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今日の帰り、海岸線を走る鳴門市内のＲ１１で赤手蟹を１匹発見。
クルマを威嚇するようにハサミを上に突き出しジリジリと道路を横断している。
毎年、この時期に道路を横断する赤手蟹を良く見かける。

赤手蟹は海岸近くの森や石垣の巣穴に生息しているが、産卵は海で行う。
夏の大潮の夜、満潮の時、抱卵したメス蟹は一斉に海岸に出る。
そうか、明日は皆既日食、すなわち新月＝大潮だったか。
調べると満潮時刻は１９時頃。
明日の夕方は赤手蟹の産卵のピークなのだろう。

海と山を行き来しなければならない生き物にとって、最大の障害は道路だろう。
崖でもない限りは日本の殆どの海岸線には道路があり、クルマが通る。
外敵を警戒する習性か、ハサミを振り上げゆっくり進むのでクルマに轢かれる率が高い。
朝通ると無残にも轢死した蟹を数多く見る。
何割の蟹が海に辿り着き、そのまた何割が森に戻ることが出来るのだろう？
旧日本軍のバンザイ突撃を想像してしまう。

この地域も赤手蟹は数が減っているのではないだろうか。
この数年でも少なくなった気がする。
道路を作る時に、こういう生き物を保護する構造にすることはできないものか。
蟹たちの一匹でも多くの無事を祈る。

（注）写真には蟹は映っていません。