点火考察1-1-3 プラグに求められるもの
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これまでに述べてきたことを組上げていけば容易に要求仕様は固まると思います。
ただ、先に答えを出してしまうと
「なんでそうなるのか」の理解が進まず、応用が利かなくなってしまいます。
できれば「なんでそうなるのか」を理解したうえで理想的なチョイス、もしくはガイドラインみたいなものがあると、自分の環境ではどう参考にするべきかという道しるべができると思います。
車なんて国内に300車種もあるし、外産車や中古車市場も入れたらとんでもない数の車種があります。
また搭載されているエンジンも独自のチューンが施されていたり、推奨されるパターンがすんなりはまらないことも少なくないでしょう。
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さて、どんな車でも共通する、プラグに要求されることは二つ。
1.きちっと点火してくれること
2.耐久性がある程度あること
です。
それを踏まえたうえ1.の点火について細かいところを見ると
電極はなるべく小さいほうが良い
製造する素材によって決まってしまう問題なので我々ユーザーとしては如何ともしがたいところなのですが、各メーカーしのぎを削って開発競争に明け暮れています。
日本の大手ですとNGKやDENSOなどですが、それぞれ新しい素材や電極の形状の工夫などで消炎効果を抑えようと躍起になっています。
たとえば今あなたがカー用品店にいたとして、目の前に二つのプラグがあったとします。
形も同じ、材質も同じ、値段も同じ。異なるのはメーカーと電極の大きさだけ。
電極が大きいほうと、小さいほう、どちらを選んだらいいかは明白だと思います。
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エンジンにあった熱価を選択
どんなものでもそうですが、そのものにあった環境がきちんと提供されないとものは期待通りの仕事をしてくれません。
ここでいう環境は、いろいろな環境を統合したときに考えられる熱価の問題です。
お使いのエンジンはどんな環境にあるのか、っもしくはこれからどんな環境になっていくのか。プラグに適切な環境を与えることは、あなたの大切な仕事です。
プラグだけを同行したからといって車の性能に劇的な変化があることはありえません。すべて、いろいろなもののバランスの上に成り立ちます。
バランスを見極め、適切な熱価を選択しましょう。
4
利用する点火システム
今すぐ点火システムを維新する予定がないのならば、プラグは今の環境に合わせたものをチョイスするほうがいいでしょう。点火システムの変更は、プラグにもエンジンにも大きな環境の変化です。
などの要求が考えられると思います。
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2.については、車との接し方にかかわってくるでしょう。
一週間に一回はメンテナンスをしないと気がすまないようなあなたには、耐久性というものはあまり考えなくてもいいかもしれません。しかし、年に一回ボンネットを開けるかあけないか、もしくは開けてもエンジンルーム内に工具を持ち込んだことがないような場合は、耐久性について重要視したほうがいいかもしれません。特に、人づてに「プラグ変えたら調子よくなったよ!」なんて話を聞いて「んじゃー俺も換えてみようかな?」ぐらいに思うような方は、耐久性重視の選択をしたほうがいいでしょう。
性能重視の選択をしたとしても、その性能が発揮されるのはあなたがプラグを交換することを忘れるのと同時期ぐらいまでなのですから。
車が何を求めていているのか。それは自分が求めているものと一致するのか。
メンテナンスはそこから始まると思います。
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車は純正が一番バランスが取れています。特に今の車は10万キロメンテナンスフリーなんていわれるぐらいです。昔はよく道端でOHした車が煙を上げて止まっていたりしましたが、そんなことになる確率は飛行機事故にあう確立よりも低い時代になるかもしれません。
プラグもまた然り、最近登場してきた高性能プラグは、「10万キロメンテフリー」なんていうものもあります。
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