東京オリンピック招致のプレゼンテーションで、滝川クリステルが「お・も・て・な・し」と気持ち悪い猫なで声でアピールしたのはしばらく前のことだけれど、海外に住み、そこから頻繁に日本を訪ねるようになると、それって本当?と疑いたくなる。
その一つに日本の空港の不親切な表示がある。先々週、日本の国際空港として最新の設備である羽田に着いた時も、案内表示の分かりにくさ、不親切さにげんなりした気持ちになった。
羽田で飛行機をおり、通路に出るとこのような表示が遠くに見える。
4ヶ国語表示で親切なつもりなのかも知れないけれど、遠くから見ると一番上の到着という大きな漢字の日本語以外は識別困難。日本語以外の文字が小さすぎて読めないのである。また下段の日本語=国際線乗り継ぎも小さくて読めない。さらには案内表示が低い位置にあり、前に歩く人が居るとそもそも案内表示自体が読めない。
これがシンガポールでは、
表示はシンプルに英語のみ。文字は大きく高い位置にあり、極めて明快で分かりやすい。
しばらく進むと羽田では、
これ、読めますか?表示が絶対的に小さいことは人影との対比でお分かり頂けるはず。一番大きな日本語表示がそもそも小さいのに、英語、中国語、韓国語はさらに小さい。到着という漢字は二文字なのにその左右長と同じ寸法にArrivalという七文字を押し込めば小さくなるに決まってます。日本語優先が明らかで、海外から来るお客様への「おもてなし」の心など微塵も感じられません。
これがシンガポールでは、
英語最優先。明快。人影との対比でもいかに大きく読み易いか、ご理解頂けるのではないでしょうか?
お断りしておきますが、シンガポールはもともと中国系とマレーシア系の人が多く、空港利用者は世界指折りの大人数かつ多国籍で、羽田の比ではありません。だからと言って、多国の言語を併記して、小さく煩雑で読み辛くするのではなく、自国の言語より、英語の簡単な単語を最優先で簡潔に大きく表示する。それで何も困らないどころか、それこそが、万人に最も分かり易い方法。
羽田でパスポートコントロールを終えて、荷物を受け取るコンベアがどこかと探そうとすると、
こんな小さな表示、どれだけ近づかなければ読めないのか?本当に不親切。
残念なことですが、日本の最新の国際空港には、おもてなしの心の欠片も感じられないどころか、その不親切さに不快感すら感じてしまいます。
(不親切さを感じるのは案内表示だけにとどまらないのですが、今回は案内表示の話に止めます)
Posted at 2015/04/14 12:55:59 | |
トラックバック(0)