「化女沼レジャーランド」
仙台からもほど近い、宮城県大崎市に2001年まで開園していた遊園地。
東北自動車道 長者原SAスマートICから2km。
上り線にある展望台からはこの化女沼が一望出来る。
代々この地一帯の地主だった父親を持つ経営者(後藤社長)が、
仙台空襲により焼け野原となった地に、地元を活気づけられるような観光事業として遊園地を開園。
東北随一の遊園地として年間20万人もの来園者があったが
バブル崩壊のあおりを受けて2001年10月に閉園。
閉園後の十数年経った今でも、かつての従業員が定期的に清掃を行うなど
とても地域の皆にも愛されている。
そんな化女沼レジャーランド内にある「化女沼パークホテル」。
遊園地は夏のオンシーズンに比べ、冬のオフシーズンの来園数がかなり落ち込む。
どの施設においてもオフシーズン時には集客に頭を悩ませている筈。
しかもここは東北地方の雪の降る土地…。
従業員も100名近くいるので、雇用にも困る。
そこで、化女沼パークホテルを作り、
従業員は夏は遊園地、冬はホテルで働いていた。
皆がそこで「夢」を見ていた。
「化女沼を一大観光地に。」
閉園後にも売却時の目玉となるように温泉も掘り当てた。
「温泉付き廃遊園地」お値段 5億円。
後藤社長の夢を叶えてくれるような方へ譲られる事を、切に望む……。
今回のツアーは
たびのレシピさん主催。
1人8,800円。お弁当&お茶付きのバスツアー。
化女沼までは仙台駅からバスで小一時間。
その道中、貴重なお土産が配られた。
当時のパンフレットのコピーとチラシ原本。
あと「特別な方からコメントをいただいております」
との事で車内はちょっとざわつく。
廃墟好きの
千秋かと思いきや…
このパンフレットのゴルフクラブを持ったおねえさん。
皆「誰だよ、知らないよ」と総ツッコミww
よくこの人を探しあててきたものです。
パンフの空きスペースには、化女沼レジャーランドの所有者の後藤社長からのコメント。
首から下げる名札は、当時使用していた名刺をアレンジ。
手書きではなく、一人一人きちんと印刷されていている一点モノ。
虹色に輝く化女沼レジャーランドの正門。
園内はすっかり秋の紅葉シーズン。
だんだんと道が植物に浸食されつつある。
ここはかつての野外ステージ。
この小屋でチケットを販売していたのか?
子どもの日にはヒーローショーなどもあり、一家で楽しみにやって来たのであろう。
親と手をつなぎ、はしゃいでいる子どもの笑顔が目に浮かんでくる。
ここには大きな野外ステージがあった。
ゴダイゴのコンサートも行われ、その時は2,000人もの人がやってきたそう。
すり鉢状だった地形を生かし客席を作った。
化女沼パークホテルへ。
後藤社長の案内の後に各自自由散策。
ただ、園内に転がっている消化器には「絶対に触らない事」。
十数年経っているので爆発する危険性が…。
かつての大広間。
相当な広さがあるので、かなりの人数の宴会も可能だったのではなかろうか。
このホテルの象徴ともいうべき場所。
地震で崩れていなかったら、この場は美しく廃していなかったのかも知れない。
崩れていて美しいというのも変な話ではあるのだけれども。
バーメルヘン。
今では〝メルヘン〟とは、ほど遠くなってしまった。
大浴場。
ホテルの目玉のラドン温泉。
閉園後に源泉を掘り当てたので、当時は硫黄泉の温泉ではなかった。
釜風呂という名のサウナ。ちょっと恐ろしいw
屋上に上がると化女沼が一望出来る。
客室は全8室。
部屋の中は全く荒れておらず、ヒーターなどは地震により倒れた形跡。
少し手を入れたらまだまだ泊まれそう。
101号室は特別室。
他では布団だが、この一室のみベッドの部屋。
ユニットバスではなくバスとトイレが別。
しかもまだお風呂も新しい。
消防設備の扉は全て開けられていた。
扉が錆び付いて開けられなってしまう事への配慮だろうか。
ランプも点灯していることから電気が通っている事がわかる。
給湯室は足の踏み場も無く、皆覗き込むだけ。
屋上へ。
大雨が降った後は水没してしまうが、この日はごく一部の水溜りのみ。
屋上からは化女沼が一望出来る。
ラムサール条約登録湿地に指定されており、様々な鳥がやってくる。
自然に還りつつある建物群。
錆びて用を成さなくなってしまった機械類。
ファンが風でカラカラと音を立てて廻っていた。
屋上からおりて、他の部屋を探索…
人の気配を感じながらの探索。
昼間でも、一人だったらきっと恐ろしくて廻れないだろう。
どこの部屋も、もれなく照明がだらりと下がっている。
厨房入口にある調理器具。
厨房へ潜入しようとするも真っ暗闇なので諦め。
スマホを懐中電灯にしてなんとか撮影。
本を探していたが、通販カタログなどが多かった。
唯一見つけた、意味ありげに置いてあった表紙にハングルが書かれた本。
何の意図があるのだろう?
まだまだ探索したかったが、ここでタイムアップ。
最後にホテルの入口やフロントを撮影。
名残惜しいが、次なる場所の探索へ。
これ以外の多くの写真は、フォトアルバムの方へ置きました。
https://minkara.carview.co.jp/userid/1551717/album/141359/
to be continued...
Posted at 2016/11/12 22:16:57 | |
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