
「クルマ選びって、結局は“誰から買うか”と“直感のゾクゾク感”、そして緻密なスケジュール管理なんだな」 納車を控えた今、しみじみとそう思っています。
我が家の頼れるファーストカーであるアウトランダーはそのままに、これまで活躍してくれていたスペーシア(約10年落ち・9月車検)を8月に一度手放し、セカンドカー枠として新たに迎えることになったのが、ボルボの「EX30 クロスカントリー(EX30CC)」でした。 しかもボディカラーは、このクルマのタフさが一番際立つ「サンドデューンメタリック」です。
数あるEVの中から、この相棒に行き着くまでの赤裸々な迷走と運命の再会の記録です。
第1章:すべての始まり ── 昨年のモヤモヤと、巧妙なスケジュール戦略
私のEX30とのファーストコンタクトは、遡ること去年の11月。 当時は話題性もあり、いち早く試乗をしてみたものの、「ネット注文オンリー」「値引き一切なし」というテスラ的な販売手法にどうも馴染めず、そのまま保留にしていました。
それから月日は流れ、今年9月。 急に本腰を入れて動き出したのには、明確な理由がありました。 我が家のファーストカーであるアウトランダー(こちらはもちろん手放さず大切に乗り続けます!)はすでに車検を通したばかりで、再来年まで十分な猶予があります。 ただ、そのまま再来年まで引っ張ると「アウトランダーの車検」と「セカンドカーの買い替えタイミング」がモロに重なってしまい、手続きの面で何かと慌ただしくなってしまう。 だからこそ、あえて再来年までの猶予がある今のうちに、決算期であるこの9月のタイミングでセカンドカー枠を先にスマートにスライドさせておこう──そう企んだのが今回の契約の裏の顔でした。
第2章:BEVの記憶と、新型リーフへの浮気(そして高身長のジレンマ)
思えば、私が本格的なBEVに触れたのは2014年、初代リーフ(マイナーチェンジ後の中期型)を1週間レンタルしたときのことでした。 当時はカタログ上のJC08モード航続距離こそ228kmと謳われていたものの、実際に高速道路を走ったり冷暖房を使ったりしたときの実質的な航続距離はせいぜい100km〜120km程度。 片道250kmのドライブに出かけるのに往復で6回もの充電を強いられ、挙句の果てに道中の充電残量が「--」表示(ほぼ0)になり、山の中のトンネルで極限のエコ運転(時速50kmも出せない!)を強いられた挙げ句、後ろからトラックに煽られて死ぬ思いをしたというトラウマ級の思い出もあり、「BEVなんてまだまだ実用的じゃないな……」と苦い記憶として刻まれていたのです。
それから早12年。 時代は変わり、インフラも性能も劇的に進化した今、ようやく「実用的で、しかも圧倒的に高性能なBEV」に乗れる時代がやってきた──。その事実だけでも、車好きとして胸が躍らずにはいられません。
そんな折、昨年10月に登場した新型リーフが、なんと航続距離700kmオーバーという化け物スペックを引っさげて登場。「お、これなら……!」と一気に触手が伸びました。 さっそく近くのショッピングモールで展示車をチェックし、運転席に乗り込んでみたのです。 しかしここで、私の身体が残酷な現実を突きつけました。 身長180cm超&おまけに腰痛持ちの私は、腰への負担を考えてシートをかなり立てて座るポジションがマスト。その姿勢で乗り込んだ瞬間、頭が天井にガッツリと当たってしまったのです。 どれだけスペックが魅力的でも、毎日のドラポジで首をすくめなければいけないのは致命的。泣く泣く、この新型リーフへの道は却下せざるを得ませんでした。
第3章:比較したライバルたち ── ラッコと、MINIに足りなかった「マンドーの不在」
再始動にあたって、いくつかのモデルを真剣に検討しました。
最初に「お,これいいかも?」と触れたのが、話題の軽EV「BYD ラッコ」。 EVならではの滑らかな走りは確かにいい。けれど、心のどこかで引っかかったのが「軽にしては、すごくいい走り」という前提が常について回る点でした。それに何より、自分が思い描いていた「グローグーをテーマにしたカスタム」に映えるような絶妙なカラーリングが、ラッコにはどうしても見当たらなかったのです。
じゃあ次はと向かったのが、MINIの新型EV「エースマン ジョンクーパーワークス(JCW)」でした。 ちょうどその頃、イギリスの家具ブランド「Vitsœ(ヴィツエ)」のプロダクトを購入したばかりだったこともあり、同じイギリス生まれのMINIには勝手に縁を感じていました。走りや楽しさだけで言えば、こっちが完全に勝っていたのも事実です。 しかし、エースマンJCWは以前のかわいらしさが残るテイストからより「かっこいい系」へと振られており、求めていた「グローグーみ(愛嬌と遊び心)」が感じられなかったのです。
さらに決定的な理由がありました。MINIにはそもそも大きなクルマのラインナップがないため、我が家のガレージで『マンドー役』を張れる相棒が不在になってしまうのです。 それに加えて現実の壁もありました。新車で買えば総額約700万円・値引きもほぼなし。自分で探した450万円ほどの中古車を、遠方のディーラーの担当者さんは「410万円くらいまで」と一生懸命がんばってくれたのですが……。これから長くメンテナンスでお世話になる地元の新車ディーラーに行ってみると、値引きはほぼなし、おまけに営業マンの「癖」がなかなかに強い。「この先ずっとお世話になるのがこの地元の店舗か……」というモヤモヤも拭い去れなかったのです。
第4章:展示会での「運命の再会」と、小さきフォースの圧倒的加速
そんなモヤモヤを抱えたまま、フラッと立ち寄った展示会。そこに展示されていたのが、去年の11月に試乗して一度は見送ったはずの、ボルボ「EX30」でした。
ここで、大きなドラマが起きます。 なんと、そこの営業マンが「去年の私のこと」をハッキリと覚えていてくれたのです。そのホスピタリティにまず胸を打たれました。
ただ、一つだけ心にひっかかっていたポイントがありました。それは「サンルーフ問題」です。
我が家のアウトランダーでも、サンルーフをつけると物理的に室内高が下がってしまうため、あえてサンルーフは避けてきた経緯がありました。そのため、EX30CCはパノラマ・ガラス・サンルーフが強制装備となる仕様に対し、「内心、自分の身長で頭上は大丈夫だろうか……」という不安が少しだけあったのです。
しかし、実際に乗り込んでみると──さすがは欧州車。シートを立てる高身長&腰痛持ちのポジションであっても頭上空間には絶妙なゆとりがあり、窮屈さは全く感じませんでした。
不安がクリアになったところで、改めて車体と向き合い、試乗でアクセルを踏み込んだ瞬間──すべてが決まりました。 ガレージの制限である全長4300mmの枠内に完璧に収まりながら(EX30CCは約4235mm)、エースマンJCWをも凌駕する、あの「0-100km/h加速の圧倒的な痛快さ」。 それはまさに、「小さいながら強大なフォースを秘めたグローグー」そのものでした。コンパクトなボディからは想像もつかない、暴力的なまでに鋭いEVの加速フィールに、私の心は完全に撃ち抜かれてしまったのです。
さらに、9月のシークレットフェアのタイミングが重なり、驚きの値引きが飛び出して総額は660万円台へ。
スペック、サイズ、そして「去年のことを覚えていてくれた、この人から買いたい」という信頼感。すべての条件が完璧に揃いました。
第5章:スペックの系譜 ── スペーシアの「8倍」の馬力、そしてポルシェをも脅かすロケット加速
ここでふと、これまで我が家を支えてきたクルマたちと、今回の相棒のスペックを並べてみたくなりました。
スズキ スペーシア(ノンターボ / MK42S)
システム出力:52PS / トルク:6.4kg・m / 車重:約850kg
0-100km/h加速:約15〜17秒
三菱 アウトランダーPHEV(初期型 / GN0W)
システム最高出力:約252PS(2.4Lエンジン+強力な前後ツインモーター) / トルク:フロント255Nm・リア195Nm / 車重:約2,050kg
0-100km/h加速:約8秒台
ボルボ EX30 クロスカントリー(ウルトラ ツインモーター)
システム最高出力:428PS / トルク:543Nm(55.4kg・m) / 車重:1,880kg
0-100km/h加速:約3.6〜3.7秒
数字で比較すると、その進化の軌跡がよく分かります。
馬力で言えば、スペーシア(52PS)のなんと約8.2倍。ファーストカーであるアウトランダーPHEV(システム約252PS)と比べても、約1.7倍のパワーがこのコンパクトな車体に詰め込まれています。
さらに、パワーウェイトレシオは約4.4 kg/PS。0-100km/h加速の「約3.6〜3.7秒」というタイムは、あのポルシェの本格スポーツカー(911やタイカンなど)すら真っ青になるレベルの、文字通りのロケット加速です。
ちなみに、ポルシェといえば純EVの「タイカン」も中古車市場で手が届きやすい価格になってきているため、一時は購入候補として脳裏をかすめました。しかし、いかんせん車格が大きく、腰痛持ちの私にとっては低くてスパルタンな乗り降りがどうにも厳しく……。 「安くて加速がよくても、毎日の実用面や体の負担を考えるとちょっと違うな」と見送った経緯があります。その点、このEX30CCはコンパクトなSUVスタイルでありながら、ポルシェ並みの加速力を日常に気負わず連れ出せるという、まさにいいとこ取りの相棒なのです。
10年乗ってきたノンターボのスペーシアでのんびり走っていた日常から一転、アクセルを踏み込んだ瞬間に景色が歪むような、スーパーカー並みの暴力的なフォースを手に入れてしまうわけです。このスペックの振り幅を想像するだけで、ニヤニヤが止まりません。
第6章:納車前から始まっている、ニヤニヤが止まらないカスタム計画
無事に契約を終え、いま何を考えているかといえば……もちろん「納車後の妄想」です。
今回選んだボディカラー「サンドデューン」のタフな世界観を見ていたら、ふとあるアイデアが降ってきました。 それは、「グローグーをテーマにした、わかる人にはわかるカスタム」。 ラッコやエースマンにはなかった、あのグローグーに通じる愛嬌と世界観を、このサンドデューンの相棒なら完璧に体現できる。ルーフバスケットも装備して、大人の遊び心を効かせた隠し味的なカスタムを現在鋭意思案中です。
おわりに:いよいよカウントダウン、そしてガレージを銀河系へ
9月10日に注文を完了し、納車予定日は9月25日。 そこからコーティング工場へ直行し、約1週間でいよいよ路上へ飛び出します。
10年乗ったスペーシアからバトンタッチし、ガレージの制限をクリアしつつ、ファーストカーのアウトランダーとはまた違う胸のすくような加速を手に入れるまであと少し。 ……ちなみに、今回の商談でボルボのディーラーを訪れた際、店内に展示されていたフラッグシップSUVの「EX90」を見てしまってから、我が家の脳内ではある壮大な計画が始動しています。 そう、「EX90でマンドー役を迎え、EX30CCはグローグー仕様にする」ことで、ボルボなら我が家のガレージを完全にスター・ウォーズの銀河系として完璧に統一できるという、最高の沼の入口です(笑)。
ディーラーの神対応に感謝しつつ、まずは目の前のグローグー(EX30CC)との新しいカーライフの幕開けを心から楽しみたいと思います!
同じようにクルマのサイズや居住性、ブランドの世界観で悩んだ方、ディープなカスタムを企んでいる方、ぜひスキやフォロー、コメントで教えてください!