
今日は実に面白い?エピソードをお伝えしたいと思います。
話を始める前に、大した内容では無いのですが、一部不適切な表現が入る可能性がありますので、フィクションとして読んで頂きたく思います。
遡る事、約25年前・・・
確か平成2年頃の話です。
当時、私は走り屋を引退し、おとなしくMS-125クラウンに乗っていました。
さすがに二十歳を超えてるのに、シビックで爆走は出来ないですからね・・・
まぁ その時期は結婚直前って事もあり、非常に真面目な生活をしていました。
ジェントルな仕様で、フカフカのエアサス・・・
当時はセルシオが発売されていましたが、高値であり、買える訳がなく・・・
V8クラウンですら、手が出る訳もなく・・・
この車、中古で消火器を撒かれた跡がある、60年式を約100万で買ったんですけどね。。。
そして、このクラウンですが、一般市民にとっては必要が無い装備が搭載されていました。
天を突くような、3.5メートルのリジット管(パーソナル無線のアンテナ)もその1つですが、今日の話題はアンテナではありません。
・・・と言っても、無線に関連するアイテムなんですが・・・。
それは、ヤンキーホーンです。
当時の流行としては、クラウンであれば、マルコやボッシュのホーンを装着し、ベンツ的な重低音を狙うのがセオリー・・・
それが何故、ヤンキーホーンなのか?
それは、パーソナル無線の習慣に理由があります。
当時はポケベルが主流で、携帯電話が完全に普及していなかった為、
パーソナル無線を装備した車が多く存在していました。
以前にも書きましたが、大阪の管内は、身内だけで自由に周波数を使える環境では無く、それぞれが無線クラブと言う団体に所属していました。
まぁ 無線クラブと言えば、聞こえが良いですが、当時のクラブで使用していた名刺なんか、今の法律では完全NGなんですよネ。。。
その理由は、想像におまかせしますが・・・
そして、その無線クラブですが、非常に仲間意識が高い為、自分達の所属団体、また友好団体の車両とスライド(スレ違う)した場合、『挨拶』が必要となる訳です。
よって、その時の必須アイテムが、『ヤンキーホーン』となります。
そして、友好の証として、車両がスレ違う時にホーンを鳴らしあう行為を、
無線用語では、『ラッパチャージ』と言います。
また、無線メンバーの大半の車両は、トラックやダンプである為、音量も大きく、
またエアタンクの容量も十分あり、音に伸びがあります。
具体的に説明すると、片側4車線で、中央分離帯が広い国道43号線にて、
メンバーとスライド(スレ違う)しても、相手側にラッパ音が鮮明かつ強烈に届く必要があったのです。
しかし、こちらは、ぶっちゃけ(ダンプ)でも無く、首フリ(トレーラー)でも無く、ジャンボ(大型トラック)でもありません。
普通のレジャー(乗用車)です。
ただ・・・
そうは言うても、スライドした時に、気の利いたラッパチャージが無いと、BF(失礼)にあたるのがこの世界の常識・・・
そんな理由もあり、このクラウンには、当時考えられる範囲で最大音量を鳴らす事ができるヤンキーホーンを装備していました。
トランクには、トラック用の大容量のエアタンクに、常に10Kg圧が維持できるエアコンプレッサー・・・
そして、肝心なラッパ部ですが、フロントバンパー部を加工して、なるべく前を向けて音が拡散する様、工夫して装着していました。
また、そのラッパ部ですが、装着スペースの関係上、通常のヤンキーホーンが使えず、筒が短い、ミニヤンキーホーンを使用していました。
その結果、通常品よりサイズがコンパクトな為、音圧が非常に高く、また音質も高音で、キンキンに張った10kgエアタンクから、一気に放出されるエアが奏でる【音】は、まさに暴力的でした。
あ・・・
そもそも、何で無線やねん!?
って意見もあると思いますが、無線には、走り屋と同じく、『男のロマン』を感じたからです。
もちろん、正当なアマチュア無線には全く興味が無いですよ。。。
私が憧れたのは、この世界ですから・・・。
なんせ、携帯電話が普及していなかった時代ですし、
この様に、マイクでしゃべる姿が非常にカッコ良く・・・(爆)
また、少し余談になりますが、スライド(スレ違う)するのは、自分の所属団体や、友好団体だけでは無いんですよね・・・
ココは大阪・なにわ管内。。。
当時は多くの団体が無線のチャンネルを取り合っている環境でした・・・
対立する団体の車両が前方より接近するケースも少なくありません。
そんな場合は、こんな感じに、眉間にシワを寄せて威嚇しながらスレ違う必要もあった訳です。。。
実は、実際に私も経験があるのです。
大阪市内の片側1車線の渋滞道路を走行中、最高にモメている団体の、ド派手な看板を揚げた大型ダンプが前からじわじわと接近・・・・・(汗)
その車両は、フロントウインドウの下半分を埋め尽くす様な、非常に威圧感のある看板であった為、大型ダンプが装甲車のような錯覚を起こします・・・
しかも・・・
更に近づくと・・・
そのダンプは3台ランデブー走行・・・(汗)
その結果。。。
もちろん。。。
思いっきりメンチ切られました。。。(爆)
まぁ そんな感じのアツい時代やったって事ですわ。
少し前置きが長くなりましたが、25年前のある日・・・
季節は夏。。。
場所は大阪市内の某所・・・
時間は深夜1時前後。。。
自分は友人3人と車を停めてダベっていました。。。
そして、クラウンのボンネットを開けて、皆でエンジンルームを見てる時に、面白い事を思い付いたのです。
私はさりげなく、運転席に乗り込み、その日のメンバー3人に対し声をかけました。
私:『お~い! 何か、ラジエター付近から、変な音出てへんか?』
メンバー:『いや? 別に何も聞こえんけどネ・・・』
私:『そんな事ないやろ! もっとラジエター付近に耳を近づけてみろや!』
そして、メンバー3人がラジエター付近を覗き込んだ瞬間・・・
・・・・・・
・・・・・・
『パァ~~~~~ン!』
と、・・・・・・・
ヤンキーホーン・・・・
【大炸裂】
その瞬間。。。
3人とも絶叫し、地面から、約5センチ飛び上がりました・・・(爆)
イタズラ大成功ですわ。
けどね。
実は25年前の話なので、こんなイタズラした事は忘れてたんです。
ところが・・・
やられた方は、いつまでも根に持ってる様で、25年経った今でもボンネットを覗く時に、突然ホーンが鳴らないか・・・と、トラウマになってる事を聞かされました。
いやいや。。。
やはり、ヤラれた人は、しつこく覚えていますので、イタズラは程々にしないとダメですね。
ちなみに・・・
これが、その時のメンバーの写真です。
※1番右が私です
みんな同じ様な、オシャレな髪型してますネ。(笑)
真ん中の1人は、私の1つ上の先輩になります。。。
この方は、某レーシングチームの初代会長でした。
※もうこの頃には既に引退してましたけど・・・
中環で、隣りを走る車にメンチ切られたとの理由で、見ず知らずの車を歩道に乗り上げながら、30分も追跡するようなワイルドな人でしたよ。
そして、もう一人は、会社の首振り(トレーラー)のヘッドを、まるで自分の車の様に勝手に乗り回して乗用車感覚で遊びに行ったり、ツレの大型トラックを勝手に動かしてイタズラしたり・・・
まぁ あまり行儀が良いとは言えない子でしたネ。(笑)
彼は、ナビオ前にもトレーラーヘッドで参戦してた記憶もありますし・・・。
最後に・・・
写真の一番左端で、昭和臭漂うジーパンにシャツINスタイル・・・
彼は上記の中環追走劇にも参加していた人物です。
彼とは、しばらく疎遠でしたが、最近 ちょくちょく会ってます。
みん友の、Takiyanです。
最近、何故かデリヘリック送迎車的なエルグランドを売却し、こんなスカイラインに乗っています。
見かけたら、イジって頂ければ幸いです。。。
本日は、平成元年に走り屋を引退した後、真面目に生きていた頃の話題で御座いました。