
先日、伯父に誘われて超低μ路の氷上で車の運転をトレーニングする機会に恵まれました。
私の叔父は半世紀以上車の仕事1本で食ってきた元レーシングドライバーです。御年七十うん歳。第一回日本グランプリに参加していたり、2000GTの世界記録樹立時のドライバーの一人でした。時代によって違うけど日産、トヨタ、いすゞのワークスドライバーもやっていました。って車詳しい人なら誰だかわかっちゃいますね。今は
Gold Star Drivers Club of JAPANの会員だったり
日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員をやってます。
なので身近に本物を知っているのでネットの
自称うまい人の大言壮語はあんまり信じてなかったりします(笑)もちろんちゃんとしたうまい人が居ることはわかってるんですが・・・ネットの世界ではね。因みに偉そうなこと書いていますが私は全然下手っちょなちょっと車が好きなだけの一般ドライバーです(笑)
朝4時に叔父の家に迎えに上がり、駐車場で車のエッジ部分を養生します。運転席と助手席のフロアにもビニルを敷いて養生します。
準備完了していざ目的地に向かって出発。叔父を乗せてマニュアルってのは初めて。免許取得した直後に叔父の車に同乗して運転するときの注意点を教わったのは良く覚えています。
先生が乗っているみたいでなんか緊張しますね(^^;)車好きなのでいろいろ車談義をしながら道中を行きます。料金所前とかでちょんちょんとブレーキランプを点けながら6→5→4→3→2とエンブレ併用しながら減速していると「ほう」と聞こえてきたり。
シフトショックはなかったと思うけど・・・といろいろ考えたり。
会場手前は標高が上がるにつれてずっと雪道でした。いつもスキーに行くように普段どおり走ります。結構新雪で除雪車とすれ違ったりしました。しかしこういう時スバルのAWDは安心感が高くていいです♪普通に走っていると・・・まあABSやVDCは働きませんね(笑)
BD→BL→VABと20年以上スバルAWDでスキーに行っていますが安心感が高いのがいいです。過信は禁物ですが快速快適スキーエクスプレスとしてコストパフォーマンス最高です。
会場に着いて、初めての氷上走行前にタイヤの摩擦円のレクチャーとかを一通り受けます。もう一度復習ですね。
初めは叔父の運転で。隣で見ていと70過ぎとは思えない。やっぱり車好きなんだなぁとかごく当たり前の感想が頭をよぎったり。
いざ運転を代わってもらってまずは恐る恐る。正直チキンなのでいきなりうりゃーってやって雪の壁でバンパーぶっ壊すとかは嫌ですw
走ってみるとちょっと悪条件なのもあってこんなに滑るのは初体験でした。新鮮!楽しい!!!安全な場所だから面白い!!! 時々天下の公道でVDCのテストと称している人を見かけますが・・・危ないからやめましょう。
横からアドバスをいただきつつまずはDCCDオート、VDCオンで試してみます。
おお、VDC効く。姿勢が乱れた時確かに車側が手助けしてくれます♪ 公道だとABS以外作動させたことがなかったので新鮮でした。
(過去にABSを働かせたのは一時停止無視の車が出てきて乾燥路でのフルブレーキやスキー行くときにコーナー曲がったら事故った車がこちらを向いて止まっていたときなど極々限られます)
アクセルいれてなくてもクラッチ切って駆動力を切るとスッと頭が入っていくことを身をもって体験すると面白いです。それでもダメならサイド引いて頭を内側入れるとか安全な速度でいろいろ試せるのはいいですね。
駆動力切るだけで限られた摩擦円だとこんなに違うんだと感心しながら思いだしたのが昔のボルボのATシフトノブ。DからNへはロックボタンに触れないでそのままスコンと入れられました。たしかE34のロックだらけの5ATはできなかったんじゃなかったかな?うろ覚えでこの辺正確ではないですが。
今回伯父が講師をしていたポルシェクラブの方のカレラSもいましたが、あっちはPDKでクラッチ切れないし大変そうだなぁと思いました。しばらく停めておくとブレーキが固着してフロントタイヤが回らない何てトラブルもあったりしました。でかいローターとキャリパー、そして導風板がこういう条件では仇となりますね。
なるほど、雪道走りまくって冷えるところではサイドブレーキ引いちゃだめってのを理解しました。うちの車もブレーキ周りが凍って固着するんですが・・・さすがAWD 駆動力が掛かるので「バキン!」と音がして自ら氷割った後は問題なく走れます。はじめ抵抗が大きくてエンストしました(笑)
だんだん慣れてきたのでVDCをトラクションモードにしてみると、おお確かに介入が遅くなるのとトルクコントロールがキャンセルされるので自分でのアクセルコントロールが大事になるなぁと実感しました。
そして休憩の後はVDCオフでやってみました。ともかく「丁寧な操作」と「車速と路面μの関係を読む」ってのが大事だなぁと実感しました。
物理の法則に従うのでオーバースピードだと何やってもダメっすねwクラッチ切ろうがサイドひこうがそのままドリフトアウトして雪の壁に顔面からズササササー。でもスタックすることはありませんでした。ポルシェは何回か押したりしました。RRでこの路面はトレーニング通り越して苦行の域だと感じました。
今回の様な条件ですと1500万越えのポルシェを500万しないWRXでそれこそ鼻歌交じりで追い廻せちゃいます。全天候型快適快速スキー&舞台訪問エクスプレスが欲しい自分的にはコストパフォーマンスを含め大満足です。
DCCDもいろいろ試してみました。こんだけ滑るとロックは確かに安定すると感じました。
あとサイド一発でロックが解除されるのでBL5よりクルンと向き変えるのに便利ですね。
自分は初体験だったので、よく動画で上がっている様なドリフトさせっぱなしなんてちっとも無理です←へたっぴです。
慎重に安全に走るためのレクチャー第一弾といった感じです。
私がよくやるスキーで例えれば「初めてポール入った人」レベルです。楽しかったからもっとうまくなりたいなーと思いました。
夜は別件で新年会があったので早めに帰宅。
普通に運転していたつもりですが、行きと比べて操作がとても繊細になったとお褒めのお言葉をいただきました。
って今までどれだけ雑だったんだ自分はw
あと運転に臨む姿勢が慎重なのがいいとも言っていただけました。雪道でコーナーはいる前の減速度合いや、念のために早めに頭を入れる運転姿勢なんか良いよと言ってもらいました。
練習してるときに、スキーのポールとコース取りの感覚なんて似てるんじゃない?といわれました。
進入でアンダーだしちゃだめってのも実感できたしよかったと思います。
伯父曰く「オーバーだったら自分でコントロールできるけど、アンダーだとどうしようもないからね」と
おお、以前ベストモータリングで星野さんも「オーバーはコントロールできるけどアンダーは自分にはコントロールできないんだよね」と言っていたのとまったく同じだと思いました。
拙い自分が低μ路で試しても最初にダダ―っとアンダー出しちゃうと車速が下がるまでどうしようもないのも実感できました。多少リアが出るくらいだったら何とかなりました。
走り回るとリアはこんな感じです。
レジェンドドライバーの運転 やっぱりドライビンググローブは必須だといっていました。
車乗ってるところを撮ってもらいました。ミシュランだと今回の条件ではみっちり雪が詰まってツルッツルです(笑)柔軟な国産スタッドレスだとこの雪が飛んでくれるそうです。
記念撮影 期せずして二人とも同じカラーコーディネートでした。
走行中の一幕 次の機会があればもっと滑らせた練習とかしてみたいです
とても楽しい日になりました。帰宅してから友人と今度は飲み会でしたが3時起きだったので後半は半分寝てました(笑)