６２３＠独游のブログ一覧

＜逆襲へのプロローグ＞

夏休みも終わり、弟が大学に戻って暫く経ったある日「近いうちに走りに来んか？」と、電話が入った。
片道80ｋｍもある道程を、わざわざ走りに行くのもどうか？との躊躇いもあったが、食料など救援物資を運ぶついでだし･･･って感じの、軽い気持ちで日を改め出向くことにした。

その日はまず弟のバイトするＧＳに立ち寄り、自称「峠族」な方達と顔合わせをした。
それからワークスの軽いメンテナンスを行い、そこから30分程度の、当時はかなり盛り上がっていた福岡と佐賀の県境に位置する峠へ向かった。

到着した峠は平日のＰＭ11時過ぎということで人気はないが、「こんなとこがあるのか？」って位、走ってくれ！といわんばかりの峠道であった。
あたりに民家はなく、キャツも無い。
コーナーのほとんどすべてにカーブミラーが設けられ、路肩に広いエスケープ・ゾーンのあるコーナーまであった。
テンテン（パーソナル無線）をつんだ我々は、弟の
「一旦ゆっくり下ってタイヤを暖めよう」
という忠告に従い、中程にあるお茶屋さんを通り過ぎ、常連がやってるというウォームアップを兼ね、下りきった所にある折り返し地点へ向かった。
その道すがら、初めて足を踏み入れた峠道を観察したが･･･
闇夜の中、ヘッドライトに照らし出されるコーナーというコーナーには、ほとんど全てブラックマークがつき、所々無残に変形したガードレール。
そのような風景の中を、「ゆっくり」と言うセリフとは程遠い速度でタイヤからスキール音を吐き出しながら下っていった。

「なにかが違う!?」
直感的に感じた私は体が身震いした。
全体の半分ではあるが、下り終わって折り返した時、それまでのコーナーの8割が90度以上に回り込んだコーナーで、そのすべてを道幅いっぱいに使い、通常では考えられないような速度で下ってきたからである。

「コース分からんやろうけ、後ろついといで!」
という弟の言葉に促され、折り返し地点を出て上り始めた。
やけにゆっくり走る弟のハチロクの後ろに、私は張り付いた。
妙な高ぶりを押さえ切れなかったのと、余裕綽々に見える弟のハチロクに負けまい!という自己主張であったように思う。
そんな私を嘲笑うかのように、先程の下りとはうって変わり、前をゆっくり走るハチロクは一つ目のコーナーを抜けた。
次の瞬間、ハザードを一発たいた直後、猛烈な加速を開始した。

加速競争、ましてや上りで100km/h位までなら、ノーマルハチロクよりワークスに軍配があった。
ハチロクのＲにピッタリと張り付く形で、このコースでは少ない、緩やかなコーナーをいくつか抜け、ややきつめの右ターンを過ぎると、このコースでもっとも速度の出る、通称「お茶屋さんコーナー」手前までのストレートに入った。
ハチロクはここでも加速を続けた。私自身、このような片側1車線の山道では経験したことのない速度域であった。
ストレート後半に差し掛かり、ワークスの加速が鈍り始める頃、目の前にはエスケープゾーンのない、アウト側の山肌が壁のように聳え立つ、ここでは数少ないキャッツの埋められたお茶屋コーナーが迫ってきた。

「1発目から頑張ると刺さるぞ!」
ボリュームを上げたテンテンからの声が聞き取りにくい程のエンジンの唸り音にまぎれて、弟の声がした。
我に返った私が慌ててアクセルを緩め、弟との車間を確保すると、程なくハチロクも加速の手を緩め、そのまま思いっきり対向車線にはみ出てから豪快にキャッツを乗り越え、ほぼ左90度のお茶屋さんコーナーをクリアする。
私はビビリながらもハチロクの速度とラインに合わせ、何とかコーナーをクリアした。

「快感」であった。
久しく味わってない、恍惚状態である。

こうしてコースを覚えるべく、ペースを押さえたハチロクの後ろを３往復ほど流して再びギャラリーコーナーに戻った時の感想であった。

<続>

1. 携帯音楽プレーヤに期待すること（要望点など何でもOK）

5,000曲も音楽データは持たないが、ウォークマンで停まってる自分の携帯プレーヤーを一新したい

2. gigabeatの印象は？

短時間充電で、長時間再生はいい！
デジタルフォトを同時に楽しめる美しいフォトビューアーモード搭載は使い道が広がる

3. ipod持ってる？
おっさんなので、新しいものには遅れが目立つためもたない


これだけで当たるの?
当たれば嬉しいな～(^^ゞ