事前事後含めて)が何より大切だと考えます。
無礼な態度や乱暴な試乗などはもってのほか。買いもしないのに評論家きどりの試乗は最も恥ずべき行為だと思っています。
私自身は、過去にディーラーさんの好意でロールスロイスやベントレーの最新モデルに乗せていただいていますが、細心の注意とマナーを考えて乗りましたし、「買ってからが客だ」という意識でいます。
普段触れることがない世界を見ることで「いつかはこの世界に踏み込みたいからもっとがんばろう」と、潜在顧客としにふさわしい努力を勝手に決意したりしました。
話が逸れました。
試乗は一時間の枠なので、私の順番までしばし営業さんと歓談。
テーマは、スーパーシリーズとスポーツシリーズの違いについて。
プロアクティブ・シャシー・コントロールの有無が最大の違いらしいので、先行して650Sを試乗させていただくことにしました。
もしプロアクティブ・シャシー・コントロール(PCC)が必須と感じるなら、2年後位と思われるスーパーシリーズ次期モデルに備えて、地獄の貯金モードを長期継続するという選択肢も考えなければなりませんので。(その場合、ガヤルド後期のLP550-2とかをつなぎで乗ったりしてね。)
ちなみにプロアクティブ・シャシー・コントロールとは前後左右にある4本のダンパーを油圧システムで相互に連結させて制御するシステム。
市販車にはレギュレーションが無いので、F1で使われたものよりも更に高度に制御されているらしい。
そういえば、昔インフィニティQ45とかソアラの最上級グレードに使われてなかったかね?
で乗った結果。これはすごい。
フラット。カーブでロールしない。アスファルトの傾きに垂直に車体がある感じ。
で、トラクションのかかりがすごい。ミッドシップの後輪駆動なのに、フロントの接地感すごくない?
一般道で十分体感できる技術。
サーキットでの姿勢変化で作動させたくなる。
あと、前後左右の見きりがすごくいい!!着座位置はとても低いけど、ダッシュボードも低いので視界が良いのです。後ろも見えるし。
あと、加速。下道なので速度は出せませんが、やばいねえ、これは。速い。ほんと速い。
トルクの出方もAMG GTと違って回転数とともに上昇する感じ。エンジン音(排気音じゃなく)でとトルク特性のマッチングが絶妙なんですねえ。
なんてしっとりとした乗り心地なのでしょう。
ウラカンはお尻がどっしりとした安定感のある乗り心地の良さでした。
対して650Sは、軽快なボディを細かく制御して心地よくしている感じ。
ウラカンをガトーショコラとすると、650Sはリコッタチーズパンケーキ見たいな感じ。
(食べ物に例えるシリーズ、伝わる?)
どちらが良いというか、種類が別なので好みの問題ですよ。これは。
で、戻ったところで570Sに試乗。
乗りこんだ感じは650Sと同じ感じ。とても取り回しがしやすい。
平日の青山界隈でもすいすいです。
ん、ん、なんだ?なんかスポーティだ。
わりと振動を伝えてくる。
どうやらオプションのスポーツサスペンションがサーキット想定らしい。
スポーツエキゾーストも入っていて、割とハード目なオプションの試乗車。
エンジン始動時から街中の低回転時もわりと迫力がある音。車内でそうなのだから、周囲へは相当インパクトがある音なんでしょう。
私はここまでの迫力やごつごつ感は無くてもいいや。
と思いつつ、650Sで走った下道のコースを経て高速に。
あら、サスがちょうどいい。ぜんぜん固く感じないし、まあよく曲がるしブレーキの姿勢も安心感抜群。
コンフォートと言っても良いかも。(AMG GTのコンフォートよりやっぱり乗り心地良い)
更に電子制御が気持ちいい。車に乗せられるでもなく、ただ出力を抑えるでもなく、こちらの思惑と腕前のずれをしっかり埋めてくれる。
ポルシェのように舞い、ポルシェのように刺す。
ポルシェをパワーアップ&軽量化して、ちょっと使い勝手を悪くした感じ。
懸念は、乗りやすさ。こんなに乗りやすくて良いのかしら。
これはウラカンにも言えるけど。
日常で使えてしまう乗り心地とスムーズさ。踏んだ時だけ強大なパワーと迫力。
街中ではわりと静か。
AMG GTの方が取り回ししにくいし、音も迫力ある。足も固いし。
気になるのは、540Cの乗り心地とパワー感。
正直、570Sと650Sの違いは「速くて怖い」と思うかどうか。
570Sは踏める。
LP610-4は踏めない。怖い。でも、踏んでも大丈夫なデバイスが完備。
それに対して、乗り心地や使いやすさを増したと言われる540Cが物足りなく感じないかが、とても気になります。
乗りやすい車ほど、スペック上のパワーを感覚として感じにくいと思います。
度々比較に出しますが、AMG GTと16Mの同じ510馬力も、パワー感で言えば16Mの方が感じられます。
実際の速度としてはAMG GTの方が出ているんですが。
乗ったこと無いですが、ポルシェ愛好家の間でポルシェターボの評価が分かれるのも同様の理由なのかも。
取りとめない話なので、一旦570Sの試乗を総括。
運転席に座って、すぐに四隅が把握できる。
内装の質感が展示車から格段に向上している。
過剰な装飾が無いシンプルな内装だが、しっかり独自の世界観を感じさせてくれる。
とはいってもMP4や650Sよりは色気のあるデザインが随所に盛り込まれている。
取り回しがしやすいし、都内の渋滞でも安心して走れる。
一応良くないと感じた点も。
オプションのスポーツサスは私にはオーバースペック。
540Cの標準の足回りが柔らかすぎて踏めないということは無いと思うけど、敏捷性と快適性をどう両立させているのか気になる。
スポーツエキゾーストが、後半うるさく感じた。最初は気分を盛り上げてくれたけど。
とはいっても標準のエキゾーストがおとなしすぎたらどうなんだろう。
サスやエキゾーストが可変式でないことがひっかかるんだよなあ。
途中で可変式追加されたりしないかなあ。
まあ、車としてのできが良すぎるがゆえの不満みたいなもの。
欲しいかどうかで言えば、当然欲しい。
ということで、結論はでない。
どっちも欲しい!!
最近ブログが長くてごめん。ほんと最後まで読んでくれた方ありがとう!!!