Response記事より,
「今年の初夏,新型『ステップワゴン』でダウンサイジングターボを初搭載したホンダ。
ダウンサイズ戦略の次の一手は,2年前から予告されていたとおり,排気量1リットル
の3気筒ターボエンジンだ。その市販用エンジンを搭載した欧州『シビック』を短時間
試運転してみた。
1リットルターボの目標スペックは最高出力130ps。2年前のホンダミーティングでテスト
ドライブしたときはまだ100ps程度という話であったが,今回は目標値を達成しているか,
それに近いスペックであることをうかがわせるようなスピードの乗りであった。もちろん
絶対パワーが限られているため,猛然と加速するわけではないが,本田技術研究所
高速周回路のバンクを150km/hで抜けた後,直線区間の終わりまでに180km/hに
達する程度の能力はあった。大衆車向けのエンジンとしては十分であろう。
振動・騒音レベルはきわめて低く抑えられており,フル加速時でも3気筒を意識させ
られることはなく,ハイスピードクルーズ時はエンジン音そのものがほとんど聞こえ
なくなる。1リットル3気筒といえばフォード『フィエスタ』に搭載されているものが名品と
して世に知られているが,それと比べても十分にアドバンテージを確保できるのでは
ないかと思われた。
最高熱効率は37%とのことで,自然吸気エンジンのトップランナーにそん色ない数値。
低負荷時の内部摩擦損失やポンピングロスの小ささを考えれば,燃費の点でも既存の
自然吸気エンジンに置き換える価値は十分にありそうだった。組み合わされる変速機は
MTとCVT。試乗車はCVTだったが,変速プログラムが流行の擬似ステップ変速に変更
されており,加速フィールはより自然になっていた。
難点は回転上昇にともなう盛り上がり感に欠けており,のっぺりとした平板なフィール
であること。これはこのエンジン固有の問題というよりは小排気量ダウンサイジングターボ
エンジン全般に言えることだが,回す楽しさは同じ130psクラスでも,自然吸気直噴1.5
リットルのほうが上だろう。日本で搭載するとすれば,コンパクトカー『フィット』,『フリード』
の上位グレードあたりか。」
とのこと。
Posted at 2015/10/27 20:59:39 | |
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