＠くまきちのブログ一覧

小鳥さえずる朝もやは

去り逝く昨日までを物語りながら

新しい日を迎えてくれる


濡れた路面を乾かすように

右足に力をこめる

濡れていたアスファルトは煙をあげながら


狼煙のように舞い上がった煙は

やがて大気に呑まれてその姿を消していく


まるでキミが姿を消したかの如く



どんなに探しても

どんなに迷っても

何度探しても

何度繰り返しても


見つからないんだ


遠く東の空に陰る虹

七色の光は

無事であるよと知らせるように

こっちを向いている


手を伸ばせば届きそうな虹

光の悪戯は

近づくたびにどこまでも遠く離れていき

やがて消えてしまう


小さな子猫のように

叩きつける雨の中生まれた君よ

何かに怯え

彷徨いながら生きてきた君よ


雲の流れは当に過ぎたから

君の頭上にも

やがて大きな虹が見えるでしょう


七色の光を辿っていけば

きっと辿り付けるその場所へ


偽造された愛をささやく狼に

翻弄されず立ち向かい

傷つきながらでもいい


弾丸のように打ち抜けば

傷つくことはないから


もし傷ついたのなら

手当てをすればいい

偽りのない手当ては君を強くするでしょう


目の開かない子猫は

偽りのない愛を受けながら

強くなっていく


目の開かない小鳥は

分け隔てのない餌を分け合い

そしてむさぼる


愛を受けた小鳥や子猫は

光を感じつつ

虹を感じる


だから虹よ

誰もが見える場所でおおきなアーチを描いておくれ


虹を目指し辿りつく人がいるのだから