Response記事より,
「日本自動車連盟が公表している2011年のJAFロードサービスの出動理由は
バッテリートラブルがダントツトップ。全体の34.49%となる86万7342件となって
いる。また,月別の出動件数を見ると,7・8月,12月・1月といったお正月や
夏休みを挟む月は出動件数が多くなっており,本格的な夏の行楽シーズンを
前に,クルマのバッテリーを意識することは,ドライブ前に欠かせない行動といえる。
バッテリーの交換は,クルマやドライバーにどのような変化をもたらすのか。
◆JIS規格に現れるスペックの大きな違い
使用車はスバルの『レガシィツーリングワゴン』。このクルマの標準搭載バッテリー
の形式は「55D23L」で,新しく交換するカオスの形式は「100D23L」。国産車は
JIS形式により最初の数字の部分が性能ランクを示し,標準が「55」に対し,カオス
の「100」という数字は標準に比べおおよそ1.8倍の容量を持つことを示している。
欧州車やアイドリングストップ車,ハイブリッド車用のバッテリーでは表記の形式が
異なっている。これは同じバッテリーとはいえ,性能が大きく異なるためで,ユーザー
は別途確認が必要となる。
交換作業は簡易な工具の用意で個人でも可能だが,カーナビなどのメモリーが
リセットされる場合もあるので,クルマやバッテリーなどの取扱説明書をよく確認した
上で作業を行なう必要がある。
◆新カオス搭載で,エンジンの始動性が向上,電圧変動が穏やかに
バッテリーの交換後は,当然ながらエンジンの始動性は改善した。交換前のバッテリー
はおよそ1年半使用した比較的新しいバッテリー。走行距離は1万km程度。
電圧計をクルマに繋いで観察していると,交換前のバッテリーでは電圧を示すデジタル
表示の数字が頻繁に変動していたが,交換後は電圧計の変動の幅が少なく,変動の
間隔も穏やかになり,電圧が安定した印象であった。
カオスの商品パッケージを見ると「発電制御車対応」とある。これは,従来の車では
発電機となるオルタネーターは常に発電を行っているのだが,近年普及が進む発電
制御車では,一定量の充電があるうちはオルタネーターによる発電を止めて,バッテリー
の電気を使うことでエンジンにかかる負荷を低減,減速エネルギーを回収する回生充電
をできるだけ多くすることで,燃料消費を抑えようという技術。
この技術によってクルマの燃費は向上するが,バッテリー側では常に充電と放電が
行われており,バッテリーにかかる負荷が高くなっている。また,短時間で充電を
済まさないと発電機をいつまでも回さなければならないので,カオスでは発電制御車に
対応するため,充電受入性能を標準品に比べ1.8倍に高めている。
◆発電制御車であれば,高性能バッテリーがエンジン負荷を軽減
使用車は発電制御車でなかったので,明らかな違いを体感することはできなかったが,
対象となる車種ではバッテリーが劣化している場合,発電機を余計に回すことになるので,
知らない間に燃費が悪化することになる。自分のクルマが発電制御車かどうかは,
関連ウェブサイトにカーバッテリー適合表があり,確認することができる。
◆安定した電気の“出し入れ”がオーディオ面にも好影響
また,今回のバッテリー交換によって,オーディオの中高音域に音質の変化を覚えた。
商品パッケージにも「音質が変わる」とある。オーディオの世界では使用する電源に
よって音質が変わると言われるが,この分野は人間の感覚に関わる分野でもあり,
メーカーが強調するには勇気がいる。今回のバッテリー交換前後では,音質の変化を
感じることが出来た。
この音質の変化を大げさに表現すると「ピントがぼけた写真が,シャキッとピントが
あった写真になった」といった感じ。パナソニックの担当者によると,音楽のリズムの
変化に合わせてバッテリーの電流も変化するといい,カオスではバッテリー容量が
大容量であることと,電気の出し入れ性能が高いことから,音楽のリズムへの追従性
が高く,オーディオに好影響を与えているという。」
とのこと。
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ハイブリッドやアイドリングストップ機能搭載車はバッテリーが異なります。