
観てきましたよ、椿三十郎♪
さくらさくは黒澤作品が好きなので、
どうしても辛口トークになっちゃいますけど(^^;
あくまでも「主観」で書いてるのでご容赦ください。
それから、以下、ネタバレもあるかもなので、
これから観る方はご注意を・・・・。
まず、いい時代劇を撮ることがいかに難しいか、ということを痛感しました。
殺陣は時代劇の見せ場のひとつ。
でも、斬る方にも斬られる方にも技術が要る・・・・
というのは、日本一の斬られ役・福本清三さんのエッセイの受け売りですが、
本当に、それがよくわかります。
今回の椿三十郎は、黒澤版と同じ台本を使ってますが、
大きく違っていたのが殺陣です。
三船敏郎がひと息の長回しで演じ切った殺陣、
多分織田裕二では胆力が足りなかったんでしょう、
なんか、プツプツと呼吸が切れた感じになっていて、
「斬る」って感じもいまひとつ伝わってこなくて、
う~ん・・・・でした。
敵役の豊川悦司に至っては、
父いわく「あの姿勢じゃ侍は演れない」と、
酷評されている始末・・・・納得しましたけどね。
悪役としてはともかく、
敵役の「張り」がないといいましょうか、
三十郎に一目置かれるだけの「手練れ」な感じがしないです。
これはきっと、演技云々の問題じゃないんでしょうけど。
それから、やっぱりあの脚本は三船敏郎のためにあるもので、
織田裕二のために書かれたものじゃない、ということを痛切に感じました。
黒澤作品のリメイクはいろいろとされてますが、
なかなか成功しないんですよね(^^;
原作を越えられないといいますか。
そういや、ハリウッドが「生きる」のリメイクするとか?
どうなるんでしょうね・・・・。
やはり、役者さんにはそれぞれカラーがあって、
そのカラーを生かすための脚本や演出があると思うんですが、
リメイクだと、どうしても元の作品に縛られちゃうのかもしれません。
それは、演じる人、撮る人、観る人、それぞれに言えることですが、
イメージを覆すのはホントに難しいですね。
黒澤監督の「椿三十郎」、もう一度観たくなっちゃいました。
シネコンで両方上映するとか、
同じ映画館で交互に上映するとかしたら、
面白いと思うんですけど、
そういう企画はないんでしょうかね?
やってくれたら、絶対ハシゴしちゃうのにな~。
Posted at 2007/12/02 23:20:52 | |
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