レクサスのお店には開店直後の2005年から、複数の店に複数回訪れています。多分10回以上は訪問して、見積りをお願いしたり試乗したりしている。でも行くと必ず何か腹立たしいことが起こります。
1月に訪問したレクサス目黒では、見積りをお願いしたら残価設定ローンを薦められたのですが、その金利が高いので指摘したところ“輸入車に比べれば割高かもしれませんが、国産車の中ではもっとも安いレベルです”と断言されました。が、その直前に訪問したカローラ店やホンダ店では、もっと安い金利を提示されていたので、このレクサスの“セールス・クラーク“が私を馬鹿にしているのかそれとも不勉強を棚に上げているのか、いずれにしても腹立たしく、クルマを買うどころの気分ではなく帰ってきたのでした。
そんな話を知人にしていたら、その知人からレクサス練馬に行ってみましょうとの提案がありました。
レクサス練馬は、実はいつか行ってみたいと思っていた店舗です。なぜならばこの店舗、サウジアラビアのトヨタの代理店でそれ以外の国、アルジェリア、モロッコ、トルコなどのトヨタの代理店権も持っているアブドル・ラティフ・ジャミール・グループ(ALJ)が日本初の小売ビジネスへ進出した店舗だからです。そういう背景をもつレクサス練馬が、既存のトヨタ販売店が経営するレクサス店となにか違う点があるのか?が興味の対象でした。
川越街道からレクサス練馬のパーキングにシトロエンC5で乗り入れるその瞬間から他のレクサス店との違いを感じ始めました。
パーキングロットにC5を誘導する黒いスーツを着た人の動きは他のレクサス店とは違います。他店では誘導する人が背筋を伸ばしてゆったり歩きながら誘導し、どこにクルマを入れればいいかわからずにイライラするのですが、レクサス練馬では目指すスペースまでスーツを着た誘導員がダッシュ!小生はどこにクルマを停めるべきか瞬時に理解できました。
そしてお店に入ってぐるっと見回すと、スタッフが他店とは違う雰囲気。他のレクサス店では押し並べて美男美女が多いのですが、レクサス練馬のスタッフは正直言ってちょっと垢抜けないルックスの人が多い。これ、例えて言えば、通常のレクサスの店員=六本木リッツカールトンのスタッフ的だとすれば、レクサス練馬は目白椿山荘のフォーシーズンズ(現ホテル椿山荘)的とでもいうのでしょうか?
そして知人の顔馴染みのセールスの方が登場。ここでまたびっくり。今までのレクサス店ではお目にかかったことがないデップリ体型のおばちゃんです。へえーーー。
でもこのおばちゃん、話し始めると会話が自然と盛り上がります。クルマ好きの心を捉える勘所を熟知しているのでしょう。こちらが気まぐれな質問をしても、かなり的確に返してきます。他のレクサス店でライバル価格帯の輸入車の話を振ってちゃんと答えられた例皆無でしたから、これは驚き。そしてわからないことはわからないと答える。高いものは高いと言う。自分も好きでないモデルは好きでないと言う。
色々突っこんで聞いていくと、このセールス女史のキャリア、東京トヨタ→ローバー・ミニ→ローバー全般→ジャガー。そしてレクサス練馬には立ち上げから携わったとのこと。
彼女が言っていたいくつかのこと;
・ レクサスは、ローバーやジャガーのようなマイナーな輸入車と同じ心構えでやらないとお客様の心を掴めない。
・ メーカーのセールス・マニュアルでは駄目なところが沢山ある。小笠原流のお辞儀の形を真似しても意味無し。小笠原流の心を理解しなければ、応用が利かない。
・ 他のレクサス店はトヨタの大販売系列の中の一店舗で人事ローテーションに組み込まれている。だからレクサスどっぷりの人がいないので、サラリーマン的になってしまう。
・ レクサス練馬は、この店しかないから、この店でどうにか売ることを皆が必死で考えなければならない。メーカーの言うことを聞いて、結果売れませんでした、では許されない。
・ レクサス他店に多い異業種からスカウトされたスタッフは尚更クルマ販売の泥臭いところがまだまだ身につかない。
・ レクサス練馬は自分のような人間を採用する段階から他のレクサス店とは違う。自分は他のレクサス店なら採用してもらえない人間。カモネギさんも私を見たとき最初“えっ?”と思ったでしょう(笑)
・ ALJ日本法人のトップG氏はメーカー出身でその後ALJの海外ビジネス展開を指揮した人。日本の小売のことは分からない。だからだと思うが、現場のスタッフレベルの意見を一生懸命聞いてくれる。そしてそれを汲み取って、メーカーのマニュアルと違うことをやることを認めてくれる。メーカーから文句が来たら、俺がメーカーと喧嘩してやる、と社長が言ってくれる。実際喧嘩するかどうかわからないけど(笑)
そしてGS450hを試乗。(長くなっちゃったので、GSのことは割愛)
そして話の流れから、知人が彼女に“良かったらシトロエン試乗してみてください”と飛ばすと、なんと彼女、いいですか?と言って、本当に私のC5を運転して試していました。
この人、凄いです。レクサス買うならこの人から買いたい、と思ってしまいます。そしてきっと何度か通っているうちに、この人から買うために一度レクサス選んでもいいかな、と思わされる可能性を感じます。
そしてこういう人がレクサスには必要なのに、こういう人を他のレクサスでは採用も育成もしていない。それをやっているレクサス練馬=バックにいるALJグループの存在感をまざまざと認識させられました。
http://lexus-nerima.com/storeinfo.html
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実はG社長とは旧知の仲です。そこで後日旧知のG社長に電話し、他のレクサス店とは全く違う素晴らしさだった、と伝えました。G社長とお話しするのは15年ぶりくらいでしょうか。
私自身は、自分は顧客として他店に行くわけにはいかないので実感としてはよく分からないのですが、私どもの店は東京に21店あるレクサス店の中で、顧客満足度調査No.1を頂いております。
とのことでした。
ということは、我々を応対してくれたセールス女史の個人プレーだけでなく、店全体のレベルが高いということだと思います。
Posted at 2013/05/24 17:09:51 | |
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