６２３＠独游のブログ一覧

＜ハチロクの魅力＞

走りの著名人のコメントや雑誌にはよく、「最後の軽量ライトウェイトスポーツ｣とか、「走りのテクニックを磨くための最適な教材｣といった、美辞麗句が並んでいる。
では、自分がハチロクに乗りつづける理由もそうなのか？

答えは「Ｎｏ」だと思う。

自分にはハチロクの運動性能を他車種と比較できるほどの繊細なドライビング感覚もなければ、比較対照となるような車種に乗った経験もそれほど無い。
また、私が今も乗り続けてる自称「怪速８６号」を購入した９年前（今からだと14年前）の時点で、既に足周りが交換されバケットシート等も入った、当時で言う「峠仕様」になっており、所謂「ノーマル状態｣のハチロクを知らない。
だから、ハチロクがそんなに優れたクルマなのかどうか、私には分からないのである。
世に出回る、一般に「ファミリーカー」と呼ばれる車種でも、タイヤ交換だけで驚くほど操作性は変化する。更に足周りを交換すれば同じ車とは思えない挙動になる。
このことを鑑みれば、ある程度手の入った車で走りの悪い車が存在するのかどうか、私には判断できない。
確かに突き詰めれば、設計段階の違いで限界に差が出てくるのでしょうが、そこまで私にはわかるかどうか？

また、私は運転が上手くなりたくてハチロクを購入したわけではなかった。
購入理由についてはまた書く機会があるかも知れないが、本当にドライビングテクニック向上を目指すなら、他の選択肢があるように思う。
現に、私のハチロクの前オーナーはハチロクで走りに目覚め、更に上を目指し、断腸の思いで私にハチロクを譲ってくれた。

では、ハチロクの魅力とは何？

これは10人のハチロク乗りがいれば10個の答えがあるのは当然で、あくまでも私にとっての理由に過ぎないが･･･
答えは単純に「長く乗って愛着が湧いた」。これに尽きるように思う。
私の場合は箱変えもしておらず、人生の３分の１以上を一台の車に乗り続ければ、至極当然の結果だと思う。
若かりし頃の無茶苦茶してた思い出。
つらかった時一人になりたくて車に乗り込み共に過ごした時間。
楽しかった一時を共に味わったこと。
言ってみれば、誰よりも自分と共に過ごした時間が長い「ツレ」です。

ただ、ここで１つの偶然が、私に9年（今では14年）もの長い間一台のクルマに乗り続けさせてくれ、これからも出来る限り乗りたいと言う気持ちにさせてくれたと思う。
たまたま購入した車がアフターパーツが豊富で、また生産中止後かなりの時間を経ているにもかかわらず純正補修部品が他の同年式の車に比べて入手しやすく、まだまだ乗れると言う気持ちを持たせてくれる。

いたって単純ですが、偽り無い本音です。

<続>