
九月花形歌舞伎「陰陽師」を観てきました(^^)
原作は言わずと知れた夢枕獏。
ドラマ&映画化もされているので、
多分皆さんご存知ではないでしょうか。
個人的には岡野玲子の漫画版が好きだったり。
今回、歌舞伎座杮落公演用の、
新作歌舞伎になりました。
安倍晴明を市川染五郎、
源博雅を中村勘九郎が演じるとあれば、
もう観に行かないわけにはいかない!!
と、頑張ってチケットを取り、
(なんと、1ヶ月分、1時間もかからずに完売)
楽しみにしていました。
三幕構成のうち、
第一幕は将門の乱を中心に描かれ、
第二・三幕はそれから20年後の世界が描かれます。
が、第一幕がやたらにくら~~~い。
将門が都の人間をうらみーの、つらみーの、にくしみーの、
という場面なので当然といえば当然なんですが、
暗すぎて途中で飽きてきてしまい・・・・
まあ、将門を演じるのが大嫌いな海老蔵というせいもあるのでしょうが、
第一幕は失敗じゃないかなぁ、というのが正直なところ。
歴史上の大悪人の悲哀を描くにしても、
もうちょっとやり方があるんじゃないの?と思ってしまいました。
なんだかげんなりしてしまったので、
幕間に三階にダッシュし、100個限定の「めでたいやき」Get♪
尻尾まであんこたっぷり&紅白の白玉入りの、
歌舞伎座名物の鯛焼きです(^^)
私が買った時点で残り十数個という感じでしたが、
廊下にはまだまだ長蛇の列が・・・・。
もうちょっと数を増やしてくれたらいいのに。
スイーツで心を癒して、第二幕。
ここからは、晴明・博雅コンビが活躍しはじめます。
原作や漫画、映画等でこのコンビに馴染んでいる人には、
もうお約束のかけ合いが各所に出てくるのですが、
今回初めて出会った人に、それがどれだけ伝わったかな?
というのが、ちょっと心配なところ。
将門の人物像を描くのに時間を割いたわりに、
主役二人に時間をかけていなくて、
ストイックで浮世離れした晴明と天然ボケ博雅のコンビネーションが、
なんかよくわかんない気がしました。
ここが大事なところなのにな~。
そして第三幕は大団円。
公演中なので詳しく書くのはやめておきますが、
いろいろ伏線を張ってストーリーを引っ張ってきたわりには、
オチがあっさりしすぎてないかい?という感じ。
悪が滅びるのは歌舞伎のお約束でわかってるんだから、
ここをあっさりやられると、余韻が残らないというか、拍子抜け。
スペクタクルとまではいわなくても、もっとケレン味があってもいいと思うんですが。
普段古典歌舞伎を観ることが多いので、
それに比べると、洗練度が低いのは仕方がないのかな。
これから何回も演じられていけば、
演出も役作りももっとしっくりくるようになるかも。
ストーリー的にはとても歌舞伎にはまっていると思うので、
ぜひいろんな人に演じていってほしいと思いました。
とりあえず、第一幕をもっと簡略化して、その分第三幕に時間を使ってほしいな~。
今回は多分、先に配役ありきで作った結果、
将門の乱のウエイトが高くなりすぎたのではと思っているのですが。
海老蔵じゃなくて幸四郎あたりが将門をやったら、
もっと迫力ある悪人になったと思うんですけどね(^^;
まあでも、染五郎・勘九郎コンビは役にはまっていたと思いますし、
陰陽師ファンとしてはそれなりに楽しめた舞台でした。
Posted at 2013/09/14 00:15:05 | |
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