助手席側の、ドライブシャフトブーツの交換。その2。
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
その1からの使い回しですが、タイヤを外すとこのようになります。ミッション側と、ホイールハブ側にある金属製のブーツバンドを外します。刃先の丈夫なニッパーで、根気よく捻じったりしながら切ります。
それから、カッターナイフでシャフトブーツを切り開いて外します。結構グリスで汚れるので、作業に使っても差支えの無いカッターを用意します。ミッション側から切り進めていくと、やりやすいと思います。
2
取り外した、シャフトブーツと、ブーツバンドです。まだ割れていなかったので、中のグリスは乳化していませんでした。
※お住まいの地域の自治体が定めている規則に従って、適切に処理してください。
3
ウエスを使って、ドライブシャフトとハブのジョイント部分のグリスを綺麗に拭き取ります。ドライブシャフトに付着していたら、それも拭き取ってください。表面に沁み込んでいるのは、そのままで大丈夫です。防錆効果が期待出来ます。
なお、この後のグリスの補充作業も含めて、ブレーキのローターやパッドにグリスが付着しても拭き取る程度にしてください。パーツクリーナーでの洗浄は、キチンと新しいシャフトブーツの取り付けが終わってからで、間に合います。
※画像が緑がかっているのは、フラッシュを使ったためです。ロワアームに見える氷は、雪が凍結して着氷となったものです。
4
シャフトブーツの接合部分に、接着剤を塗り付けます。しっかりと、噛み合う箇所の奥まで塗り込んでください。向きを間違えないように注意して、ドライブシャフトに被せてから接合させます。
ここで、キットに付属しているカイロの出番です。開封したら、テキパキと接着部分を保護している紙を剥がします。100℃近い熱を発生しますので、手早く作業しないと、火傷します。
そして発熱する部分をシャフトブーツの接着した部分にしっかり乗るように合わせてから、シール部分をドライブシャフトに抱き付かせるようにして貼ります。ハブ側については、適当に内側に折り込んでおきましょう。
冬場ですと、最低でも10分は放置しておきましょう。私はその間、そばに停めていたグロリアの車内でラジオを聞いてました。
5
10分くらい経過してから、カイロを外します。軽くシャフトブーツを引っ張ってみて、接合部分が開いてこないか確認します。
シャフトブーツ表面の外側部分が僅かに開いていても、問題ありません。先ほどの作業で塗り込んだ接着剤がカイロの熱で反応することにより、シャフトブーツの接合部分のゴムを溶着させているからです。そのことで、グリスが漏れ出すことを防ぎ、ジョイント部分を保護しているからです。
※上の画像は、古いシャフトブーツを外した後のものです。ドライブシャフトの窪み(赤色の丸の中)に合わさるように、小径のグロメットがセットされるようにします。
6
シャフトブーツをハブ側に移動させて、ミッション側から小径のグロメットを差し込みます。とてもきつくて入りにくいので、キットに付属しているグリスを表と裏に万遍なく塗りつけると、入りやすくなります。
説明書にある通りの方向で、組み付けてください。また、シャフトブーツの接合部分と、グロメットの切り割り部分が重ならないように注意してください。180度ずらすように付けると、間違いありません。
ドライブシャフトにある取り付け位置に合わせてから、キット付属のブーツバンドを取り付けます。レバーが車体後方に向かって倒れるように、取り付けます。レバーを固定するバックルの部分は、ペンチで挟んで少し折り込んでから、ペンチの先端部分を使って叩き込みました。
7
次に、グリスを補充します。シャフトブーツをミッション側に押し付けるようにして、グリスを入れます。
結構な力が必要であること、思ったほどシャフトブーツが縮まないことから、まずは手で押し広げます。それから、ドライバーを差し込んで、グイッと広げながらグリスを補充するとスムーズに作業出来ます。
8
最後に、大径グロメットを取り付け、ブーツバンドを取り付けして完成です。画像6での説明を参考にしてみてください。グロメットが入りずらいので、根気よく差し込んでください。
作業が終了したら、一通り点検します。シャフトブーツやドライブシャフトにグリスが付着していたら、ウエスで拭き取ります。ブレーキのローターやパッドにグリスが付いていた場合は、パーツクリーナー(またはブレーキクリーナー)で掃除します。灯油などの洗浄油は、浸透性があるので絶対に使わないでください。ブレーキパッドに沁みた場合、交換となります。ダストシールなどのゴム部品が破損する恐れがあります。
ドライブシャフトブーツの交換作業の解説は、以上の通りになります。ディーラーや整備工場に依頼すると、片側のみでも総額で2万5千円くらいします。左右同時となると、5万円前後はします。作業に必要な知識と道具類が揃っているならば、自分で作業するに値すると思います。
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