
事務所の近所で
一人で畑仕事とかしている
おばぁちゃん。
朝に夕に
逢えば挨拶交わす程度の
お付き合い。
今朝、小さなかごをもって
事務所に現れた。
「こんにちわぁ、
忙しいときに悪りぃんやけど、
地震に遭った人たちに
わしが作ったイチゴを
送っちやろうと思うんやわぁ、
で、
どげぇしたらいいか分からんけん
教えてくれんやろか?
あんた、知っちょん?」
唐突にそう言いながら
かごに入ったイチゴの山を差し出した。
「あぁ、そりゃ喜んでくれると思うけど、
なんか、運送とか大変な事になってて
今、被災地に送っても手元まで届かないそうですよ。
もう少し待って、落ち着いた頃に送った方が
喜んでもらえるかも知れませんねぇ。」
「そうかえ、今が美味しいんやけどなぁ、無理かぇ。
そりゃ残念やなぁ・・・
こんイチゴどげぇしょよかぁ・・・」
「おばぁちゃん、僕が買いましょうか?
その定価とか分かりませんが
おばぁちゃんの思う金額で買いますよ。」
「そうかえ、そうしてくれるとありがてぇわなぁ、
じゃぁ、兄ちゃんに買ってもらおうかなぁ、いいんかぇ?」
「かごごと買いましょうか?
そんな何万円とかじゃないですよね?」
「うんにゃ、兄ちゃんやったら、
これで〜んぶで、タダで売るわ。」
「へっ? タダ? それはもったいないですって!
そんな大金持ってないですけど
幾らかにもなった方がいいでしょ?」
「うんにゃぁ、兄ちゃんがみんなに配ってくれたら
それでいいわ。
これ、大きさもバラバラやけん、買い取ってもらえんヤツやけんな。」
「じゃぁ、おばぁちゃん、川向こうに知り合いの保育園があるから
僕のクルマで一緒に行って、
おばぁちゃんが手渡してくれればいいですよ、
そうしましょ!」
ってことでかごに入ったイチゴ、およそ70個ほどあったかな?
無事に保育園に届けて、今日のおやつになりました。
で、園長先生からお裾分けで1パックいただきました。
おばぁちゃんは園児と一緒におやつを食べて帰るそうです。
大きさバラバラで店頭には並ばないイチゴですが
味はとっても甘くてしっかりしていました。
早く交通網が修復されて
こんなおばぁちゃんの思いが
被災者の手元に届く様になればいいなぁっと思いました。
こんな田舎のおばぁちゃんの善意ですが
ほんの少しだけお裾分けいただいて
なんか嬉しい様な申し訳ない様な・・・・
みんなで心配してるってことが
身にしみて感じる一時でした。
ごちそうさまでした。
Posted at 2011/03/18 13:05:00 | |
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