~ プロローグ ~
男の子ならば誰しも『称号』の響きに魅かれるモノ。
ましてやワタクシは一児の父、息子に誇れる称号持ちの己に憧れを持っております!
ここまでやった!ここまでやれた!
その確固たる証、それが
『称号』そこに大きな価値がある!
かつて『鉄人』の称号を獲得すべく、トライアスロンに挑戦する準備でカナヅチを卒業したワタクシでしたが、その過程で
EVASSONにロードバイクを勧められ、トライアスロンに必要だと思い購入してみた結果。
様々な体験やトラウマ、素敵な仲間との出会いや素敵なトラウマ(笑)
毎年、前年の己を超えて成長する喜び。純粋に五感で走る喜び。
そんな「人生で最大の趣味」を見つけるに至ったワケです。
その後、サイクルチーム「屁風」の仲間、ブルべマスターこと
ハイパーじいさんを通じて
ブルべへの興味と、その称号について知る事となりました。
『SR(スーパーランドナーorシュベールランドヌール)』の称号を獲得すべく、初めてのブルべへ参戦する。
その第一歩を親友EVAと共に踏み出せる幸運を神に感謝しマッスル!!
本来ならば200㎞から始めるのがセオリーだと思うのですが、群馬県の200㎞ブルべは2月だったので、寒すぎる中で走る自信が無かったので今回の300㎞ブルべを初陣の場に選択したのでした。
マリモの無謀な挑戦がここから始まる!!!
BRM321群馬300㎞
3月21日(土) AM: 1:30 起床
目が覚めた、睡眠時間は4時間程。
コンディションの贅沢は言えない、早速EVAと連絡を取る。
どうやらEVAは0:30頃には起きていたらしい。
なんせ、初めての体験。
ワクワクドキドキしないはずが無い!
そこから、装備の最終確認。
サドルバッグが見付からない、トップチューブバッグとサイクルジャージのポケットで収納を済ませてしまえば良いと判断した。
事前にハイパーさんからライトについてアドバイス頂いていたので、
村井さんから譲り受けた強力な
「レザインスーパードライブ」を装着、車検でもう1つ着けなさいと言われた場合用に、ハブダイナモライトも念のために持って行きました。
ブルべカードを首から下げれるようにとハガキサイズのペラペラフィルムを用意していましたが、現場(受付前)で破けたヤワい野郎だったので戦力外通告。
次回からはもっと屈強なアイテムを作成しマッスル!
ここからの装備はハイパー化の問題点(笑)なのですが、ブルべは見た目より機能!
ハイパーさんも他のランドヌールの人も皆ギリギリな感じだったりしています(失礼)
※実際の参加者はみんな小奇麗な恰好でマリモだけ浮いておりました(笑)
【森のマリモ オリジナルブルべ装備】
◇100均 花粉症メガネ
◇袖カバー(靴下の足部を裁断した残り)
◇足カバー(お嫁様のロングソックスを以下略)
◇夏用サイクルジャージ(上下)
◇ウインドブレーカー(上)
◇ランニング用ジャージ(下)
◇ゴム手袋(防寒性高し、通気性悪し!)
こんな装備で挑戦しました、色々な反省点やコンディションについて知れたので回を重ねる毎に無駄が省かれていくと思われマッスル!
ちなみに、我々の最大の弱点
「致命的方向音痴」への対策はマリモ嗅覚を全開にしてググった結果、
「ルートラボビューアー」が最適だと判断しました。
同ブルべの参加者の方がルートを作って公開してくれていたので非常に助かりました、このアプリは優秀だと思います。
バッテリー消費も少なく、精度も高い。
キューシートとコマ図も万が一に備えて持って行きましたが、これは手放せそうにありません!
最高の武器となったのは間違いないです!
…さて、準備編だけで終わってしまいそうな勢いなので、無理やり締めますw
AM: 2:52 EVA宅へ出発
EVAの今回の獲物は
「TNI」、ワタクシと一緒に走るのは初めてのバイク。
聞いた話だと、乗り味はスパルタン、高性能で低価格!
ワタクシの獲物はリドレーの「真黒」、村井工房仕様で挑戦です。
それぞれの愛車をマリモフィットの積み込んで、
でっぱーーーーつ!!!
いざ、冒険の旅へ!
道中、談笑しつつワクワクした胸の内をさらけ出したり、仲間の話やら近況の話やら、ナンだカンだとキャピキャピしていたらスタート地点にベターな時間に到着。
受付済ませて、オダックス埼玉のオリジナルベスト(\1,500)を購入!
これが欲しかった、ランドヌールの為の反射ベスト。
サイクルジャージポケットが使えてバタつかない、そのまま脱ぎ着出来る優れもの♪
これ買えなかったら、まさかのDNSの可能性すらあった我々でした(汗w)
あれよあれよと時間が過ぎてブリーフィングの時間に!
慌ててその場へ
ダッシュッシュ!…こっそり混ざりマッスル!w
キューシート・コマ図とも変更点は無し、工事中の点が何点かと間違えやすい点を3点程注意があった位でした。
第2ウェーブの車検を待つ間、ワタクシと同じスプリンタータイプの『大きい人』が声をかけて来てくれました!
快く話をすると、彼も今年からブルべ初参戦で、200㎞を走破して、300㎞に挑戦するんだそうです。
こちらの方、ちょいと縁を感じちゃったワタクシの脳内にインプット☆
さて、車検も無事通過し、スタートです!!
車検終わった方からどうぞ~ってスタイルなので、ブルべ初参戦の我々は「ん?行っていいの?」状態w
先程の『大きい人』が「どうぞ、スタートしていいんですよ~」と教えてくれました。
さて、長い長い一日が始まるぞ~い!!・・・と、ペダルをクルクル回しだすと
ぐーなーさんの呪い(トラブル期待)が発動!
真黒に初めて装着したハンドエアポンプが脚に触れて
ポット―――――ン★
あ~!もうッ!
EVAが「俺のもあるし、車に置いてくる?」と言ってくれましたが、EVAのキャラダイスに収納してもらいました。
早速助けられておりますね、今日一日どんだけ助けられてしまうのか・・・
さて、天候も最高の曇空!暑くなく、やや肌寒い程度の夢のようなコンディション。
新潟では味わえない環境でのライドを、最高の気分で友と走る。
平坦が本当に平坦!
山が四方を囲んでいない風景!
雪なんてどこにもない、まるでパラダイス!
全てがテンションを刺激してウリャウリャな気持ちにさせてくれます!
そんな中、ちょいちょいミスルートをしたり、ワタクシが暑くなって上着を全脱ぎして夏仕様になったりする度に何度も抜く事になった、お父さんがおりました。
その方、最初に声かけした時は無愛想な印象だったのですが、何度もランデブーを繰り返した為か、我々のオープン感が伝わった為か、最終的にはマリモの服装を見て「いや~、若いねぇ!」なんて声をかけてくれるようになりました。
序盤の山場(文字通りの山!)でマリモがヒーコラ登っていると、お父さんがニコニコ笑顔で口笛を吹きながら横をクライムして行きます。
マリモ
「おぉ!お父さんも充分若いッスよぉぉぉ!」
ってな声をかけて、ブルべが生んだ人とのふれあいでハートがヒートになったマリモが
加速クライムでバビュンビュン!!!
お父さんのお茶目な行動のおかげで、先を行くEVAに
(一時的にw)追い付けました。
距離の短い登坂を登る時には一気に加速して
ガァァァー!と行くのがマリモ流。
平坦でも登坂でも下りでも同じ一定のペースを保つのがEVASSON流。
それぞれの個性でブルべを堪能しました。
反省点としてマリモのライドスタイルは、言うならば「インターバルライド」なので脚の筋肉を使い過ぎてしまうのでブルべ向きではない走り方、EVA流の走法で走るのがベターなんだと後半痛感しました。
しかし、序盤のワクワク感たるはハンパなかったです!!!
EVAにトレイン牽いてもらって、ツキイチ付いたら
「オーライ☆」
ハンドサイン了解の合図に
「オーライ☆」と連呼していて、116個のキューシート&ツキイチ回数の都度だったのでトータル200回以上言うてたので、口癖になっちゃいそうでした(笑)
道中、最高にブルべを満喫しておりました・・・そう「おりました」です。
このペースで綴ると恐ろしい長さになりそうなので掻い摘んで書きマッスル!
◇CP1まで
スタート後、10㎞程走行してふと、ガーミン計測開始し忘れていた事に気付く!
EVAに伝えると
「もにゃ!やっちまったなぁ!・・・(視線を落とす)俺もだッ!!」
そんな非常に残念なコたちです、先に不安がよぎりますが気にしない二人w
2山超えて、参加者の人たちから情報収集(マリモ能力)した結果、このブルべのコースでは3山しか無さそうだった。
正直、車坂の最大斜度を凌ぐ登坂区間があったりして、序盤にもかかわらず脚はヘロヘロ状態だったので非常に有難い情報でした。
道中、止まってる参加者に「大丈夫ですかッ!?」っと声をかけるもオーライって感じだった。
◇CP2まで
登坂途中でチェーン落ち発生、チェーン戻している途中でミニベロ乗りのお兄さんに抜かれる、抜いてく人がみんな「大丈夫ですか~?」と声をかけてくれる。
心がぽっかぽかしてきよるね!!
完璧で理想的なバイク装備の方が居たのでお声かけすると、SRの称号持ちの方でした。
「ブルべ中は見栄えなんてどうでも良くなる」
「ブルべ後は体重が全然減らない、むしろ増えるw」
「600㎞挑戦時は初日に350㎞走ってホテルに泊まるのがベストだった」
などなど、休憩で再会する度に素敵なお話をしてもらいました。
◇CP3まで
三県跨いで宇都宮に到着!
順調にミスルート!我々はルール順守で確実に元のルートまで戻りマッスル!
我らの走行距離は他の参加者の誰よりも多かったのは間違いありません(笑)
なんせ、30回以上はミスっては引き返しておりました。
我らにつられてミスルート仲間になったランドヌーズさん、EVAと同ペースで走る健脚っぷりが素敵でしたッ!
登坂ゾーンを終え、平坦に吹き荒れる風との戦いに屈していたマリモを牽いてのトレインでは追走出来ませんでした。
この辺りから両脚のふくらはぎが痙攣を開始しておりました。
◇CP4まで
市街地をまっすぐ平坦な道(地味で緩い登坂が続く)をひたすら走る。
ここでEVAが奇跡を起こす。
『居眠りライド』である。
決して褒められた物ではないですが、トレインを牽いてもらって平坦道を走っていると前走のEVAがユル…ユル…っと右側の道路中央にコースを変えて行きます。
その度にトレインの恩恵(風よけ効果)を諦め、単独走よろしくやってたのですが、余りにその「嫌がらせ」が続いた為、苦情を進言したところ。
全く気付いていなかったとの事、意識が飛びそうになってたんですな。
もっと早くに突っ込んでおくべきでした、相棒が無事で良かった!
以前、ネットで「自転車では居眠り運転はあり得ない、脚を回し続ける乗り物なので眠れないし、回すのを止めたら止まるか転ぶだけ」と言う内容の文章を読んで納得していたのですが、ワタクシの見解は見事に覆されましたね(笑)
そしてマリモの脚とメンタルは限界を突破、1漕ぎ毎に激痛に襲われ、EVA無しには前進もままならないような状態に。
ラーメン食べてリフレッシュなるか!?(食欲は衰えなかったw)
◇ゴールまで
最後のCPでミニベロさんと再会。
会話をしながら、その時の記憶が3・4日前の事のように思えた。
相当に濃い時間を過ごしているんだと実感が湧いた。
そして、ミニベロさんのバイクを見ていて不思議な物が付いているのに気付いた。
違和感、そしてミニベロさん自身を見てようやく気が付いた。
彼の右手が不自由な状態でここまでブルべをやっていたのか!
こんな過酷な種目なのに…心の芯から「凄い、本当に凄い!」と思った。
それ以降は五体満足過ぎる己が弱音を吐いたらアカン!と志を新たにブルべを続行!
今日一日で出逢った人たち、大切な家族、共に走って支えてくれる相棒!
その全てが、既に限界を超えて、直立する事も叶わなくなった脚に、ペダルを回す力を与えてくれた。
ありがとう、本当にありがとう、みんな・・・みんなありがとう!
そんな感謝の気持ちで耐え抜くド根性ライド!
最後の最後、日付も変わり、場面は体感温度が氷点下を回りそうな程の冷たい風が吹き付ける河原、そこを二人きりで走行中に突如、
それは起こった!
EVA
「・・・おめぇ、最低だなぁぁぁぁ!!!」
マリモ 。゜( ゚´Д`゜)゜。
「ひぃ!いっそ死にたいッ!!!!」
その後、路面の衝撃をダイレクトに操者へ通すTNIだからこその丸々1日耐えに耐えたEVAの魂の叫びだったことが判明する(笑)
※正しくは「路面!最低だなぁ!」でしたw
唐突な一言でも殺傷能力は抜群だと言うことも痛いほど知れましたw
そして、
無事に初のブルべ、300kmを走破達成しましたッ!!!
主催者の方がたに「ブルべ初参加で300完走は凄いよ!」と褒めて頂きました。
こんな素晴らしい種目、ハマらないはずは無い!
朝早くから夜中遅くまで、居続けてくれた主催者さんお疲れ様でしたッ!
参加者の方からのアドバイスやふれあいにも感謝!
最初から最後まで支えて助けてくれたEVA、愛してるッ!!!
今回は良い天候、最高の相棒に恵まれた上での完走でした。
来月に控える400㎞、正直言うと走れるとは思えません。
しかし、成功の勝機を探る事を止めたらおしまいなのですよ!!
ワタクシはワタクシの策!
どうにか踏み出したSRへの第一歩を踏みしめて、第二歩目を成功に収めるために出来る限りの努力をしようと思いマッスル!!!