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NHKの愛車 [マツダ キャロル]

整備手帳

作業日:2006年3月9日

点火考察1-1-1 プラグについて

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1
点火について、もっとも身近なデバイスであるプラグについて考えてみたいと思います。
通常エンジンをメンテナンスする際に、エンジンのコンディションを把握する有効な手段の一つとしてプラグチェックがあります。
チューニング初期状態ではむしろプラグが唯一の状態チェック用デバイスになっていることもしばしばです。なにしろ、エンジンの中枢である燃焼室内にあって、唯一外部から確認が可能なデバイスだからです。
調子の味方については別解するとして、そのプラグに基本的なことについてさまざまな角度から考えてみたいと思います。
2
プラグがさらされる苛酷な環境

プラグはエンジンの中でもっとも過酷な環境で仕事をしています。その環境はさまざまな「作用」によって作り出されますが、それぞれが”点火しにくい方向”へと作用します。
その作用を乗り越えて、確実な点火が行われるためにどうなっているのか、考えます。
わかりやすいように、ノーマルの状態とチューニングを進めた状態での比較もしてみました。
3
圧縮圧力

エンジンは混合気をピストンで圧縮し、そこに着火して高いエネルギーを得ます。
特に発進時などの高負荷低回転時などは高い圧力がかかり、点火がしにくくなります。
発進時などにガックンガックンとノッキングを起こしやすくなるのもこのためです。
このネガティブ部分を潰してやることで高性能化が図れます。

ノーマル ----------------------------- チューンドエンジン

圧縮圧力
低い <<<<<<<<<<<<<<< 高い
点火
しやすい >>>>>>>>>>>>>>> しにくい
4
プラグギャップ

プラグギャップが広くなれば広くなるほど消炎作用を打ち消して着火はしやすくなりますが、要求電圧が高くなり普通の状態ではまともに添加しなくなります。
チューンが進み、点火対策がされていないエンジンで高ブーストをかけたり圧縮率を高めるとプラグギャップを縮めるのもそのためです。
またプラグは消耗します。1万キロとか2万キロ程度ではそれほど変わりませんが確実に消耗しています。その結果若干ながらプラグギャップが開いていき、点火しにくくなっていきます。

ノーマル ----------------------------- チューンドエンジン

プラグギャップ
広い >>>>>>>>>>>>>>> 狭い
点火
しやすい >>>>>>>>>>>>>>> しにくい
5
混合気温度

圧縮圧力にも密接に関係しますが、混合気温度が高いと着火がしやすくなります。また混合気温度が低くなると着火がしにくくなります。
言い換えると、温度が高ければ要求電圧は低くなり温度が低ければ要求電圧が高くなります。
一般的にチューニングを進めると、混合気を冷却するようなチューニングを行うので、やはり点火はしにくくなっていると考えて然りでしょう。
ターボ車などはインタークーラーで、またNOSなどは極端に混合気温度が低下します。
またエンジンそのものが温まっていない冷間時なども失火がしやすい状況であるといえます。適度な暖気は走り出しがスムーズになるわけです。

ノーマル ----------------------------- チューンドエンジン

混合気温度
高い >>>>>>>>>>>>>>> 低い
点火
しやすい >>>>>>>>>>>>>>> しにくい
6
電極温度

混合気温度と同じように、電極の温度が低いと着火がしにくくなります。逆に電極温度が高いと着火しやすくなります。
この項目は、事項で述べる熱価にも関係してきます。

ノーマル ----------------------------- チューンドエンジン

電極温度
高い >>>>>>>>>>>>>>> 低い
点火
しやすい >>>>>>>>>>>>>>> しにくい
7
空燃比

混合気の空燃比が薄いと、着火しにくくなります。また、要求電圧が高くなります。
逆に空燃比が濃いと、着火しやすく、なた要求電圧も低くなります。
これはセッティングに大きく関係しますが、通常ノーマル状態の車はマージンとして濃い目のセッティングがされています。チューンを進めると、その安全マージンを可能な限り削って、パワーを出すために薄めにセッティングをとるようにします。しかしそのために点火はしにくくなる・・・
空燃比は濃い分にそれほど問題はないのですが、薄いときに失火などしたらそれこそブローに直結です。

ノーマル ----------------------------- チューンドエンジン

空燃比
濃い >>>>>>>>>>>>>>> 薄い
点火
しやすい >>>>>>>>>>>>>>> しにくい
8
消炎作用

プラグはいったん飛火しうまく着火すると、混合気に着火した火炎核が膨張し始めます。
しかし膨張し始めた火炎核がプラグの電極に到達すると、電極に熱を奪われて失火します。これを消炎作用といいます。
上記のように「苛酷な環境」下でチューニングを進めていくと、どうしても着火しにくい方へ方へと推移します。そこでまずプラグギャップを縮めて飛火をしやすくします。ギャップが狭くなれば確かに飛火はしやすくなりますが、その後の火炎核の成長は電極に阻まれて小さなものになってしまいます。これもまた失火となるのです。
点火チューンをしない段階では、その絶妙なバランスの元で点火を見つめなければならないのです。

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