
皆様こんにちは。
さて、今日はハスラーのヘッドライトLED化での不具合修理です。
片側のLO時のみ点灯しないと言うご依頼です。
お客様も点検されて「どの端子にも12Vきています」との事でした。
この状況から、ヘッドランプの点灯回路がマイナスコントロール回路
であるのが分かりますので、早速点検スタートです。
純正配線を切断してこんな感じの接続コネクタで結線してありました。
最近目にすることが多くなりましたね。
レバーロックタイプですので圧着工具も不要、間違えてもレバーリリースで
切り離しも簡単。おまけに電圧チェック用の点検穴まで開いてます(^^)。
耐震性・耐久性や防水性はわかりませんがとても便利そうですよ・・・
まあ、わたしは使用しませんが・・・('ω')ノ。
さて。片側のLOだけ光らないと言う事ですので、やっぱりこの子
が怪しいですよね。
H4は1個のバルブに2つのフィラメントが入っているいわゆるダブル球です。
あ、テール/ストップやポジション/コーナーリング球と違ってH4は同時点灯
させてはいけません(パッシング時には同時点灯するものもありますが)。
こちらのお車の純正ヘッドランプのカプラーはH4です。しかし、
ヘッドランプはプロジェクタータイプ。特に違和感は感じませんでしたが、
プロジェクターなのにH4カプラーなのね。程度に。。。
レンズ内のシャッターを作動させる事でHI-LOを切り替えていますので、
HIでもLOでも一つのLEDランプに電源を供給する必要があります。
その為に、先ほどの四角いユニット(HI-LO同時点灯ユニット)が必要に
なるのです。
H4のHID化キットに付属されているパーツですので、確認をしたところ、
「社外のHIDからLEDに変更しました、ユニットは流用です」とのご回答。
用途の目的としては流用して頂いて大丈夫なのですが、どうもこちらの
ユニット不良の可能性が高い。
不良、というよりも、このユニットの出力の電圧が低い。
しかもLOのみ。写真撮り忘れちゃいましたが、出力が9Vギリギリ・・。
動作電圧は9-30Vとありますので、本当にギリギリ。
なぜ?となりますが、当然このユニットの仕様です。
プラスコントロール・マイナスコントロール車問わず使用でき、出力は
プラスコントロールとなっています。
HIでも、LOでも出力される回路になっていますので、おそらくは・・・
ダイオードを組み合わせた回路にでもなってるのかな・・・6個もあれば
出来ますよねぇ。。。絶対にMOS-FETとかは使わないでしょ。。
想像している回路では最低でも2個のダイオードを通過しますのでVthは
1.2v以上は必要になります。
4~5㌂流れれば当然熱を持ちますし。。
事実、数分の点灯でしっかりと温かさを感じるくらいになります。
そうそう、LEDって低電力と言われていますが、最近の超高輝度(この表現は
最早死語かな・・・?)LEDはとても電気を消費します。
試しに計測すると・・・
おいおい、冷却用のちっこいファンが付いているとはいえ、この消費電流は。。
4㌂越え・・ってことは48w??って、ハロゲンとさほど変わらなくないか??
H4ハロゲン球は55/60Wですよ?。
ま、まあ。。。びっくり( ゚Д゚)。
左右共ほぼ同じ消費電流でしたのでこのメーカーのLEDはこの位の消費電力なの
でしょう。
ポン付けでも大丈夫な電力ですけどね。。。LED=低電力とは言いにくい。。。
さて。お客様にご報告の上、このユニットを撤去して新たにリレー回路を
組ませて頂く事になりました。
当然ですが。。。LEDドライバユニットへの供給にダイオードなどは使いません。
シッカリとリレーから電力供給です。
HI-LO同時点灯の回路も制作、ハイビームインジケーターの動作もOK。
左右のLEDドライバへ2mmの配線で(オーバークオリティか?)結線。
アース回路もしっかりと。
ワンタッチのコネクタは今回の修理部分は変更させて頂きました。
HI-LO切り替え時の瞬断もなく、シッカリと点灯します。
無事、出庫となりました。