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昨日、妙にハイ（そうまさにハイ）の状態の母がベッドの上にいた。
なにを根拠に思ったのかは解らないが、母は明日のレントゲン結果はいいと信じて疑っていなかった。

胸騒ぎがして日を置かずに今日も仕事を終えてから母を見舞った。
母は泣きそうな顔をして私を見た。

兄夫婦もいた。母とレントゲンの結果を聞いたとのこと。
担当医が母に伝えたの退院ではなく、翌週から点滴を再開する話だった。見る間に母はしぼみこんだと兄嫁。

病院から我が家まで46.3km

母の見舞いに行ってきた。

そんなことより
母と私の白内障の手術の話をしていたら、隣のベッドのオバサン
「あたし両眼やったわよ」
　と叫ぶように話に割って入ってきた。
「今だから話すけど、信号の色もぼんやりしてわからなかったの」
「ましてや矢なんかほとんど見えなかったの」
　おい！
「矢？」
「信号の下っこについてるあれ」
「ああ、矢印ね」
「そう、その矢がよく見えなかったの。後の車からプッと鳴らされて矢があるのに気がつくの」
　おい！
「まあー、こんなによく見えるのなら早くやればよかった」
　オバサンはおもしろい。
　というかめっちゃんこ危ないよ。

　隣のオバサンも母と同じ肺ガンとのこと。

今日の母は、抗ガン剤の副作用を心配していたのが嘘のように元気な母の姿だった。四日前には肩で息をしていたのが信じられない。ひょっとしてこのまま快方に向かうのではと一縷の望みをかけた帰り道だった。

どんな様子だと沖縄の病院でインターンをしている娘にメールで聞いてみた。
「薬の種類にもよります。翌日からひどい吐き気が来る場合もあります。ない場合もあります。今日は当直です」3:38AMに返事があった。

薬の名前と量を知らせなかったから当然と言えば当然の返事か。すぐに添付ファイルで点滴している薬を送った。

月に４日以上当直があると言っていたが、そのまま翌日勤務につくので医者も大変だ。

兄嫁から経過のメールが入った。
抗ガン剤の投与は終わったが副作用らしき症状はなく昨日より元気な位とのこと。医者の話は嘘だったのかと思えるほど。胸のずつなさは変わらないとのこと。