私がカメラを初めて購入したのは、大学3年の冬だった。
卒論の関係上、写真で記録を残さなければならなかったからだ。
そのためにバイト代を貯め、生活費を切り詰めてやっと7万円を工面した。
もちろん、ネット通販などどいうものはない時代だったから、カメラを置いている店を片っ端から歩き回った。
仙台市内の小売店から量販店まで二十軒以上を覗いた。
当時は、カメラの知識など全くなかった。
クラシック音楽や吹奏楽にのめり込んでいたからだ。
そんな中、(東北人には懐かしいかも・・・)エンドー・チェーンの本店で、レンズ付き一眼レフがかなり値下げをして売っていた。
しかも予算内だった。
初めてのカメラはPENTAX。
もう記憶にはないが、確かこれだったと思う。
もちろんフィルム一眼だった。
これを持って野山を駆け巡っては化石や露頭の様子を撮った。
同じ研究室だった仲間との語らいの風景も撮った。
吹奏楽の演奏会での舞台裏を撮りまくった。
露出やフィルムの感度、絞りやSSなど、全く学習するつもりもなく、すべてカメラ任せだった。
そうこうするうちに無事に大学を卒業し、就職した。
働き始めて数年後、薄給だった私にも少しの蓄えができ、結婚した。
長女が生まれた。
もう少しいい写真で娘の姿を撮りたいと思い、2代目を購入した。
フィルムカメラだが、途中でパノラマ撮影に切り替えられるというところに魅力を感じた。
もちろん、PENTAXのレンズをそのまま使えるから選んだのもあった。
これで幼い娘の姿を撮りまくった。
そのうちに、デジタルカメラが普及してきた。
最初に目に留まったのは、FUJIFILM FinePix だった。
この縦型のデザインに衝撃を受けた。
こんなのができたのか!!(◎_◎;)
娘の走り回る姿を追いかけた。
しかし、この初期のコンデジは、シャッターのタイムラグが大きすぎて、思ったタイミングで写真を撮るのは難しかった。
そのうちに転勤、引越し・・・
娘は保育園に通い、運動会や学芸会で頑張る姿を写した。
しかし、フィルム一眼レフはフィルム&現像代がかかる割に、狙った写真が撮れなくてがっかりすることが多かった。
FinePixもズームが効かないため、離れた場所から子どもを写すのは困難。
そこで、2代目のFinePixを購入した。
電源スイッチがスライド式になっていて、ブルーのLEDが光るのがカッコよくて衝動買いした。
レンズは本体に収納されていて、電源を入れると蓋がスライドしてレンズが繰り出してくるという、画期的なカメラだった。
1代目も2代目も記録媒体がスマートメディアだったので、資産を活用できた。
しかし所詮、ズームには限界があり・・・
PENTAXの70-200mmレンズの効果をなんとか使いたかった。
そのうちに、長男が生まれた。
長男の成長を記録しようと、思い切って購入したのが・・・
PENTAX ist DS2
そんなに高級なものではなく、気軽に使える機種を選んだつもりだった。
この機体は660万画素と、今となってはかなり低いスペックではあったが、つい4年前まではバッチリ現役として活躍してくれた。
このDS2の次に、サブ機として購入したのが・・・
SONY Cyber-Shot
当時、VAIOのノート・パソコンを使っていたこともあり、メモリースティックの恩恵に預かりたくて購入した。
しかし、かなり改善されたとは言え、シャッターのタイムラグの大きさには辟易していた。
そのうちに、再度転勤・引越し・・・
その頃になると、妻も仕事でカメラを利用することが多くなった。
しかし、デジイチのDS2は「機械オンチ」の妻には扱えるはずもなく、Cyber-Shotはシャッターのタイミングがずれてしまって動きのあるものを撮るにはかなりストレスがたまる・・・
そこで、妻と共用できるように購入したのが・・・
Canon IXY
店頭でシャッターのタイムラグを比較して、値段も手頃なのを選んだのがこれだった。
この頃から私の興味はCanonに移っていった。
そして、「みんカラ」に登録して、ここで衝撃的なものに出会う。
それまでは、ほとんどスナップ写真しか撮っていなかった私は、みんカラでたくさんの芸術的な写真を目の当たりにすることになった!(◎_◎;)
「こんな写真、撮ってみたい!!」
そう思うのと時を同じくして、長年共に行動してきたist DS2が動かなくなった。
10年以上私とともに思い出を作ってくれた良いカメラだった。
ところが、車をXVに買い換えたばかりで、新しいカメラを買いたくても妻からOKは出ない。
そこでオークションを徘徊して見つけて落札した。
Canon EOS kiss X7i
IXYで、画像の発色の良さに魅せられていたので、迷わずCanonを選んだ。
ここから、私は撮影にのめり込むこととなった・・・・(^_^;)
このX7iはエントリー機とは言え、これまでのDS2やサイバーショットとは比較にならないほど機能が満載で、正直なところ使い慣れるまで時間がかかって苦労した。
しかし、それに勝るほどの写真の楽しさを味わうこととなった。
そこから、レンズ沼、カメラバッグ沼にハマった・・・(^_^;)
サブ機も購入。
Canon PowerShot S120
コンパクトで使いやすい機種を選んだ。
FinePixやサイバーショットとは、はるかに隔世の感があるこの機能にめまいがした・・・(~_~;)
そうこうしているうちに、フルサイズ一眼レフの画像の美しさに魅了されるようになってきた・・・
悩んだ挙句・・・
Canon EOS 6D
買ってしまったのだ・・・(^_^;)
今までの私のカメラ歴の中で最も高い買い物となった。
いい写真をもっともっと撮りたいと思うようになった。
そのために、いろんな場所へ行きたいと思うようになり、行動範囲が広くなった。
しばらくはこれ一本に絞っていこう・・・
そう思っていた・・・
しかし・・・
心の隅で、悪魔がささやいた・・・
ミラーレスもいいぞ・・・
今ならキャッシュバックもあるぞ・・・
その甘い誘惑に誘われて・・・
とうとう・・・・
FUJIFILM X-T10 レンズキット
やっちまった〜・・・(^_^;)
住宅ローンと娘の学費に消え入りそうな、なけなしのボーナスを当てにして・・・
使い勝手が自分には合わないために出動回数が減っていたPowerShotと、使わなくなった70-300mmのレンズを下取りに出して、○タムラで本日購入したo(^▽^)o
家まで待ちきれず、車内で開封(^_^;)
そういえば、6Dも車内開封だった・・・
新品を箱から出すのは、なんともドキドキする瞬間だ。
取説を読むのもほどほどに、近くの公園で早速、見頃にはまだ早いアジサイを撮ってみた。
すべてJPEGで撮って出し。
さすが、ローパスフィルターレス&APS-Cセンサーで評判の高いミラーレス。
クリアでメリハリある写りに感動〜\(^o^)/
本当はX-T1にしようか迷ったが、差額でレンズが買えるかも・・・
と、思いとどまった・・・
また「散財の序曲」が聴こえてきそうだ(~_~;)
でも、しばらくは我慢しよう・・・
いや、しなければならんのだ・・・
6Dのサブ機としてではなく、気軽に持ち出して使えるもう一つのメイン機として活躍しそうな予感・・・(^_^)
こうしてまた、新たに頼もしい私の相棒にX-T10がなってくれた。
今までたくさんの思い出を残してくれたカメラたちに感謝しながら、さらにまたいろんな出会いを求めて、写真を撮っていきたいと思う・・・
最後までお読みいただき、ありがとうございました。