
今年も顔見世の季節がやってきました~。
12月の京都南座が風物詩としても有名ですが、
名古屋は早くて毎年10月。
現在、御園座は建て替え工事中なので、
今年も市民会館での興業です。
名古屋の市民会館もいい加減古いので、
昔ながらの固い椅子なのが大問題・・・・。
去年、昼夜通しで観たら腰痛になったので(--;
今年は演目を吟味して夜の部のみの観劇に。
1 俊寛
2 太刀盗人
3 浮世柄比翼稲妻
と観てきましたが、
なんといっても、俊寛がよかった♪
主役を務めるのは中村吉右衛門。
普段はどうしても鬼平のイメージが強いんですが、
今回は全然そう見えない!!
鬼界が島に流罪になった俊寛が、
やつれてぼろぼろになった姿を演じるのですが、
「ホントに風邪でもひいてるんちゃう?」と心配になってしまうくらい。
目がしょぼしょぼしてる感じとか、声の力のなさとか、
ちょっと演技とは思えません。
そして圧巻だったのがラストシーン。
絶海の孤島にひとり取り残され、
もう二度と来ることはないであろう赦免船を見送る俊寛の、
絶望を通り越した虚無感をたたえた視線。
その目に見えているのは客席ではなく越えることのできない大海原ではないか、
彼の後ろに立ったらそれが見えるのではないかと思わせてしまう、
その芸の力はやっぱり凄い!!
史実からいえば、俊寛はこのとき40歳にもなっていないはずなので、
もっともっと若いわけですが、
あの凄みを見せることができるのは、
やっぱり年輪を重ねた役者でないと無理なんだろうなぁ・・・・
と思わせる舞台でした。
コミカルな太刀盗人は軽やかに面白く、
浮世柄比翼稲妻は顔見世にふさわしく華やかな舞台でしたが、
最初に俊寛を見ちゃうともう霞んでしまうというか(^^;
もうまさに、「役者が違う」というところでしょうか。
残念ながら今日が千秋楽だったので、
もう興業は終わってしまいましたが、
こういう舞台を見てしまうと、
「次はなにを観に行こうか」と、うずうずしちゃいますね~。
すでに目星はつけてしまいましたが(笑)
そうそう、御園座を離れての公演でも、
うれしかったのはコレに出会えたこと。
御園座の定紋入りの最中アイス♪
これがなくっちゃね(^^)
それにしても、早く新御園座完成しないかな~。
Posted at 2015/10/26 00:16:27 | |
トラックバック(0) |
おでかけ | 日記