BRレガシィアウトバック3.6Rを1週間程度乗ってみて、感じた印象を述べてみたいと思います。
*2017/06/15* 2年ほど乗ってみた印象を追記しました
なお、私の以下別サイトに、子育て目線で見たときのアウトバックの使い勝手について書いた記事があるので参考にしてみてください。
レガシィツーリングワゴン・アウトバック(5世代目・BR)は子育てに意外とおすすめだ
○スペック
全長4775mm×全幅1820mm×全高1605mm 車両重量1580kg
エンジン型式:EZ36 3629cc・水平対向6気筒 DOHC
エンジンンパワー:260ps(191kW)/ 6000rpm、34.2kgm (335Nm)/ 4400rpm
最小回転半径:5.5m
駆動方式:フルタイム電子制御式4WD(VTD-AWD)
新車販売価格:346.5万
ボディサイズはかなり大きく立派に感じます。
○ファミリー向けとしてはどうか?
広々とした後席、広大なラゲッジ、静粛性が高く静かな車内など、家族が快適に乗れるようになっていると感じます。車高もあるので子供を乗せたり降ろしたりするのも楽になりました。また、シートもBLと比べると快適な座り心地になっていると思いました。
ボディサイズの大きさと最小回転半径の大きさゆえに取り回しはあまり良くなく、駐車場では気を使います。嫁さんの運転する機会が多い場合は運転に問題ないか確認してもらったほうがよいかもしれません。
○3.6Rの走りはどうか?
排気量3629ccと大排気量で260ps/34.2kgmものパワーを発揮します。
大排気量エンジンがもたらす余裕の走り、本当に素晴らしいです(^^)
4人乗車に荷物を積んでいても余裕綽々でグングン加速します。
Iモードだと出だしのパワーが押さえられている感じがありますが、その分ゆったりと走ることができます。Iモードで物足りないと感じるのであれば、Sモードにすれば加速のフィーリングが激変し、ちょっとアクセルを踏むだけで強烈に加速します。
Iモード、Sモードを両方使ってみましたが、私は常時Sモードにして、微妙なアクセルワークで加速を調整するほうが気持ちよく走れて性に合っているな、と感じました。Sモードの加速は本当に気持ちよいです。アクセルをちょんと踏み込んだだけで、それにクルマが答えてくれて加速してくれます。
少し残念なのは、静粛性が高すぎるのと、低速トルクがあってすぐに加速するのでボクサー6のエンジン音をあまり聞くことができないことです。一般道だと登り坂含めて、2000回転以上エンジンを回さなくても問題なく走ることができます。山道などで窓を開けて走れば、いいエンジン音を聞くことができるのかもしれませんが。
*2017/06/15 追記*
二年程度乗ってみて、今はほとんどIモードで走っています。Iモードのほうが発進時の加速が穏やかで、乗りやすいです。Iモードでも踏み込めば十分に加速するので、Iモードでも十分と最近は感じています。
○操舵感
ハンドリングについても違和感はなく、しっかりとしていると感じました。
ただ、切り始めの反応は、BLよりもワンテンポ遅いように感じました。BLだと切り始めた瞬間に、クルマが切った方向に向くことを感じることができましたので。
*2017/06/15 追記*
高速道路での安定感は抜群です。パワーの余裕もあって高速ではとても走りやすいです。このクルマ最大の長所と思います。ただ、切り始めのフィーリングの緩さ、反応の鈍さは、最新のスバル車やドイツ車勢と比較するとやや劣る、という印象です。
○乗り心地はどうか?
思っていたよりも固めの印象で、段差を超えたことがはっきりと分かるようになっています。また、車高が高いので後部座席の真ん中に座ると、山道などで左右に揺すられる感覚があります。乗り心地はレヴォーグ1.6GTのほうがよかったかな。まあ車高の違いもあるので一概には比較できないのですが。
BLでは、フレキシブルタワーバーを付けることで上下の振動が抑えられていたように感じました。後部座席に乗っていた嫁さんが、タワーバーを外す前と後では乗り心地が違うと言っていました。
そのため、アウトバックでも似たような補強パーツがないか探してみて、そのうち付けてみるかもしれません。
○燃費はどうか?
良くない・・・、まあ3.6リッターだから当たり前か(^^;
4人乗車、短距離の市街地走行メインでアップダウンも多い自分の家の近くの環境では、6km/Lを超えるくらいがやっとのようです。市街地走行は、感覚的にはV36スカイライン250GTと同じくらいの燃費かなあ。レギュラーガソリンなのがせめてもの救いです。あの気持ちよい加速とのトレードオフといったところかな!?
*2017/06/15 追記*
街乗りのみだと6km~7kmくらいで二年乗った今でも大体同じくらいの燃費ですね。高速を使って遠出したとき、東京~軽井沢を四人乗車で往復したときは12km/Lくらいで、意外と良好な燃費でした。大排気量の割には物凄く悪いという印象ではないです。むしろこのサイズでAWDであることを考えると良いと言えるかも。車載の燃費計はプラス5%程度の燃費表示となっています。
タンク容量は65Lですが燃費のことを考えると航続距離は物足りない。給油警告灯がついてから給油すると大体50L強くらいの給油になり、街乗りだけだと400km走る前に給油することになるので、正直なところ80Lくらいの容量がほしいです。
BRレガシィアウトバック3.6R、BLと比べるとレガシィとして受け継がれているものもあり、変化しているものもあるな、という印象です。嫁さんのお母さんにアウトバックを見せたときに「大きいクルマだねえ、何ていうクルマなの?」と聞かれたので、前と同じレガシィと答えたら驚いていたようでした(笑)
クルマに詳しくない人は、とても同じレガシィとは思わないでしょう・・・。
安定感のある走り、しっかりとしたハンドリング、視界の良さは前のレガシィから受け継がれていると思いましたが、BRはBLと違って快適・高級志向になっているように感じました。
子供や荷物を載せて走る機会が多く、大きいクルマがいいけど、走りも楽しみたいという方にはこのアウトバック、ベストチョイスになるのではと思います。ワゴンタイプのSUVというのは競合するクルマがあまりないと思いますが、このクラスではベンチマークになると言える出来で、アメリカで売れまくっているのも分かる気がします。
*2017/06/15 追記*
二年乗った印象では、BL時代の俊敏さや軽快さは大分薄れている感じです。ただその分重厚でしっかりと走り、特に高速道路での安定感や余裕のある加速は特筆すべきものがあります。今まで乗ったクルマのなかでは最も高速道路が安定して走れるクルマです。これは駆動方式がVTD-AWDであることも影響しているのかと思います。
反面、街中の狭い道ではあまり小回りが聞かないこともあり、少し走りづらく感じました。
アウトバック3.6R最大の利点は、大排気量エンジン(EZ36)の余裕のある加速と、車内スペースの広さ、トランクの広さなどですかね。AWDでもあるため、これ1台でなんでもこなせるクルマです。ミニバンと違って走りもしっかりしています。
最新のインプレッサやゴルフなどのドイツ車と比べると、全体的な走りの質感はやや劣るように感じますが、それでもこのエンジンと室内の余裕など、総合力は他のクルマには代えがたい魅力があります。
○アウトバック3.6Rを購入するということ(2017年追記)
新型では水平対向6気筒がラインナップされなくなり、今となっては中古の3.6R、もしくはBPの3.0Rしかない状況です。ただ3.6Rは販売状況が芳しくなかったようで、今中古で探してもほとんど見つからない状況です。しかも相場は私が二年前の2015年に買った頃より上がっているように感じます。
ただ、新車価格は2009年当時で346.5万と随分高かったようですが、中古ならばそこまで2.5iとの差もないように感じます。もし2.5iと3.6Rでどちらを購入するか迷われているようなら、3.6Rの購入を是非お勧めしたいと思います。2.5iにはない満足感が得られると思います。1年に一回の自動車税は我慢するということで(汗)
長く付き合えそうなクルマです。