
願わくば花の下にて春死なむ そのきさらぎの望月のころ
~西行~
今日は満月でした。
明るい月が煌々と夜空を照らしていましたね。
さて、今やっている大河ドラマでも登場していました佐藤義清、後の西行が歌ったこの和歌の
「きさらぎの望月」とはいつのことでしょう?
「きさらぎ」は旧暦の2月。 今で言う3月中旬から4月上旬。
「望月」は、月の暦の名前で言う「十五夜」のこと。
天文学的名称の「満月」とは、少し違いますが、「望月のころ」と断定はしていないので、
きっと今夜の月のように、明るくて真丸い月のころだったのでしょう。
そして「花」とは、「桜」のこと。
場所は吉野山。
ただ、西行の時代には、まだ「ソメイヨシノ」はなかったので、おそらく「山桜」のことでしょう。
吉野の山奥では山桜が咲き出すのも、そんなには早くなかったでしょう。
これらをまとめて考えると、西行は、今夜の月をみて、
この和歌を歌ったのかもしれませんね。
あくまで推測ですが。
いずれにしても、月下でみる桜は、きっと幽玄で美しいものだったのでしょう。
名古屋の桜は、まだ五分咲きくらいかな。
ところで、今夜は、月のすぐそばで、土星が見えました。
月があまりにも明るすぎて、はっきりとは見えませんが、手のひらで月を覆うようにして見れば
肉眼でも見ることができますよ。
今、土星は、「おとめ座・スピカ」のすぐそばに来ています。
ほぼ天頂にある「北斗七星」のカーブを東の空まで、ぐーんと伸ばせば、赤い星「アルクトゥーラス」を経て「スピカ」にたどりつきます。
そのそばに、ポツンと浮かんでるのが土星。見つけてくださいね。
夜半、西の空には、真っ赤な火星も見えます。
そして、日没後の西の空には、一際明るく輝く金星。いわゆる「宵の明星」ですね。
この金星、今月末には、-4.5等の最大光度となります。
すっごく明るくてキラキラ輝くことでしょうね。
桜の季節の夜空もまた、綺麗なものですよ。
一緒に夜桜と星でも見に行しません?(笑)
Posted at 2012/04/08 02:21:45 | |
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夜空への想い | 日記