
「カメラさんさぁ、
もっと赤みを強調して、
旨そうに撮ってくれない?」
「もっとさぁ、下の方から煽って、
分厚い肉に見せてくれないと・・」
昨夜は深夜までステーキハウスのCM撮り。
で、ここのオーナーの指示が細かい!
細かいの通り越して「うるさい!」
肉をもっと赤くと言われても、赤くねぇんだもん!
分厚く見せたかったら分厚く切ってよ!
なんだかんだと意見を言ってくる。
昨夜は我が社の若手のディレクターに任せて
僕は焼き上がったステーキでも食べるだけのつもりだったのに・・
若いだけにまだ「NO!」も言えず、言われるままに動いちゃう・・・
お陰で会社に戻ったのは深夜の3時過ぎ・・・
ところで、松坂牛を超え、佐賀牛を超えた黒毛和牛の最高峰、A-5のステーキ!
湯布院牛・・・
僕に言わせたら、普通じゃん! 仰々しいわい!
所詮、飲屋街に君臨する高級ステーキハウスなんてのは
目的が低レベルだわな。
お店に入った段階でなんか雰囲気が気に喰わない、
態度が高飛車である、
こういうの嫌いだから、だんだんと虫の居場所が悪くなって来た。
代理店の営業は代理店の社長がわざわざ立ち会いに来たが、
そんなの僕には関係ない!
「どうです、やっぱさすがは湯布院牛ですよねぇ?」って
僕に「最高!」っとでも言わせたがってくるけれど、僕は「NO」と言う男、
「そうかなぁ・・」って言っちゃう。
「いや、そうかなぁじゃないでしょう? こんな肉、他では喰えませんよ!」
「いんや、喰ったことあるよ、熊本で!」
「くまもとぉ~? 熊本でこんな肉が喰えますかぁ? 馬でしょ?」
「うんにゃ、熊本の関西風の熊工房ってとこで喰ったよ、腹一杯!」
聞き慣れない名前にカウンターのシェフも怪訝な顔付きになったけれど、
でもここは僕も大人なんで、
まぁフランベとかお客を楽しませるエンターテイメント性はこっちの方が上かな?
っとフォロー入れたら、
すかざずオーナーが、高級ブランデー使ってるからね! だって・・・・
なんでも高級をつければ気が済むのなら・・・
このカメラは業界でも高級なカメラで、
この焼ける音を取ってるマイクも最高級マイクです!
スタッフなんか最高級に最高齢まで揃ってます!って言えば良かったかな?
さぁ、後は最高級の編集システムで、最高級のCMを作ってみせるさ!
オンエアーみて驚くなよ~!
Posted at 2009/04/10 10:31:47 | |
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