
北緯 34度 48分 9秒 東経 137度 11分 24秒
12月14日02時10分
たった今、「いっかくじゅう座」の中を、
流星が走った
4等星ばかりの目立たない「いっかくじゅう座」
でも確かにそこに存在している
「いっかくじゅう座」は君の星
君は今宵、どこで夜空を見上げているのだろう・・・・・
ふたご座流星群、ほんと素晴らしかったですね。
その感動を忘れないために、思い出しつつ、ちょっと描いてみました(苦笑)
流星群の夜に
~城野冬彦~
ただ何気なく通り過ぎていくものたちの中に
ふと必死に縋りついている星の高さを思う
誰のために何かのためにと瞳を凝らし
無償という言葉を架け橋に
渡り切ってしまいたい あの高さ
一瞬の後悔など
凪いだ海面には映らないから
傷ついた額を突き抜けるのは
ただの遠い風だから
地球の中心に沈んでいく昏睡と
被いを剥ぎ取ろうとする薄明と
奇跡の予感を無造作に砕くと
もうひとつの空が
海の底に見え始める
明日になったら覚めるのかもしれない
昨日 一昨日から繋がり
明日 明後日へと繋がっていく
永久に途切れない一方通行
肥大した空虚の中で
時は過ぎる
反復と到達の幻想を
捕まえるものはない
相対原理の組み合わせの中に
極を置くことは出来るのか
どうしても信じられないで
私は沈黙する
流星群の夜に
穏やかな海の波打ち際に進むにつれ
地上の風景は沈んでゆく
冬の夜空で星たちは
暗い球体に貼り付き
斜めに滑り降りていくように
ゆっくりと天球は回転する
それを見つめる私も斜めに滑り降ちる
突然バランスを崩すような風が吹き
身体が冷え切ってきたことに気が付く
空は遠ざかる
訪れる孤独
それでも星は遥かな軌道を取り戻し
再びその夜空に煌くだろう
137億年前から宇宙はそうであったのだから
Posted at 2012/12/15 21:16:52 | |
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