
マクドナルドの製品に異物混入が多発しているとのニュースが世間を騒がせているようです。ひとつ不思議に感じるのは、世界中にあるマクドナルドの中で、日本でのみこのような現象となっていること。つまりこれは世界のマクドナルドではなく、“日本マクドナルド”の問題ということなのでしょう。
私はマクドナルドの経営方針に対し、先日書いた“すき家”同様嫌悪感を持っていました。
4~5年前でしょうか、当時日本マクドナルドが外食産業一人勝ちと言われるくらい業績が伸びていた頃、当時のCEOだった原田氏がテレビや雑誌に数多く登場し、利益率向上の理由を説明していました。
その内容は、1.日本全国の総店舗数を増やすことは止め一定数を維持する。2.赤字店舗はもちろん、利益率の低い店舗は積極的に閉鎖しより利幅の見込める店舗に移転を進める。というもとでした。
1. はともかく、2.は一体どういうことなのでしょう?
儲かっている店舗でも利益率が低ければ閉鎖するって、その店舗の顧客は切り捨てですか?
この原田氏の発言は、その後私の身近で実際にどんどん実行されました。
当時リーマンショック後の不景気時、私の自宅の隣駅のマクドナルドは100円マックや100円コーヒー(しかも当時はおかわり無料)で人気を博し、地元にあった個人経営の飲食店や喫茶店の客を奪っていきました。そして多くの飲食店や喫茶店が廃業していきました。まさにマクドナルドの一人勝ち。
しばらくするとマクドナルドのやりたい放題が始まりました。まず100円だったコーヒーが120円に。かと思うと再び値下げして100円になったものの今度はお代わり禁止。いったいどういう企業理念なのか?ところが、そのマクドナルドの店舗がある日突然閉鎖されたのです。その駅周辺の顧客は、旧来の飲食店もマクドナルドも無くなってしまい、行き場を失ったのです。
最悪の企業行動です。
その後も私の行動範囲にあったマクドナルドは何店舗も閉鎖され、その一方で六本木ヒルズなどに“新デザイン店舗”などがオープンしていきました。
そして同じ頃、偶然テレビに当時の原田CEOが出演しているのを見ました。マクドナルドの経営戦略について語るのかと思いきや、原田氏個人の私生活=ジムでの体力づくりやドラム演奏でライヴを行っている様子、などを“見せびらかしている”のでした。原田氏は、自分が責任者を務める企業よりも、自分自身の企業ポジションとしての一面的な成功を勘違いして陶酔しそれを恥ずかしげもなく自慢する人間なのだ、という証明のような番組でした。
それから数年、おそらく原田氏のやりたい放題が目に余ったのでしょう、原田氏はCEOから“会長”に一歩引かされ、外国人の女性社長が送り込まれてきたのは周知の事実です。
そしてそれからまもなく、中国製チキンナゲットに異物混入が発覚、さらに最近になって同種の異物混入が頻発していることが明らかになりました。
企業行動のほころびは、現在の社長が引き起こしたというよりも、前CEOである原田氏の時代に積み重ねられた行動の結果でしょう。それらの事象に科学的な因果関係が証明できるわけではありません。しかし、過去数年マクドナルドの企業行動を苦々しく感じてきた私は、ほれみたことか、としか言えないのです。
原田氏はベネッセの会長に転じましたが、その直後に発覚した個人情報漏洩問題への対処も酷いものでした。情報漏洩自体は彼が関与する以前の問題ではありますが、それが発覚した時点での責任者としての対応としては、まるでなってなかった。
彼のような経営者を“成功者”としてもてはやしたマスコミの体質にも責任があるように思えてなりません。
ビッグマックは好きなんだけどなあ~。
Posted at 2015/01/08 14:56:50 | |
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