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2014年03月29日

キリシタン達の記憶 ~天草四郎編Ⅰ~

キリシタン達の記憶 ~天草四郎編Ⅰ~ ※よかったら再生スタートしてみてください…



天草四郎、現代でこの名を知らぬ人はいないのではないだろうか。

江戸初期のキリシタン。若干16歳で島原・天草の乱の精神的支柱に祭り上げられた奇跡の少年。

大好きな天草を訪れるたびに、乱から400年近くの遥かなる時を越えた現在にあっても、その風景の中に、彼の…そしてキリシタン達の思いを感じずにはいられない…












いま籠城している者たちは来世まで友になる…」 

島原・天草の乱、四郎が最後の舞台となる原城において、彼の元に集った人々に残した言葉だ

ずっとこの言葉の持つ重みと天草の哀しいまでに美しい風景が心に引っかかっていた












今年の自分自身のテーマとして、3万8千人もの人々とともに神の元に帰っていった彼の足跡とキリシタン達所縁の地を少しずつ訪ねてみたいと思っている





この橋を渡ってしばらく車を走らせると四郎の母親の出生の地といわれている
蔵々(ぞうぞう)に着く

実は昨年の9月だったか、みん友さんとこの地を訪れている。

その時の記憶がこれだ。





静かな漁港の集落

釣り人、漁船、道端のお地蔵さん…

本当に静かだ…

誰か知り合いでもいるのだろう、一人の老婆が満面の笑みで手を振っている。

周囲を見回してみる…

しかし誰もいない…?…?…?

えっ!私ですか()

「どこからおいでなすった?」(どちらからお越しですかの意)

「熊本からですよ」

こちらからも尋ねてみる
「こちらは天草四郎に所縁のある土地らしいですね。」

「そうさねえ、うちの庭にも井戸があってねえ…」

「はあ…」

「天草四郎の産湯に使ったらしいよ」

「えええっ?」

「…で、あなたどこからおいでなすった」
と…話は元に戻ってしまった()

今考えてみればこれは凄いご縁。

「…で、あなたどこからおいでなすった」
はいはい()

ご一緒されていた娘さんと思しきご家族の方が申し訳なさそうに笑顔を向けてくる。

こちらも笑顔で頭を下げ、あろうことかすぐ近くの白亜紀の地層見学のためその場を離れた…

嗚呼…今思えば何たる大失態!!!()

この出来事が頭から離れず、今一度この地を訪れてみた。
しかし、期待むなしく、いや当然の如く老婆の姿はそこにはない。





海を眺めていると、一人のおさげ髪が似合うかわいい女の子が通りかかる。

「こんにちは」
誘拐犯と間違われないかとドキドキしながら声をかける。
足を止める少女。真っ直ぐな瞳で私を見る。

「あのね、ここは天草四郎のお母さんの故郷だってね。知ってる?」

首をかしげる少女。
「う~ん、ゆみちゃん、神戸から来たばっかりでわかんないのぉ」
「そっかぁ、ゆみちゃん、ごめんね、バイバイ」

何の疑いのない子供の真っ直ぐな視線には敵わない()

即時撤退する。

同時に今となってはその老婆に会う術もなくその古井戸を見せていただくチャンスを逸してしまったことに気づく()





もとより、四郎は、苛烈を極めたキリシタン弾圧、大飢饉のうえ年貢を納められない者達に対する残忍なまでの取立て、死んでも地獄、生きても地獄という追い詰められた状況の中、行き場のなくなった人々に祭り上げられたカリスマ的存在であり、キリスト教でいうところの、いわゆるローマ教会が認めた指導者ではない。

だから、天草・島原の乱は、幕府側から見ればキリスト教徒による反乱である一方で、ローマ教会側から見れば一部キリスト教徒を含んだ「ただの民衆の反乱」であるという事になる。

事実、領主側が自らの圧政で招いた反乱の原因をすべてキリシタンのせいにし、歴史を曲げようとしたというのが近年の解釈となっている。

このようなことから、島原・天草の乱でのキリシタン達の死は、未だに正式に殉教とは認められていないのである。

とはいうものの、キリシタン達が中心となったというのは紛れもない事実であり、またキリストの教えに殉じたことに何の優劣があるのかと思うが、ローマ教会側の対応には大変考えさせられるものがある。



蔵々を離れ、有明町にあるサンタマリア館を目指す。
途中には、こんな銅像も。日本一の四郎像。お~デカイ!





確かに大きさは日本一だろう()


もうひとつ。個人的にこれが一番ビビッとくる四郎像。
松島4号橋付近にある。作者は真心をこめて製作したのだと思う。

出来がいいとか悪いとかいうのではなく、心から素晴らしいと感じる。





サンタマリア館に着く。
隠れキリシタン達が命をかけて信仰した、一目マリア像には見えないが、変わりマリア的な像を見ることができる。















反乱軍側の作戦会議が行われた台形状の小さな島がある。

天草と島原の間に位置し、云われのとおり別名「談合島」といわれている。写真マリア像の右下、平べったい島がそれ。














キリシタン達の記憶 ~天草四郎編Ⅱ~ に続く


【おまけ】
松島の夕景
四郎もこの夕日を見つめながら平和を祈っていたに違いない…





ブログ一覧 | 天草 | 日記
Posted at 2014/03/29 17:04:11

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