だん吉を科学する

ソーラーカーだん吉。
言わずと知れた「ザ!鉄腕!DASH!!」の日本一周ひとふで書きの旅の車です。

このソーラーカー、ちまたでは、
あのソーラパネルでは充電が間に合わない！
合計距離を走る電力を発電するのに何年もかかる！
とか、いろいろ言われてます。
（電気的な仕様を公開してないから余計に…）

実際どうなんでしょう？
最近ソーラーの実験を繰り返してたんで計算してみました。

ちょっとソーラーパネルに詳しい人なら知ってると思いますが、発電量は小さいです。
ソーラーの発電で直接車を走らすのは無謀で、通常はバッテリーに充電し、そのバッテリーの電力で電気自動車として走らせます。
当然、走りながらの補充電は可能です。

だん吉はハイゼット。
ハイゼットにはハイゼットEVなる電気自動車がありました。
60Ahのバッテリーを20個搭載し、10・15モード走行で110kmを走れます。

だん吉の1充電での走行距離は、60km程度。
ハイゼットEVの６割程度のバッテリー容量と考えると、
60Ah×12=720Ah。

720Ahを充電できれば50～70km走れます。
では、720Ahをソーラーパネルで充電するには…、

だん吉の上からの投影面積は、3.29m×1.39m=4.57平米

私がトレーラーで実験を繰り返していたソーラーの面積が２枚で1.2平米
この大きさで１日に40～55Ah程度発電します。
（晴れの夏～秋の実測値。冬は未体験）

1.2平米で１日50Ahと仮定すると、だん吉の4.57平米では、
4.57/1.2×50Ah=190.42Ah
これが１日の発電量です。

720Ahを発電するには、
720/190.42=3.78日
少々曇りや雨の日があっても１週間で充電可能です。


現在、だん吉は13666kmを走破。
この距離を走るのに必要な走行日数は、
13666km/60km=228日

必要な総電力量は、
228×720Ah=164160Ah

総発電に必要な日数は、１日に190.42Ah発電とすると、
164160/190.42=862日

天候不良を考慮して充電に1.5倍の日数が必要とすると、
862×1.5=1293日

充電に３年半。走行に８ヶ月ぐらい。
今時点で番組始まって５年？
計算合いますね（天候不良の考慮が少し甘いかもしれませんが…(^^;）

おそらく収録の都合から、裏では商用電源からの充電もありそうな感じはしますが、能力的には１週間充電して１日走る、というのを繰り返せる性能にはなっている様です。

ちなみに、走行時に天候を気にするシーンが多いですが、
晴天であれば１日の発電量は190.42Ah。
720Ahで60kmぐらい走るわけですから、190.42Ahを補充電できれば15.6km相当の走行エネルギーを稼げます。
演出かと思いきや、ほんとに影響は大きいみたいです。